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以前,こちらの方で質問させていただきましたが,進展
(と新たな問題)が起きましたので質問させてください.

以前の質問:
http://oshiete.goo.ne.jp/qa/7627047.html

こちらの質問を参考にし,新しくモータードライバを設計しなおしました.
http://www.irf.com/product-info/datasheets/data/ …
にある,Typcal Connectionの回路を2つ用いたHブリッジです.
(実際にはTypical Connectionの回路図において,
ハイサイドFETのソースとローサイドFETのドレインが接続されていますが)

7.2Vのニカドバッテリ+540モーターでのテストは良好だったのですが
電源を24Vに変更し,モーターを大きなものに交換したところ火を噴きました.
(ドライバICに印加する電圧は暫定的にTA7818Sで18Vに落としています)

今回気になるのは,火を噴いたのがFETではなく,バッテリだということです.
バッテリは12V鉛蓄電池を2つ直列にして使用しており,火を噴いたのは
その2つの鉛蓄電池をつなぐケーブルです.(端子にススが付いていました.)

また,
FET(http://www.alldatasheet.jp/datasheet-pdf/pdf/200 …
も全てドレイン-ソース間が短絡しており,破損した状態でした.
低速での正転-逆転では問題がなく,問題が起きたのは高速での正転-逆転だったのですが・・・
(デューティを+100%→-100%と変化させたような状態)

今のところ考えられる原因としては
・フライホイールダイオードの選定が甘かった
・FETの特性が甘かった
・24V電源に並列させたコンデンサの容量が足りなかった
・PWMのオフ期間をローサイドブレーキではなくフリーにしていた

等が考えられると思っているのですが,
もし同様の経験をされた方,関係する書籍・サイトなどご存知の方がいましたら
教えていただきたいと思います.

よろしくお願いいたします

A 回答 (5件)

回答NO.4です。

回答NO.3への補足ありがとうございます。


>2)モータの特性に関して
> 起動時の電流は80A,回転時の電流は6Aとなっています.
>また,matlabでのシミュレーション時には最大30A程度になっています.
 
起動電流Isが80Aという事はモータの電機子抵抗Raはモータ電圧Vmを24Vとすれば
 Ra = 24V/80A=0.3Ω
また、回転時の電流Imが6Aなので電機子抵抗Raでの電圧降下⊿Raは
 ⊿Ra= Im×Ra = 6A×0.3Ω = 1.8V
ですので回転時の逆起電圧Eaは
  Ea = Vm-⊿Ra = 24V-1.8V = 22.2V
になります。
 モータがこの定常状態の回転数で回転している時に逆転させると電機子には瞬間的に
この逆起電圧と逆転時にモータに印加する電圧Vmの和の電圧⊿Ra_revが加わります。
 即ち、
  ⊿Ra_rev=24V+22.2V=46.2V
とVmの約2倍の電圧が加わりその時に電機子に流れる電流Imは
  Im = ⊿Ra_rev/Ra = 46.2V/0.3Ω = 154A
にもなります。もっともこの計算はモータのイナーシャが十分大きく、モータ電圧を逆転のため反転してもすぐには回転数が落ちない前提の計算です。また、モータの電機子の等価直列インダクタンスが無視できるくらい小さいと見做した場合です。インダクタンスが大きければモータ電圧が反転してもモータ電流はすぐには154Aまで上昇しないでしょう。
 ただ、ドライバのOnデューティーを+100から-100%に変化させる時間が十分大きければモータは毎回かなりな回転数まで上昇してしまい電圧を反転させるたびに100Aを超えるような大電流が流れると考えて差しつかえないと思います。
  

>3)フライホイールダイオードに関して
> 接続に関しては問題ないと思います.
>(一応テスタで導通を確認しました)
>最大許容電流に関してですが,おそらく30A程度のものだったと思います.

 フライホイールダイオードの接続に関しては問題無さそうですね。
それより5)でPWMのoff時にドライブをoffにされてるのはフライホイールダイオードがあるので問題ないでしょうと回答しましたが、モータの電流がこんなに大きいとは思いませんでしたので大丈夫だと思ったのですが、逆転時のモータの電流が大きいので現在お使いのダイオードでは電流容量が少なすぎます。
 FET内部のソース-ドレイン間のダイオードのVF-ID特性から推定すると逆転時に30Aを超える大電流が流れている状態でFETをoffすれば電流はフライホイールダイオードのVFが大きいためFETの内部ダイオードにも大きな電流が流れます。FET内臓ダイオードのVFはID=10Aで0.8Vにもなります。電力損失で8Wにもなってしまいます。これですとFETはしっかりとした放熱が必須です。どうもFETが破壊したのはこれが原因のように思えてきました。
 対策としてはPWMのoff時にはOpenではなくshortした方が良さそうです。それとFETの放熱も10W程度の電力損失までは対応できるように設計しておいたほうが良さそうです。


>4)ゲートドライブ回路に関して
> Rgは全て10Ωのものを使用していました.
> またCbsは1uFのものを,Cvccは0.1uFとなっています.
>ゲートドライバの素子定数に関しては,
>実際にIR2302を用いたモータードライバの回路から値を取りだして使用しています.

 DataSheetのFig.7-Gate Charge特性のグラフからQgは85nC必要だというのが読み取れますがこれはID=30Aが条件です。モータ逆転時はIDが30Aを超えますのでもう少しQgを大きくしておきたいです。FETのゲートドライブ電圧Vinは約17Vでゲート抵抗Rgは10Ωですのでゲート電流の最大値IgpeakはドライブICの出力抵抗をrg、FETの内部ゲート抵抗をrg_fetとして
 Igpeak=Vin/(rg+Rg+rg_fet)
で計算できます。ここでrgはhigh-side側でtyp40Ω、rg_fetは不明ですが、ここで強引に0ΩとするとIgpeakは
 Igpeak=17V/(40Ω+10Ω)=340mA
 ところでこの条件だとパワーMOSFETのハーフブリッジのスイッチング時間t_transitionはどのくらいになるのでしょう?
 ちょっと計算してみます。この計算は
  Igpeak=Qg/t_transition
の関係から
  t_transition=85nC/340mA=250ns
この計算はパワーMOSFETの内部ゲート抵抗を0として計算してますが、実際は数Ωはあると考えなければなりません。現状250nsより大きいと思いますがぎりぎりのように思います。
Rgは現状10Ωですが、下記の資料の13ページのFig9によりますと10Ωより小さくしてゆくとターンオフ時のスパイク電圧が大きくなってしまうようです。→ラッチアップの危険性が高くなってしまう。ということですので10Ωあたりが限界のようです。
http://www.irf.com/technical-info/appnotes/an-97 …
 ただ、破壊した主要因は上記の3)だと思いますのでとりあえずは放熱の強化で様子を見てみたらいかがでしょうか。


>一応,24V系にはプラスとマイナスの間に1000uFの電界コンデンサを挟んであります.
>(0.1uFはCOMとVcc間のコンデンサです)
>頂いた資料から計算してみたところ,Cgs=3.5uFという値になっていました.

24V系のデカップCは現状の1000uFの電解Cに0.1uFのセラミックCを数本パラに追加しておいたほうが良いでしょう。電解コンデンサの等価直列抵抗(ESR)は1000uF/35V品で30mΩから80mΩと大きいのでESRの低いセラミックCを並列に追加したほうが良いという理由です。
 それからVcc-COM間のコンデンサは0.1uF(セラミックC)に47uF程度のアルミ電解Cを追加したほうが良さそうです。

この回答への補足

何度も何度も詳しく回答してくださりありがとうございます.

電流に関して,私の予想の5倍近い電流が流れていたようですね.
さすがにこれでは壊れるのも致し方ないと思えました.
少し気になる点として,確かに使用するモーターの端子間抵抗は0.299Ωと
計算されたものと同じ値だったのですが,これが本当だとすると
現在使っているドライバが壊れているはずなのです.

使用しているドライバは最大連続電流が25Aのもので,
パルスはもっと大きいとしても150Aもの電流には耐えられません.
試しにテスタで端子関抵抗を測ったところ,約1.5Ωでした.
(DCブラシモータなので増減はすると思いますが)

その計算でいけば電流値はもっと少なくなるはずなのですが・・・

なにはともあれ,まずはFETをもっと許容電流の大きいものに交換しようと思います.
(ここ2,3日探したところではIRLB3036PbF
http://www.irf.com/product-info/datasheets/data/ …が要求を満たしていそうです.)

また,ドライバICに関してもドライブ能力の面から(Cissが10,000pFを越えており,
より大きなドライブ電流が流せるICにした方がPWM周波数をあげられると考えたので)
http://www.linear-tech.co.jp/product/LT1336での設計と比べてみようかと思います.
あとは,より電流値の大きいショットキーバリアダイオードかFRDあたりを選定して
壊れないように祈りつつ製作してみるつもりです.

最後に,電源系統に挟むコンデンサに関しても様々なご指摘をいただき
ありがとうございました.

補足日時:2012/09/10 21:35
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回答NO.3です。

回答への補足ありがとうございました。おかげでFETのリンクを開いて
見えるようになりました。

1)high-side側n-chFETのゲート電圧:
 FETをonするのに必要なゲート電荷Qgはデータシートより最小でも約40nC(Vgs=4V)ですのでゲートドライブICのVccは18Vでも問題ないといえるでしょう。high-side側n-chFETに加えられるゲート電圧Vgsonは
 Vgson=Vcc-Vf(Vcc-VB間のダイオードの順方向降下電圧)=18V-1V=17V
ですので、ゲート電圧が足りないという心配は無用ですね。

2)使用モータの仕様について
 a)DC24V印加時の起動電流Ismは何A程度でしょうか?
 b)DC24V電源使用時のDuty100%時のモータ定常電流Imcは何Aでしょうか?

3)フライホイールダイオード
 a)接続回路はモータの各端子にそれぞれGNDからモータ端子の方向へのダイオードとモータ端子から電源DC24Vの方向へのダイオードが全部で4本接続されてる状態でしょうか?

 b)フライホイールダイオードの最大許容電流IFmaxについて
   Ismの2倍程度は必要ですが、どの程度の電流値のものを使用されてますか?

4)ゲートドライブICのアプリケーション定数(回路定数)その他
 a)HO端子およびLO端子とそれぞれの対応するFETのゲートとの間に接続されている抵抗値は十分低いですか? 0Ωから3Ω程度が推奨ですがそれより大きな値になってませんか?
 b)VB-Vs間に接続するブートストラップ用コンデンサCBSの値は?
   アプリケーションノートでは0.47uF程度となってますが、値が小さ過ぎるとhigh-sideのFETのゲートをしっかりドライブできなくなる恐れあり。
 c)Vcc-COM間コンデンサCvccの値はCBSの10倍以上になってますか?これも推奨されてます。
 d)ラッチアップ防止のための配線曳きまわし
 こちら → http://www.irf.com/technical-info/designtp/dt97- …
  の4ページのFig6を参照ください。
   それから、こちらの資料も参考にされてますか?CBSを求める計算式も載ってます。
   → http://www.irf.com/technical-info/designtp/dt98- …

5)PWMのoff期間のドライブ
  フライホイールダイオードにモーの誘導性逆起電力は流れますのでオープンでも問題ないと思いますが。

この回答への補足

ありがとうございます.返信遅れました


2)モータの特性に関して
 起動時の電流は80A,回転時の電流は6Aとなっています.
また,matlabでのシミュレーション時には最大30A程度になっています.

3)フライホイールダイオードに関して
 接続に関しては問題ないと思います.
(一応テスタで導通を確認しました)
最大許容電流に関してですが,おそらく30A程度のものだったと思います.

4)ゲートドライブ回路に関して
 Rgは全て10Ωのものを使用していました.
 またCbsは1uFのものを,Cvccは0.1uFとなっています.
ゲートドライバの素子定数に関しては,
実際にIR2302を用いたモータードライバの回路から値を取りだして使用しています.

一応,24V系にはプラスとマイナスの間に1000uFの電界コンデンサを挟んであります.
(0.1uFはCOMとVcc間のコンデンサです)
頂いた資料から計算してみたところ,Cgs=3.5uFという値になっていました.


頂いた回答からまとめた感じですと
・FETの許容電流がモータの起動電流よりも下であるため破損する可能性あり
・還流ダイオードの非繰り返し順方向電流が足りていない
・ドライブ回路のキャパシタンスが足りていない
・Rgが高すぎる

あたりが原因でしょうか?
(正転→逆転時の大電流に還流ダイオードとFETが耐えきれずショート→電池が短絡状態に)

補足日時:2012/09/07 19:34
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今晩は、



 FETのリンク先がクリックしても開けないのでFETの特性がわかりませんが、IRRectifier社のドライバーの電圧不足がもっとも怪しいです。
 High-side側のFETはn-chFETなのでゲート電圧のドライブはドレイン-ソース間を完全にON状態にするためにはゲート電圧はドレインの電圧この場合はバッテリー電圧の24Vに対してFETのonさせる閾値分の電圧だけ高くしなければなりません。ドライバICの電圧を18Vに落としてはHigh-side側のFETをonさせるのに十分なゲート電圧が得られなくなっている可能性があります。
 High-side側のFETが完全にonにならなければ負荷に流す大電流によって大きな電力損失が発生してFETが過熱され破壊に至る可能性が高くなります。
 オシロスコープがあれば、High-side側のFETのソース電圧がon状態でしっかりドレイン電圧の24Vまで上がっているか確認してください。もし電圧が不足していればドライバICの電圧を上げます。

この回答への補足

ありがとうございます

> FETのリンク先がクリックしても開けないのでFETの特性がわかりませんが
今確認したらjavascriptだったようですね.申し訳ありません.
http://www.alldatasheet.com/datasheet-pdf/pdf/20 …

これで大丈夫でしょうか?


>ハイサイドのゲート電圧について
 おっしゃることは十分理解できているつもりなのですが,
データシートを見ると,VCCに印加できる電圧は25Vが絶対定格で
推奨条件として5~20Vとなっています.
(これがICへの印加電圧を18Vに落とした理由です.)

使用例の回路図には,FETにかけられる電圧は最大で600Vとなっていましたし
回路図中にキャパシタとダイオードが見えていることから,てっきりブーストラップで
Vs+Vcc分の電圧がハイサイドのFETにかかる(つまりハイサイドのゲート-ソース電圧はVccになる)
というような理解をしていたのですが,この回路ではそういった用途になっていないのでしょうか?

補足日時:2012/09/05 19:08
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急速に反転をかけたため、過電流になり、FETが短絡モードで故障し、そのため電池が短絡状態になって、接続ケーブルが過電流で焼損、という状況かなと思います。

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この回答へのお礼

ありがとうございます.

FETがショートモードで故障→バッテリケーブルの焼損というのはその通りだと思います.
一応,気を使って新品の鉛蓄電池を常に2つセットで使ってたのですが
微妙に電圧が違っていたのがバッテリケーブルが焼けた原因かと思っています.

ただ,一応FETは耐圧75V,最大電流75Aのものを使っており
手元の設計手引(トラ技の記事)によれば,FETの耐圧は電源電圧の2倍以上にせよ
という条件には見合っているように思うのですが,そこが疑問です.

お礼日時:2012/09/05 14:30

高速での正転-逆転させようとすれば逆電圧がかかるので故障するのが普通です。


通常の設計では停止したことを確認して逆回転動作に入るように保護回路が入っています。
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この回答へのお礼

ありがとうございます

以前の質問に書いていて,こちらに書き忘れていたのですが
用途が倒立振子の制御なので正転→逆転のタイムラグは可能な限り抑えたいのです.
(無論,今回のケースのような+100%→-100%なんてまず起きないでしょうが,
最低でも,+100→-100でFETが壊れる事態だけは避けたいのです.)

一応,ドライバICのほうで正転→逆転(ハイサイドとローサイドFETの逆転)には
1us程度のデッドタイムが入るように作られているようなのですが

お礼日時:2012/09/05 14:34

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