No.11ベストアンサー
- 回答日時:
#8です。
本来の読み方が廃れた例に続き、失われつつあり、誤読が慣用読みにと昇格しつつある例を上げます。
修祓(しゅうふつ)→しゅうばつ
他人事(ひとごと)→たにんごと
稟義書(ひんぎしょ)→りんぎしょ
貼付(ちょうふ)→てんぷ
紊乱(ぶんらん)→びんらん
下達(かたつ)→げたつ
漢字規制で書き替え字になったものも少なくないですね。
邀撃(ようげき)→要撃
湮滅(いんめつ)→隠滅
灌木(かんぼく)→潅木→低木(ていぼく)
颶風(ぐふう)→颱風(たいふう)→台風
喬木(きょうぼく)→高木(こうぼく)
雇傭(こよう)→雇用
遵守(じゅんしゅ)→順守→遵守
箇所(かしょ)→個所→箇所
梯形(ていけい)→台形(だいけい)
沢山の事例・変遷の経緯等をご紹介&ご回答を賜りまして、誠にありがとうございます。
事例では、私の場合、ほとんどが(かたつを除き)→の右側の文字・読みでした。
No.12
- 回答日時:
#8、11です。
この「言質(ゲンチ・ことじち→ゲンシツ)」もそうですが、言葉が変化するにはそれなりの背景と経緯が横たわっているのですが、そのような総合的な観点から漢語の紹介をするような辞書があったらありがたいものです。
例えば、#10さんが触れていらっしゃる「存」の読み方について、大まかな区分ですが、次のように見てはいかがでしょう。
1.自動詞・名詞⇒漢音「ソン」
・ある/いる/存(ながら)える…存在・存亡・存否・存続・既存(キソン)・現存(ゲンソン)・依存(イソン)
(例外:生存(セイゾン)/現存(ゲンゾン))
2.他動詞・国字⇒呉音「ゾン」
・たもつ/存(ながら)えさせる…存命・保存・温存・存生(ゾンジョウ)
(例外:存置(ソンチ))
・思う/考える/国字(知っている/心得ている/心の内にある)…存念・一存・所存・異存・存じてます・ご存じ・存分・存外
ここで、複合語(連語)の短縮形については、それが自・他動詞のいずれかによって両義の交差が生じています。
・現に存在(ソンザイ)するの意味では現存(ゲンソン)で、現に生存(セイゾン)する意味では現存(ゲンゾン)に。
・それに頼ることで存在・存立(ソンリツ)する意味での依存(イソン)、頼ることで生存する意味なら依存(イゾン)に。
このポイントは畢竟、「生存」の漢音「セイソン」読みが薄れ、殆ど呉音「セイゾン」と呼び習わすようになったことによる次第なのでしょう。
ことほど左様で、どんな言葉についても、その読み方一つとっても、調べるほどに長い歴史と深い背景が見えてくるのだと痛感します。
No.9
- 回答日時:
戦後生まれの僕はこの言葉を「ことじち」と読んできた記憶はありますが「げんち」と読んだ記憶は一度としてありません。
むしろ違和感を感じます。質問の御主旨とはいささか趣を異にしますが、「全然」との言葉も明治時代の文学作品などを読みますと「全然~ない」の用例はむしろ少数です。この言葉が現在の全否定を意味するようになったのは戦後の教育改革の流れの中のことでしょう。
これは蛇足ですが「一所懸命」は元々鎌倉時代以降の中世の言葉です。これは安堵された領地の所有権や領有権を守るとの意味が語源とされています。そしてそれが相続を伴う形で所有権がAからBへと委譲される場合に「私の代から貴方の代に渡すために守ったよ」との意味で「生」の文字に変化したとされています。
言葉の読み方として変化していると感じられるものの事例として「依存」があります。現在では「いそん」と読み慣わされているケースが散見されますが、これまで生きてきた50年余りの時間で僕は「いぞん」と読んできたケースが多数を占めています。
でも役人によって「言葉の読み方」や「表記の仕方」が権力的に決められてしまうことには少なからず抵抗を感じます。なんかいやだなぁ~。
No.8
- 回答日時:
もとは呉音だったが早くから国訓と同化した「ニク(肉)」や「バチ(罰)」の例のように、「シチ(質)」もそのまま「しち」と国語として扱われていました。
例:「彼衣のしち返したべ」(「竹取物語」)
そこで、漢語として、新たに「チ(質)」という音が付けられたとされています。
例:「志ち【質】(字の音、チなるべし)」(大槻文彦「言海」)
そこで、その後は訓読みの「こと(ば)じち」か、国語辞典では音読みでは「ゲンチ」となったものでしょう。
一方、本来の漢語として、漢和辞典では「ゲンシツ」もまた、幾冊かには載せられています。
例:「【言質】げんしつ・げんち<国>後日の証拠となることば。ことばのしち。」(「角川中辞典」)
この関連では「ゲンシチ」や「ことばじち(言葉質/詞質)」などもあり、昭和23年の当用漢字音訓表では「質」に「チ」の読みがなかったことから「ゲンチ」と言い表せなくなった時期が生じました。
これが、昭和48年の「音訓改定表」において「特別な読み・用法のごく狭いもの」として「チ」の字音も掲げ例欄に「言質(ゲンチ)」が改めて載せられた経緯があります。
このような大まかな流れを承知の上で、「ゲンチ」とだけこだわる人や「ゲンシツ」とばかり学んだひとにも寛容に接するのが望ましいでしょう。
今日の標準的な読み方もまた、実は外の読み方が廃れた結果でもあったわけですから。
・呉音→漢音の例
決定(ケツヂャウ)→ケッテイ
助成(ジャウセイ)→ジョセイ
破壊(ハヱ)→ハカイ
勢力(セイリキ)→セイリョク
・漢音→呉音の例
省略(シャウセイ)→ショウリャク
秘蔵(ヒサウ)→ヒゾウ
無為(ムブ)→ムイ
調味(テウビ)→チョウミ
No.6
- 回答日時:
口腔 例:口腔外科
正しい読みは「こうこう」 「腔」に「くう」という読みは無いが一般的に「こうくう」と言っている。
日本語ではないけど。
「xylitol(キシリトール)」のように最初に「X」がつく語。
最初の「X」は「ザ」行の発音になる。例:Xerox(ゼロックス)
従って、キシリトールではなく「ザイリトール」という方が正しいと思われる。
その世界で通用している語。
競売:法曹界では「けいばい」という。
馬主:競馬関係者では「うまぬし」というらしい。その他にも「馬」がつく語は「ば○○」と言わず「うま○○」というらしい。
聞き違いを防ぐため、あえて違った言い方をしている(と思われる)。
抜糸(ばついと):歯科用語。「抜歯」とまぎらわしいので。
市立(いちりつ):「私立」とまちがえやすい。
首長(くびちょう):「市長」、「主張」とまちがえやすい。
No.5
- 回答日時:
追加
外来語でも 変化のあるものがありますね
イタリヤ→ イタリア
ムスタング→マスタング(飛行機・車)
しかしながら げんしつって読むのは初耳なんですけど。
確かに外来語や輸入商品とか企業名は言語に近い発音表記を取り入れるケースからか、最初に知ったり聞いていた使い方から変化している場合が増えましたね・・・
げんしつ・・・は10年前位に会話中に指摘したのですが、古いと一蹴された経験があります。
その後、メディアの中でもアナウンサーや評論家で同じように、若さからか、時代に合わせてかは不明ですが→現在、「げんしつ」派が増えてるように思います。
No.4
- 回答日時:
代替だいたい→だいがえ
重複ちょうふく→じゅうふく
相殺そうさい→そうさつ
読めない人が多いので、言い間違いも可って感じです。
もっとも普通の人は使わない単語ですね。商売関係でよく使います。
沢山の事例をご紹介&ご回答を賜りまして、誠にありがとうございます。
>読めない人が多いので、言い間違いも可って感じです。
私は左側で読みますが・・・言葉は生き物であり、コミニケーションの道具ですから使い勝手、便利性、分かり易さも重要であり時代と共に変遷するのかも?
そのような経過で文語が口語に、専門用語が略語に、外来語が和製カタカナ語にと変容して使われ馴染まれて→マジョリティ化、慣用語(読み方)に成って流通し定着(過去→現在→未来)し続けるのかも・・・
No.3
- 回答日時:
読み方でなくて、漢字自体が変化したものもありますが・・
一所懸命⇒一生懸命
的を射る⇒的を得る
茶道(ちゃどう)⇒さどう
一生懸命に関しては、背景のある誤用が完全に市民権を
得てきたケースでは?
茶道は、流派によって読み方もあるみたいですが、こちらも
「さどう」がすでに一般的・・というか市民権を得ていると
思います。
というか、結局みんな、時代時々の「若者」などの誤用から来たの
ではないのでしょうか。
それを、文科省が順次判断し、NHKなどのメディアがそれを
公の場で使用しはじめて、市民権を得てきた・・とか。
ですが、「言質を取る」は、やっぱり「げんちをとる」と読みたいです。
いまは、いろんなところで「げんしつ」と読まれているんでしょうか。
沢山の事例をご紹介&ご回答を賜りまして、誠にありがとうございます。
>というか、結局みんな、時代時々の「若者」などの誤用から来たの
ではないのでしょうか。
そうですね・・・言葉や読み方は世につれ、世は言葉や読み方ぬつれ変化して行くものでしょうね・・・
そして、その原動力は読み易さや語感や語韻のリズミカルさや印象と言った素直な単純な差異によるマジョリティの移行が決め世間が追認し定着させているのでしょうか?
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