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完全競争市場の均衡条件について。

少しミクロ経済学かじり始めた初心者です・・

「完全競争市場の均衡条件についてグラフを使って説明する」 という課題が授業で出たのですが、おおざっぱに言うと以下の内容を描けば、的外れになってませんか??

■完全競争市場には以下の条件が成立していないといけない。
(1)多数の売り手・買い手の存在
(2)財の同質性
(3)情報の完全性
(4)自由参入・退室

■完全競争市場では「市場均衡」の状態が達成されなければならない。また価格は「均衡価格」の状態。

■「グラフを使って説明」に関しては、市場均衡を表している「需要曲線と供給曲線の図」を描いて説明すれば、的外れになりませんか?(←需要曲線と供給曲線がバッテンで交わっている図のこと。交点が市場均衡であり、この時の価格が均衡価格。)

また、教科書には「多数均衡」のグラフも記載されてますが、これは特にふれるところではありませんか?

ご指導下さいm(__)m

A 回答 (1件)

「市場」を研究対象として調べようとする場合、現実の市場はあまりにも複雑であるため、簡単には研究も理論化もできません。

そこで、現実市場を単純化した「モデル」を考えて「市場」の動向を考えます。この時に考える単純化したモデルが「完全競争市場」なのです。

ボールを空中に投げ上げると放物線を描いて飛んでゆきます。ほんとですか?空気の抵抗や風の影響を受けるはずですよね。近くに山があると山の重力によってボールは山の方へ曲がりますし、朝や夕方だと太陽の重力で少しだけ曲がります。
でもそんなことを考えると話がややこしくなりすぎるので、他の星の重力は考えない。空気はないものとする。地球も平らで、重力は地面に垂直にだけ働くと考える。そうするとボールは放物線を描いて飛ぶのです。
そして、風速〇mの風が吹くと、ボールは〇cm横へずれる。というふうに考えてゆくのです。

これと同じです。現実の市場を単純化したモデルである完全競争市場をまず考えて、この完全競争市場ではどんな現象が起きるのかを考えます。現実の市場は完全競争市場とは異なりますから、現実の市場の動向は、完全競争市場の動向をどう修正したらよいかを考えることで、現実の市場を分析しようとしているのです。


>完全競争市場には以下の条件が成立していないといけない。

これらの条件は完全競争市場の「定義」です。完全市場というのは現実には存在しません。現実の市場を分析するために考え出された道具です。
ですから、「〇〇の条件が成立しているような市場を完全競争市場と呼ぶことにしましょう。」という約束事があるわけです。それが「定義」です。
ですから、「完全競争市場では〇〇である」は間違いで「〇〇を完全競争市場と呼ぶ」とすべきです。


>完全競争市場では「市場均衡」の状態が達成されなければならない。また価格は「均衡価格」の状態。

なぜですか?「達成されなければならない。」ということは、達成していない市場、たとえば、市場均衡に到達しつつある状態は、まだ市場均衡が達成されていないわけですから、完全競争市場ではないということになってしまいます。

現実市場を分析する道具として完全競争市場という仮想的な市場を考え、そこでの市場動向を考察してみたら、「市場均衡が達成される」という結論が得られた。ということなのです。完全競争市場ではワルラスの課程やマーシャルの課程、蜘蛛の巣課程によって市場均衡が達成されることが判ったわけです。

これらの課程によって市場均衡が達成されることを、グラフを使って説明しないさい。
というのが設問の主旨です。
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この回答へのお礼

どうもありがとうございました!!とても勉強になり、感謝しています。これからも頑張って行きます。ワルラス、マーシャルの理論の違いや、くもの巣理論とか結構分かってきました!

お礼日時:2012/07/21 20:55

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