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フリジア語はゲルマン語派の中でも英語と近いとされていますが、また一方ではオランダ語に取り囲まれているので(西フリジア語の場合です)、外観はオランダ語とも近いといわれます。

英語と近くてオランダ語と離れている、オランダ語と近くて英語と離れている、といったことがらを実例で説明して下さる方があるとありがたいです。フリジア語はなかなか学ぶ機会を得られないので、ここに質問する次第です。

A 回答 (4件)

英語との類似点は古英語との比較で見受けられます。



light - licht - ljocht
(現英・オ・フ)

一見するとオランダ語の方が近い印象を受けますが、light は古英語では leoht でフリジア語の方が近いことが分かります。
音韻面では他に、語頭の g[g] があること(オランダ語では摩擦音)、語頭の s[s] が多いこと、第二要素に [ə] を持つ二重母音が多いこと([iə][uə][oə] など)、子音の前で r 音が脱落すること(例:pears [ピアス])など英語に似たところがあります。

動詞の活用は古フリジア語と古英語ではほとんど同じくらい似ていて、現代語でもオランダ語より似ています。

telle「告げる」(オランダ語 vertellen)

ik tel, do telst, hy telt, wy telle

二人称単数の do は thou に相当しますが、オランダ語では thou の同系は完全に廃れており古文体でも使われません(意味上 thou に対応するのは 二人称複数の ye と同系の gij)。中オランダ語までは du という代名詞がありましたが動詞語尾は(印欧系の本来形と見られる) -s で -st はありません。

語順が「定形二位」であることや枠構造を持つこと、副文で定形後置があることはオランダ語に似ています。助動詞を持つ文が定形後置されるときの語順はオランダ語式に「助動詞・動詞」の語順を保つことが多いですがこれはオランダ語の影響とされます。

http://fy.wikipedia.org/wiki/Fryske_talen
このようなページを見るとオランダ語と英語それぞれに似ている単語や綴りが見られます。

他には、形容詞の変化はオランダ語に似ていたり、接続法の使用が限られ仮定法と呼んだ方がいいところなどはオランダ語的です(オランダ語の接続法は英語以上に頻度が低いです)。


まだ他にも細かいところがありますが、とりあえず目立つところはこのくらいでしょうか。(参考:「フリジア語文法 児玉仁士」)

そう言えば、「鍵」を意味する key と同語源の語はフリジア語の kaai「鍵」以外にないそうです。
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この回答へのお礼

前のが消えてしまったようですが、また記入できそうですので、再度御礼申し上げます。専門的な知識でご解説頂き感謝に堪えません。
古いものですが、 Steller, Abriss der altfriesischen Grammatik を見ることができました。更に学習してみたいです。

お礼日時:2012/09/27 19:58

#1です。


フリジア語の正書法は一応1980年に決まりましたが、主に母音の綴りは一対一の対応が徹底しておらず見ただけでは発音が分かりません。英語に例えると、本来語と外来語の違いと言うよりは ea が [i:] であったり [ei] であったり [e] であったりというところに似ていて、妙なところに類似点ができてしまっています。

#3で指摘されている yn- ですが、確実に [in] と読ませるためであると思われます。i は発音が一定しない綴りで、イであったりイとエの中間であったり曖昧母音であったり(不定冠詞の in は [ən]、三人称中性の人称代名詞は it [ət])します。「中で」という前置詞は yn で、illegal に相当する形容詞は yllegaal です。
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この回答へのお礼

ありがとうございました。#1のところにお礼も書いたつもりでしたが、消えてしまいました。

お礼日時:2012/09/27 19:55

#2です。

先ほどはふざけた回答をしましたが、文例の比較が↓のページにあります。

あと、これはフリジア語独特だと思うんですが、主にラテン系の単語で英語、オランダ語、ドイツ語でin- のつく単語はフリジア語では yn-に変わります。例えば インターネットはフリジア語ではynternetです。

参考URL:http://fr.wikipedia.org/wiki/Frison_%28langue%29
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この回答へのお礼

ネットサイトのご紹介ありがとうございました。フランス語のウィキペディアは自分では中々ひきだせませんでした。

お礼日時:2012/09/27 19:56

すでに素晴らしい回答が出ているので 全くの蛇足です。



私もフリジア語に関心を持ったことがあります。

英語とフリジア語とオランダ語の関係は 動物に当てはめると人間とボノボとチンパンジーの関係に似ています。そうするとゴリラがドイツ語、オランウータンがデンマーク語、テナガザルがフランス語、犬が日本語と言ったところでしょうか。
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この回答へのお礼

わかりやすい喩えをありがとうございました。

お礼日時:2012/09/27 19:55

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