あなたにとってのゴールデンタイムはいつですか?

直流機の問題ではよく電機子巻線抵抗と界磁巻線抵抗を使う計算があります。その中で、電機子巻線抵抗はいつも0.何Ωであるに対して、界磁巻線抵抗は何十Ωもあります。同じ巻線だと思いますが、なぜそんなに抵抗値の差が出ますか。使用する量もそれほど差がないだと思いますが、なぜですか。
ご教授よろしくお願いいたします。

A 回答 (2件)

>界磁巻線についてですが、外付け抵抗を使うのが普通ですか。



直流機を速度調整するためには,電機子電圧か界磁電流を調整します。
界磁の方が電力が小さいので,界磁を調整する方が手軽です。
分巻界磁でしたら,界磁回路に可変抵抗器を挟む場合が多いと思います。
他励界磁でしたら,励磁電源を可変電圧にすれば,可変抵抗は不要です。

>可変抵抗を外付けしない時は、その巻線抵抗値はどう調節しますか。
>巻線の量を増やす、または抵抗率の大きい巻線を使うことですか。

界磁巻線の設計としては,
1)電機子鉄心の飽和磁束から,ギャップの磁束密度を決める。
2) 機械的要求とスロット高調波の要求などから,ギャップ長を決める。
3) 界磁巻線に必要な起磁力(アンペアターン)が決まる。
4) 使いやすい電圧,電流になるよう巻数と巻線直径を決める。
という段取りです。
例えば100アンペアターン必要だとして,
1A×100回巻にするか,10A×10回巻にするかは,
自由度があります。使う電源をにらみながら,
適当な電流値になるように巻数を決めます。
界磁鉄心の周長から巻線全長は決まりますから,
巻線の直径を調整して,巻線の抵抗値を調整します。
巻線材料は普通は銅ですが,
その材質を変えて抵抗率を調整することまではしないと思います。


>また、界磁巻線を電機子巻線と同じように大電流、小抵抗仕様にするのはだめですか。

直巻界磁であれば,電機子電流と同じ大電流が流れますから,大電流・小抵抗仕様にします。
分巻界磁であれば,電機子電圧と同程度の電圧で使うことを前提に,
小電流・高抵抗仕様を選ぶでしょう。
他励界磁であれば,界磁電源にも自由度があるので,
1A・50V(100回巻),10A・5V(10回巻)などの仕様から,
使いやすい電流電圧の組み合わせを選ぶことになります。

ここで,巻数をn倍にすると,巻線の全長はn倍,
巻線の総断面積を一定として,巻線1本の断面積は1/n倍,
巻線抵抗値はn^2倍になります。
アンペアターン一定とすれば,電流は1/n倍になり,
励磁用の消費電力は変わらないことになります。


>電流が大きいほうが磁束も大きくなるので、その方がもっといいではないですか。
巻線の電流密度には上限があるので,
電流を大きくするためには巻線を太くします。
巻線スペースが決まっていると,巻数は減ってしまい,
アンペアターンや磁束は変わりません。
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この回答へのお礼

とてもわかりやすい説明で、ありがとうございます。今後もよろしくお願いいたします。

お礼日時:2012/07/09 21:22

直流機の電機子巻線と界磁巻線は,機能が違います。



電機子巻線は,
回転することで逆起電力(誘導起電力)を発生するとともに,
トルクを出すために大きな電機子電流を流し込みます。
直流機の出力と同じ大電力を扱う巻線です。

界磁巻線は機内に直流磁界を作るだけですから,逆起電力は生じず,
わずかな励磁電力を消費するだけです。

分巻直流電動機で,例えば電源が100V,出力が2kWとしましょう。
電機子巻線は2kW÷100V=20Aもの電流を流すのですから,
0.2Ωとかの低い抵抗にしておかないと,
モータではなくて
ヒータになってしまいます。
電機子巻線抵抗で0.2Ω×20A=4Vの電圧降下,
ブラシで2Vの電圧降下があるとして,
残りの94Vが逆起電力とバランスします。
逆起電力×電機子電流=
94V×20Aの電力が機械的出力となり,電動機として軸を回します。

一方,分巻界磁巻線は,例えば1Aとかの励磁電流を流すだけです。
界磁電流調整用の可変抵抗が外付けされるとしても,例えば50V÷1A=50Ωとか
巻線抵抗があっても構いません。
むしろ,分巻機の界磁巻線であれば,
可変抵抗が短絡されて電源電圧が直接かかったとしても,
焼ききれない界磁電流に抑える程度に,
抵抗値を大きくしておく必要があります。

この回答への補足

ご回答ありがとうございました。
電機子巻線のところがわかりました。界磁巻線についてですが、外付け抵抗を使うのが普通ですか。可変抵抗を外付けしない時は、その巻線抵抗値はどう調節しますか。巻線の量を増やす、または抵抗率の大きい巻線を使うことですか。
また、界磁巻線を電機子巻線と同じように大電流、小抵抗仕様にするのはだめですか。同種類の巻線を使用しているのであれば、大電流でも焼ききることがないと思います。また、電流が大きいほうが磁束も大きくなるので、その方がもっといいではないですか。
以上、ご教授よろしくお願いいたします。

補足日時:2012/07/05 21:15
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この回答へのお礼

ありがとうございました

お礼日時:2012/07/10 20:46

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