1990年代後半から2000年代前半にかけて日本で一世を風靡したMDも、今はその座をメモリーに譲りましたが、こうなるとMDの欠点は何だったのか気になります。
http://oshiete.goo.ne.jp/qa/7393333.html で質問したところ、過剰ともいえるDRMやPCとの親和性の悪さなどがありましたが、海外ではそれほど普及しなかったところを見れば、PC普及以前は何がネックとなっていたのか気になります。
確かにここ10年ほどに限ればPCの普及・メモリー容量の飛躍的な増加・DRM緩和などでMDの存在価値は低下しましたが、MP3プレーヤーが台頭する以前(2000年以前?)は何が原因で特に海外での普及が遅れたのか気になります。
PC普及以前は、MDはどんな欠点を抱えていたのでしょうか?
No.6ベストアンサー
- 回答日時:
No.3です。
>の時代に音楽を聴く道具に求められていたものはなんだったのでしょうかね。
当時のミュージシャンのプライベート録音はMDではなくDATに行きましたし、『音楽を聴く道具』とは、ミュージシャンやマニアだけではないくくりのようですね。
少し長くなりますが、前置きとしてバブル期から2000年頃までの時代背景。。
1991年、著作権法の改正により、新譜は1年間のレンタル禁止期間となる。
同年、PCミュージックでは、GMという音色配列が規定され、一号機がローランド独自に拡張したSC55というサウンドモジュールが発売され、それまでプロフェッショナルもしくはオタクの占有物だったMIDIが一般人にも広まった。
パソコン通信の大手PC-VANやNiftyにMIDI音楽データが集まり、JASRAC試験運用と称して事実上著作権フリーで公開されて人気を集めていた。
また、商業的にも10曲2500~3500円というCDより高額でMIDIデータが販売され、そのコレクターが結構いた。
のみならず、『MIDIで音楽製作してみたい』とパソコンを買う動機にもなっていた。
MIDIに触れた人たちは、サウンドモジュールの些細な違いによる互換性喪失の対策などを通じて再生だけでなく、自分の好みに弄る楽しみを覚えていったかもしれない。
世の中不景気でも、パソコン通信やMIDI業界は例外だった。MIDI製作(マニュピュレーター)の業界に転職した知人もいる。
2000年頃には、さすがにMIDIも陰りが出てきたが、マニュピュレーターはその頃始まった通信カラオケにシフトする。
また、普及を目指してMIDI検定なるものも始まる。
少し戻って、1995年にMicrosoft Windows 95が発売され、同時期に民間にインターネットが移管されインターネット時代が始まる。まだ、ハードディスクの容量が少なかったし(Windows95の最高容量は2Gバイト)通信速度も遅かった為に、楽曲の保存形式としてMP3形式が受け入れられるのに時間は掛からなかった。また、MIDIソフトがマルチトラックの操作性を活かして、MIDIとWAVが同居した音楽作成ソフトに成長する。MIDIソフトは衰退して行く。
日本にコピーコントロールCDが登場するのが、2002年。書店のPCコーナーの棚に『音楽CD複製○○』などという書籍がずらっと並んで「なんだこれは」と異様に思ったことを思い出します。
それまでのCDはPCユーザーにリッピング&圧縮されたコレクションがWinampなどのソフトで管理されPCで聞かれてきた。そのためのフリーソフトは溢れるほど有った。つまり無料でやりたいことができた。
パソコンの家庭普及率も1996年には世帯(単身世帯を含む)あたり20%を超えて、5年後の2001年には70%を超える急成長をする。下地は出来上がっていた。
そして、2000年代になるとMP3を聞くポータブルプレーヤが登場する。小型HDDを搭載したiPod(Windows用は2002年)である。PC内のmp3等圧縮音源が容易に持ち出せる事になる。
同時期にWindows Media Audio (WMA)のプレーヤも発売されているのだが、メディアにCD-R/RWを使っていた。
よって、個人的な感想ですが、2000年頃『音楽を聴く道具に求められていたもの』は、消費者資産の有効活用(PC再生環境のモバイル化)であって、必ずしも新しい資産(新譜)を得ることではない。そこが、擁護ばかりに目を奪われ、消費者権利を無視(当然、消費者動向スケールや目線も無視)した著作権ビジネスの、読み違えだったのではないか。
たまたま消費者目線のiPodが待ってましたと登場しただけ。だと思います。(と言いながらiPodは持っていないのだけれど)
何度もありがとうございました。
MD・DCCが共に普及しない可能性としては、音声圧縮がレコード業界の機嫌取りのためだと消費者が感づいてしまえば最期ということが挙げられていました。
DATはレコード業界がアンチの大合唱をしたため低音質化(44.1KHzでのデジタルダビングNG)して発売した経緯があるだけに、消費者はまがい物だとして飛びつかないことが多く、売り上げはパッとしませんでした。そのため、MDやDCCでもレコード会社の機嫌をうかがい音声圧縮をした「まがい物」とユーザーが感づいてしまえば、次世代オーディオとは名ばかりのものとなりユーザーから嫌われるのではという見方もありました。
No.5
- 回答日時:
A No.2 HALTWO です。
>以前当方がしつこく生き残れたはずだと主張していたDigital Compact Cassette Tapeと何も変わらないということでしょうか?
そうですね。
瞬速の Random Access 以外は操作性に観るものがなかった MD と操作性は馴染み深い CTR のものながらも Digital という以外に取り柄が無かった DCC の違いはあるものの、2001 年に登場した Apple iTunes 及び iPod の衝撃に較べれば非常に低い Level でのドングリの背比べでしかなく、両者とも 1992 年に登場して以来 iTunes/iPod が登場するまでの 9 年間の間に何の発展もなく、常に CD や DAT の格下という立ち位置であり続けた一方で、CTR に取って代わる低価格機の投入にも至れなかった中途半端な規格であったという点でも同じようなものと感じますね。・・・1992 年と言えば DTM (Desk Top Music) という言葉が浸透し始めた頃であり、DTM の延長上に DAW (Digital Audio Workstation) があると見え始めた頃ですから Tape や Disk といった Media で User を縛って Hardware 販売を持続させる商売手法を更に広げた Multi Media 商法などというものにウンザリしていた私などは中途半端な規格の新商品群が登場することを手放しで喜べるような状態ではなかったでしたね(汗)・・・CDV、VHD、LD、HDCD、DVD と Commercial Media の方だけでもウンザリしていましたし(笑)・・・。
iTunes は当初こそ MD と同じ 320kbps MP3/AAC に制限されていましたが、PC での録音環境は既に非圧縮録音を難なく行える時代でしたから iTunes も非圧縮音源に対応するのが当然と思えましたし、Effecter を含む編集環境の GUI (Graphics User Interface) はもはや PC 環境に敵うものがないことが明らかとなって Professional Mixing Console などにも GUI 操作が可能な大型 Display を組み込んだものが続々登場してきましたものね。
懐古趣味の感情が含まれることは否めないのですが、私は CTR と OTR には Digital 全盛の現在に於いても Comsumert 層にとっては観るべきものが残っていると感じています。
残念ながら OTR は 1/2 inch 2 Track 15ips (Inch Per Second) といった CD Format 録音にも比肩し得る性能を得られるものがあったとは言っても価格が到底敵わないものですので廃れてしまいましたが、CTR は新登場の DCC に Merit を感じさせないほどの性能を既に得ていましたし、Mania 心をくすぐる Analog Tape ならではの魅力は Digital 全盛の現在に於いてもその魅力を知っている者にとっては棄て難いものがあります。
その魅力とは Bias Equalizer 及び Tape Media 自体の変更によって生じる音色の違いを音作りに利用できるという点で、これは Tone Controller などのように調整量と音色変化量とが比例するものとは違って Amplifier に於ける素子による音色の違いみたいに経験と勘でしか使いこなせない性格が強いものの、それでしか得られない音色を創り出せるという点は Mania にとっては堪らない特徴でした。
私の CTR 歴は Portable Player 兼用の Recording Walkman 系を除けば NAKAMICHI 550 と MARNTZ PMD430 しかないのですが、PMD430 は NAKAMICHI 550 のような Sound Character を持ちながらも Bias 微調整に加えて Tape Selector と Noise Reduction の組み合わせ、Tape Media そのものの選択の違いにおる音色の違いを幅広く演出することができる、非常に印象深い CTR でした。
http://megascoop.com/marantz/marantz_pmd.html
まあ、こんな方向に走る Mania は Audio の主流とは外れるのでしょうが(笑)、MD も DCC も User が積極的に音創りを行える機器ではなかったし・・・。
私は Digital Effecter には疎いので現在の PC Digital Effecter がどれほど面白いものであるのは良く知らないのですが「Audio とは好みの音を得ようとする趣味」であって MUSES (Magistral Universal Sound Environment System:その人のためだけの統合音響環境機構) を構築するのが理想の Audio と思っていますので積極的に音色を制御できる Analog Tape の特徴を Digital Effecter で再現できるものがあったら素晴らしいだろうなとも思っています。
私が Audio 機器の理想に掲げる MUSES から顧みれば DCC も MD も低い次元でのドングリの背比べに過ぎないように映ってしまいます(汗)。
No.4
- 回答日時:
逆に伺いますが、貴方が考える、「MDが完璧な理由」を全て列挙してもらえませんか?
その角度から探っていた方が手っ取り早いと思いますが。
今でも普及して当然という、確固たる理由や根拠があるからこそ、何度も同じ事を少しづつ角度を変えて聞いてるんですよね?
後出しジャンケンの様で、正直理不尽に思えます。
海外で普及しなかったのは、概ね日本と同じ理由で、それに加えて、極端に小型化された機器は普及しない伝統がMDでも踏襲されたのです。
特に、米国人は手が大きいですから、同国で8ミリビデオが普及しなかったのと同様に、あの小ささは大方の米国人の手では操作し辛い物なのです。
iPhoneが極端に小型化しないのを見れば、察しがつくと思いますが。
こう書くと、「nanoやshuffleはどうなんだ?」と、突っ込みが入りそうな気もしますが、それらはiPodシリーズの主流から外れてますので、メーカーとしても補助的な扱いに留めており、この場で同機種も含めるのはアンフェアだと言えます。
私は、8ミリビデオとMDは、「アナログとデジタル」「映像と音声」という違いはあれど、双子の様な存在だと感じてます。
その理由は、
・両者共に、SONY単独の規格であり、日本市場を重視して規格制定やマーケティングが行われた事。
・どちらも、極端な小型化で、(特に)米国人の手には合わなかった事。
・従来規格の補完用(8ミリ→VHS、MD→CD)という位置付けが当初から強く、主流になるだけの性能や機能を(意図的に)持たせなかった事。
だと認識しています。
中途半端な規格ではあるにせよ、過渡期には「橋渡し的」なメディアや規格の必要性もあると感じてますので、その意味で8ミリビデオやMDは無駄ではなかったとも認識してます。
前回に続いての回答、ありがとうございました。
>今でも普及して当然という、確固たる理由や根拠があるからこそ、何度も同じ事を少しづつ角度を変えて聞いてるんですよね?
そうではなく、DAPが台頭する2000年代序盤までの期間に絞っても、海外とかでは普及しなかったのは何故だろうというのが今回の質問ですね。
No.3
- 回答日時:
MDは記録方式は少し異なりますがパソコンデータ用のMOと同種の光磁気技術です。
この光磁気技術は実現不可能と言われていたものを、日本が独自に見切り発車で製品化したものと理解しています。
発売を急いだのは、頭打ちの景気に対する打開策としての期待であったかもしれません。
海外で普及しなかったのは、日本市場で実験され改良されて充分な信頼性に達するのを待っていたから。しかし、両者とも世界市場を得ることはできなかった。
私も、MDは買いました。MOも。
やり直しの利くダビングならまだしも、ライブの録音とかに使うとかなりの割合で録音に失敗した。
TOC記録エラーとか、トラックの読み出し(再生)不能など。これらMD特有のハード的エラーと、私の場合ビデオにPCM録音で習得していたために無かったがデジタル録音共通のレベルオ-バー時のクリッピングノイズが加わる。
私の場合でも成功率40%くらい。野球なら4割バッターは最高だが、録音ではこれじゃ駄目。ワンテイク5分程度なら成功率は良くなるけれど、クラシックなど、30分以上の流し録りに使えるものではなかった。アナログテープなら限りなく10割の成功率なのに。買い換えても成功率は変わらない。
この不安定さが、持ち歩けるサイズと録音再生においてピッチ(音程)が変化しないメリットで、真っ先に飛びついたミュージシャン達を失望させた。
これは、発売初期に「MDは使えない」という概念をミュージシャンや生録マニア達が抱くに充分でした。
そこに、バブル崩壊が決定的となり追い討ちをかけた。MDの主な用途であるCDからのダビングも、CDそのものの売り上げが急降下して普及を妨げる要因となった。オーディオ市場そのものも陰り、廃業・撤退・売却などが進んだ。
生録用途では、ミュージシャン達は、ポータブルデジタルレコーダーの出現(2004年)を歓迎した。
残念ながら、『1990年代後半から2000年代前半にかけて日本で一世を風靡した』という印象は、私にはありません。
最初に失望してしまったからでしょうね。
ありがとうございました。
その時代に音楽を聴く道具に求められていたものはなんだったのでしょうかね?MD普及機にはカセット切り捨てに憤慨したこともありましたが(過去資産の問題)…
No.2
- 回答日時:
何度も回答に参加させていただいている HALTWO です(汗)・・・でも御質問者さんがまとめる結論が楽しみですのでまた回答を寄せさせていただいきます(汗々)。
私は OTR (Open-Reel Tape Recorder)、CTR (Cassette Tape Recorder)、mCTR (Micro Cassette Tape Recorder)、DAT (Digital Audio Tape Recorder)、 Music CD Player 及び CDR Recorder、VHS (Video Home System)-HiFi VTR (Video Tape Recorder) を Audio Recorder として愛用してきた後、VHS-HiFi Tape Recorder と PC (Personal Computer) を Audio Recorder とした 2000 年頃に Portable 用として SONY の Walkman MD Recorder を購入したのですが、MD 機は結局 Disk を 1 本購入しただけで殆ど使用することなく友人に譲ってしまいました。・・・ちなみに初めて愛用した Audio Recorder は SONY TC101 という真空管式 OTR でした(汗)。
理由は「私にとっては」使い勝手が悪く、音質も期待したほどではなかったからです。
Recorder として見た場合、Tape のように引き出して切り貼りするといった編集や PC Audio のように波形表示の Gtaphic Interface を持つ Software で Pin Point の編集ができるわけでもなく、TOC (Table Of Contents) の頭出し位置を設定する Interface が貧弱で、単体機器としては非常に使い勝手が悪いものでした。
Player として見た場合は Disc でありながらも Tpae のように早送り巻き戻ししながら再生する Cue 再生ができたり One Touch で A-B Repeat 再生や Random 再生ができる Portable CD Player の方が簡便である上に音も良いものでした。
私にとっては「Recorder としては余りにも中途半端で使い辛いもの」「Player としては CD Player や DAT 或いは他の方式のものが持つ優位性を凌駕する Almighty なものではなく、各々の長所と短所を組み合わせただけの中途半端な別種の一形態」に過ぎない代物だったわけです・・・DCC は購入する以前から他のものを凌駕するものとは思えなかったので購入しませんでした。
Almighty という点では VHS Analog Tape との親和性が高く PC Data の Tape Backup 機としてまで利用できる DVHS VTR に興味が湧いたものですが、Video 部分の画質や煩雑な Eco' Mode といった部分が改善された安価な機種が出る前に PC-HDD 利用の安価な Audio/Visual Recording 技術が浸透してしまったことから製品を購入するまでには至りませんでした。
音質に関しては人それぞれでしょうから断定はできないのですが、私の場合は Digital 圧縮技術が未熟であった頃 (Real Audio 初期の頃) から様々な型式の Digital 圧縮 Audio 機器を試用する職種に携わっていたことから「Digital 圧縮」という言葉に過敏に反応して ATRAC (Adaptive TRansform Acoustic Coding) であろうと AAC (Advanced Audio Coding) であろうと非可逆圧縮は音が悪いという先入観に支配されていたのも MD の音色に低い評価しか感じ得なかった理由だろうとは思うのですが・・・。
ちなみに 128kbps の MP3 Radio 音を VHS-HiFi VTR に録り直して 10 時間連続再生 Tape を作成した 2000 年頃から Digital 圧縮音源に対する私の評価は変化が見られ始め、現在では保管用 Original Source としては Lossless AAC を採用するものの実際に聴く Data 型式は曲の内容によって非可逆圧縮技術も Tone Controller のような Effecter として利用しています。
現在は PC の HDD に非圧縮または可逆圧縮型式での Original Data を置くことに勝る方式はないと思っていますので他方式の Recorder/Player は全て処分 (CTR のみは安価な Portable 機を再生用に保管) してしまいましたが、PC-Digital 方式に比肩する所有価値がある方式は Bias Eualizer Media そのものを換えることによって音色変化を楽しめる完全な Analog Recorder 以外にはないと思っています。
ちょうど Digital Amplifier 型式の時代になっても真空管式 Amplifier には特別な想いを寄せてしまうように、趣味の原点に回帰できるものには物理計測性能や使い勝手とは異なる部分での愛着を覚えてしまう一方で、原点と現点との間に存在したものには愛着を感じられないようなものではないかと思います。
海外では (国内でも大半がそうでしょうが) 多くの人にとって CTR が原点であり IC Player が現点でしょうから、中間に存在した様々なものは単なる通過点に過ぎず、次世代のものに現点が移行するまでの期間が短ければ先代の普及率は低いものに止まる筈で、海外の場合は低価格の MD 機が普及する前に CTP (Cassette Tape Player) 機並に安価な MP3 Player が台頭してしまったというのが理由なのではないでしょうか。・・・同じ Digital 部品を用いる機器ですので Mechanical な駆動部を持つ MD 機よりも IC Chip だけで済む MP3 機の方が遙かに低価格化が速く進んだでしょうから・・・。
ありがとうございました。
以前当方がしつこく生き残れたはずだと主張していたDigital Compact Cassette Tapeと何も変わらないということでしょうか?
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