
No.3ベストアンサー
- 回答日時:
長くて面倒かもしれませんが、国債の基本的仕組みがわからないと「国債価格と利回りの関係」も分からないので、ゆっくり順番に読んでいってみてください。
難しい計算はありません。---------------
まず、ごくふつうの国債の仕組みを説明してみます。
たとえば「額面100円、金利5%、5年満期」の国債があったとします。(額面とは国債に印刷してある金額のことです。)
これを簡単な式にしてみると、
100円 → 5円×5年+100円(満期受け取り額)=125円
5年で100円が125円になるので25円の利益です。
これを年あたりの利益に直すと、25円÷5年で5円です。
100円の投資で年あたり5円ですから、
5円÷100円=5.0%
となるので【利回は年5.0%】となります。
回りくどいですが、国債の価格が変わるとこの考え方が必要になります。
※国債は国が破産しない限り満期には100%元本(額面金額)が戻ってきます。
--------------------
では、この100円で買った国債を5年待たずに売りたいと思ったときはどうなるかといいますと、100円で売れるとは限りません。
なぜなら、発行後の国債の売買に国は関与しませんので「売りたい人」と「買いたい人」がそれぞれ納得できる値段で売買することになるからです。
この辺は需要と供給で値段が決まる一般の商品と同じ仕組です。
さて、国債を売る場合ですが、たとえば「もしかすると国が破産して元本が返ってこなくなるかもしれない。」と思う人が増えると安くしないと買ってくれる人がなかなか見つからなくなります。
次でそれを具体的に考えてみます。
何度か利息の受取をしてしまうとややこしいので仮に「買ってすぐ売る」と仮定してみます。
-----------------
額面は100円だが80円でしか売れなかった場合。
80円で買った人にとっての国債の投資価値は?
80円 → 5円×5年+100円(満期受け取り額)=125円
5年で80円が125円になるので、45円の利益です。
これを年あたりの利益に直すと、45円÷5年で9円です。
80円の投資で年あたり9円ですから。
9円÷80円=11.25%
となるので【利回は年11.25%に上昇した】と表現されます。
--------------------
国としては発行した国債を誰が持っていようと関係がありません。
また、「今現在いくらで売り買いされているか」も利息の支払い契約とは関係がありません。
国は国債を買った人にお金を借りている側ですから、決められた通りの利息を払って満期には全額返済する義務があるわけです。
いちおう国債の市場での値段が上がったときも見ておきましょう。(国債の価格は国が破産するかどうかだけでなくいろいろな理由で上下します。)
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額面は100円だが120円で売れた場合。
120円で買った人にとっての国債の投資価値は?
120円 → 5円×5年+100円(満期受け取り額)=125円
5年で120円が125円になるので5円の利益です。
これを年あたりの利益に直すと、5円÷5年で1円です。
120円の投資で年あたり1円ですから。
1円÷120円≒0.83%
となるので【利回は年0.835%に下落した】と表現されます。
------------------
以上、国債と利回りの関係となります。
※日本国債は現在では電子化されて紙の証券は有りません。
※日本の個人向け国債は自由に売買する市場は無いので上記のケースとは違ってきます。
※不明点、間違いなどありましたらご指摘ください。
No.2
- 回答日時:
国債を含めた「債権」は
「○年後に額面のお金を返しますよ」
という契約の証書です。これを額面で
売るとだれも買いません(だって友人
同士の金の貸し借りと同じで利益に
なりませんもん)。
ですので、例えば
「10年後に110万円渡すという債券が
あります。これを100万円で誰か買い
ませんか?」
とかになるんですね。こういう風にすれば
売れる筈です。
一方、この債券を買う方からすれば、
「100万円を10年貸しておけば110万円に
なる」ということと同義ですから、10年で
利息が10万円付く100万円の定期預金と
同じようになります。
(元本保証の問題がありますから、全く
同じではないです。考え方だけです)
でも、「こいつ、経営が危ないから、10年後
110万円返してくれないかもしれない」と
思われてしまったら、誰も買いません。
仕方ないので、「90万円にします」と
値下げするんですね。
値下げすれば、10年後に支払われる額は
買った値段+20万円になる=利息が大きく
なる、です。
結果として、債券の取引価格が下がれば、
その「債権としての」利率が上がる、という
ことになります。
ちなみに「国債価格」は「額面」ではなく、
この「取引価格」のことです。
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