No.7
- 回答日時:
人物史に関しては尾ひれが付くことの方が多くみられます。
その典型ともいえる例が「聖徳太子」と呼ばれる人物です。今では伝説であるとされている評価、例えば十人の話を一度に聞き分けて回答したなどの超人的な逸話も実際には平安末から鎌倉時代以後に記された『上宮聖徳太子伝補闕記』『聖徳太子伝略』などをベースとしています。
歴史上の人物が偶像化される背景には「その人物や事跡を引っ張り出す(引用する)ことで自らの正当性を証明する」などの政治的意図があるケースが殆どです。
ジャンヌ・ダルクはある意味フランスの独立を守り抜いた人物ですから、様々な伝説や逸話の類が後から加えられたことも不自然ではありません。但し伝説や逸話と神話ではレベルも異なります。神話の主人公は人間ではなく神ですから。
No.6
- 回答日時:
ジャンヌ・ダルクは歴史上の人物であり、その存在はまぎれもない事実です。
ただ、その功績やエピソードなどは後世になって創作されたものも少なくありません。
そもそもジャンヌ・ダルクはオルレアンという1地方都市の解放に功績があっただけで、英仏100年戦争の大局に影響を及ぼすような大きな存在ではありませんでした。
実際にその死後はオルレアン地方のみのローカルな英雄として名を留めるのみで、大多数のフランス国民からは忘れ去られていました。
そんな彼女に脚光を浴びせたのはナポレオン1世です。
うら若き女性の悲劇的な最期などが国民の愛国心を煽るのに丁度良かったのですね。
その後、演劇や小説、映画の題材として扱われるうちに、ますます実像が歪められていきます。
ジャンヌ・ダルクは実在の人物ですが、彼女の存在は半ば神話化されてしまっているかもしれませんね。
No.5
- 回答日時:
ジャンヌ・ダルクは当時は有名人ではなく、いきなり王の側近になったために軍の一部と王が駐屯した都市以外では無名のひとでした。
しかし、同時代の人が姿をスケッチしているので、幻ではありません。そしてシャルル王太子の政敵フィリップ3世軍の捕虜になり、そのまま1万ルーブルでイングランド軍に引き渡されます。
ジャンヌは対イングランド強硬派で戦争継続論者でしたが、この時点で王太子シャルルはフランス王シャルル7世になっており、彼の宮廷は一端停戦に傾いていました。さらにジャンヌを売り飛ばした政敵フィリップ3世とも和解したいわけです。この時点でフランス側がジャンヌをイングランド軍からたすける理由がなくなりました。
イングランド側はオルレアンで自軍に一泡ふかせシャルルを王にしてくれたジャンヌを、当時ですら時代後れの異端審問で裁いたあと、極刑である火あぶりにしました。
その10年後にシャルルはイングランドを最終的に打ち破ります。そしてイングランドがおこなった裁判の再審を命じ処刑判決は無効となります。
が、自分が見捨てた自分の救世主はもういないのですから、何言っても「イングランドが悪い」で片づけることができますよね。
結局シャルルは百年戦争で勝ったフランス王になることができ、フランスを反映させた王として名が残ります。
イングランドではその150年あとの16世紀末、シェークスピアが著したヘンリー6世にジャンヌが登場しますが、ここに書いてはいけないような汚い言葉を言い放つ悪役です。異端審問のイメージが150年後になっても残っていたわけです。
ここで今度は200年ほど忘れられちゃいます。
ジャンヌ・ダルクをもちあげて国民統合のシンボルにしたのは、19世紀、フランス革命後のナポレオン・ボナパルトなんですよ。自分の独裁を円滑に行うためにです。
いちおう知っていることを調べ調べ書きましたが、彼女の話は神話でしょうか?
私はただ、壮絶なドラマだとは思います。裁かるゝジャンヌ、という恐ろしい映画ができちゃうほどです。
あとは、神話の定義はやはり日本語に困ったら、私はこれにたよります。
オチまる投げですが、これにて。
≪広辞苑第五版≫
しん‐わ【神話】
(myth) 現実の生活とそれをとりまく世界の事物の起源や存在論的な意味を象徴的に説く説話。神をはじめとする超自然的存在や文化英雄による原初の創造的な出来事・行為によって展開され、社会の価値・規範とそれとの葛藤を主題とする。
No.3
- 回答日時:
神話などではなく、れっきとした史実ですよ。
ジャンヌ・ダルクという女性も実在した人物です。
ただ、疑問に思われるのも無理はないので、時間があったらこちらを読んでみてはいかがでしょうか。
http://homepage3.nifty.com/sophie_stardust/histo …
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