
No.4ベストアンサー
- 回答日時:
> E=nωBS/√2の式ですが、e=-Ndφ/dt、φ=BS、H=Ni/lから導かれたと思いますが、
> 計算過程を教えていただけると幸いです。
>(電圧はe=√2Esinωt、電流はi=√2Isin(ωt+π/2)とおくのでしょうか?)
磁束密度Bと磁界Hの関係は,簡単にはB=μH(μは透磁率)と置きます。しかし,磁気飽和が絡んでくると
μが一定にならず,複雑になります。
磁束密度と電圧の関係は,これに比べると単純です。おっしゃるとおり,
e=√2Esinωt、e=-ndφ/dt、φ=B(t)Sを代入し,
磁束波形B(t)=Bcosωt の振幅Bで電圧の実効値Eを表した式です。
No.3
- 回答日時:
巻き数が少ないと2次側の負荷に関わらない電流(無負荷時の電流)が増えてしまい、電流が増大し、かつ電力が無駄になります。
2次側無負荷時、変圧器は1次側巻線によるインダクターと見なせます。インダクタンスは巻き数の2乗に比例しますから、巻き数が少ないと無負荷時に1次側に流れる電流は巻き数の2乗×周波数に反比例して増大します。巻き数が少なく周波数が低いと無負荷でも大きな電流が流れてしまいます。無効電流だったとしても、電流が増大する事は望ましくないことです。
もう一つの問題は磁界(A/m)が大きくなることです。磁界は巻き数と電流に比例しますが、電流が巻き数の2乗に反比例するために、起磁力は巻き数が減ると巻き数に反比例して増大します。極端に巻き数が少なければ鉄心が飽和してしまい起磁力を増しても磁束密度が増えません。即ちインダクタンスが下がった状態になりますから、電流はさらに増大します。こちらはNo.2の方の説明を別の視点から見たものということになると思います。
No.2
- 回答日時:
変圧器のコストや質量を小さくするため,通常は巻線を多数巻く設計になります。
変圧器の巻線が出す電圧は,周波数,磁束,巻数の積に比例します。一方,鉄心は,磁気飽和のため,流せる磁束密度の限界があります(通常1T程度)。巻数を低く選ぶと,必要な電圧を支えるために鉄心断面積が大きくなり,よほど大容量でない限り,鉄心と銅線のバランスがくずれて,コストの高い機械になります。
1回巻きで200Vの変圧器を作れ,と言われると,
E=nωBS/√2より,鉄心断面積0.75m^2となります。(周波数60Hzと仮定)
断面を正方形とすれば,87cm×87cmの鉄心です。
通常,窓(銅線が通る穴)は鉄心断面積の2倍程度のオーダに選ばれます(経済設計の結果)。
この窓面積を,半分ずつ1次,2次巻線にあてますが,絶縁物が入るので0.4倍程度が導体面積です。
すると0.75m^2×0.4の面積に1回巻きの200V巻線を通す設計です。
通常,銅線の電流密度は2A/mm^2程度に選びますので,600kAの電流が流せますね。
これで200Vですから,120MVAのトランスを6600V対200Vで設計すれば,33回:1回巻きということがありえます。
ただし,12万kWもの電力を,たった200Vで扱うことは考えにくいです。
住宅街の電柱についている程度の容量,例えば20kVAのトランスを2次1回巻きで設計してみます。
20kVA÷200V=100Aですから,電流密度2A/mm^2として,二次巻線は50mm^2の断面の銅線ですみます。
870mm角の太い鉄心に,7mm角の細い二次巻線が1回だけ通る変圧器って,
鉄心ばかり大きくて,バランスが悪いです。
鉄心を細くして,巻数を多く巻く方が,トランス全体が小さくなり,コストや質量を小さくできます。
この回答への補足
ご回答ありがとうございます。
かゆい所に手が届くようなご説明に感謝いたします。
E=nωBS/√2の式ですが、e=-Ndφ/dt、φ=BS、H=Ni/lから導かれたと思いますが、計算過程を教えていただけると幸いです。
(電圧はe=√2Esinωt、電流はi=√2Isin(ωt+π/2)とおくのでしょうか?)
よろしくお願い致します。
No.1
- 回答日時:
トランスの巻線にはインピーダンス(交流回路における電気抵抗)というものがあります。
たとえば6600Vもの高い電圧をたった33回巻などというコイルに流したら、あっという間にやけ飛んでしまいます。トランスの巻線は電力を磁力に変換(またはその逆)するための物ですから、大きな電流が流れてその大部分がジュール熱になってしまうような巻き方ではまったく無意味です。磁力の強さはAT(アンペアターン、巻数×電流)であらわされますが、ごく少ない巻数で磁力を得ようとすると非常に大きな電流が必要になることはこの式からもわかると思います。実際にトランスを設計すると時は、使用する周波数(コイルのインピーダンスは周波数で変わる)において、必要とする電力から算出した電流が流れるように巻線の巻数や巻線の太さ・コア(鉄心やフェライトでできた心材)の磁気的な特性を考慮して作ります。巻線の巻数や太さが適当で、そのとき発生する磁力で飽和してしまわないコア材を使用する必要があるのです。コアの話が出てきましたが、もし、2次側の電流が0である場合、1次側の電流はどうなるでしょうか?実はここにコアの大きな働きがあるのです。巻線で発生させられた磁力はコアにためられていきますが、このときコアがこれ以上磁気を蓄えられなくなる前(周波数が低いほど長い時間蓄え続けるける必要がある)に、交流の電流の向きが変わるように設計されているのですが、電流の向きが変わると磁力の向きが変わりますが、このときコアに蓄えられていた磁力は、巻線に加えられた電流と逆の方向の電流を発生させる(巻線内部の磁石を急に取り去ったときに発生する電流と同じ)ように働きます。これが巻線に電流が流れるのを妨げるため、1次巻線にはほとんど電流が流れません。2次巻線に電流が流れると、蓄えられた磁力が消費されるため1次巻線の電流も増加するのです。ここで、巻線は効率よく磁力を発生しそれを効率よくコアに伝えなければならないということになりますが、コアにためられる磁力の限界を超えてはなりません。これを超えてしまうと、先ほどかいた電流を制限する働きが無くなってしまい、非常に大きな電流が流れ焼けてしまいます。このためある低の巻き数をある程度の大きさのコアに巻いてやる必要があります。先にも述べましたが、巻線のインピーダンスは周波数に依存(周波数が高いほど同じ巻線でも抵抗が大きくなる)するので、高周波用のトランス(たとえばテレビなどの電波を扱うマッチングトランスなど)では、数回巻や半巻などというものあり、これでも十分にトランスとして機能します。また、電源用などの低周波のものではトランスのコア材も珪素鋼板のような材料で磁気飽和を避けるためにある程度の大きさが必要ですが、高周波では一般にフェライトなどの材用が用いられ、大きさもかなり小型にできます。
最近のACアダプターなどが過去のものから比べると非常に小型軽量なのはこのためです。最近では当たり前になっている、スイッチング型と呼ばれるものでは、AC電源を一度整流し直流にした後に、内部で100KHzていどの高周波で発振させて、その高周波の状態でトランスやチョークコイルを用いて電圧の変換をしています、そのため使われるトランスが非常に小さいため、小型軽量にできるというわけです。
トランスというものを簡単に考えてみると、まず1次巻線で電力を磁気エネルギーに変換し、変換した磁気エネルギーをコアに集めて、2次巻線で今度は磁気エネルギーを電力に変換するということをやっているわけです。この際に巻きすうの比率に合わせて電圧が変わる(ただしロスを無視すれば電力は変わらない)という性質を利用したものですが、周波数の低いところで動作するトランスは大きなバケツで水を汲んでいるようなもので、周波数の高いところで動作するトランスは小さなコップで水を汲んでいるようなものです。この二つ器の大きさがまったく違っても、バケツでは回数が少なく、コップでは回数が多いのでくみ上げる水の量は同じということが起こります。これが、周波数帯におけるトランスの大きさ(巻線の巻数も含めて)になると考えればわかりやすいでしょう。
したがって、電灯線のように周波数が50/60Hzと低いところで使用するトランスの巻線の巻数をむやみに少なくすることはできません。むやみ小さくしてしまうとショートさせたような電流が流れてしまいます。電圧と電流と周波数にみあった巻数と太さの巻線が必ず必要になります。
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