No.2ベストアンサー
- 回答日時:
光の干渉を考えるときには、2つの光線が合流するまでの間の経路の長さの差(Lとします)、そして、このLが、光の波長(λ')の何倍になっているかが問題になることはご存じでしょう。
ところで、光の波長は、通過しているときの媒質の種類によって変化します。真空中での波長がλの光が、屈折率nの媒質中を進むとき、その波長λ'は
λ'=λ/n 式(ア)
として表されることがわかっています。
ですから、干渉を考えるときには
経路の差Lと、" そこを走っているときの光の波長λ' "との関係を知ることが重要になります。
L=m・λ' (mは適当な整数) 式(イ)
が成り立っているとき、干渉した光は最も効率よく強め合う(または弱め合う)わけです。
式(ア)と(イ)とをまとめると
L=m・(λ/n)
変形すると
n・L=m・λ
となり、右辺は媒質の種類によらない量となります。このときの左辺の式で表現される量こそが、「光学的距離」(経路差であることを強調したいならば「光路差」と呼びます)です。
この式が典型的に示しているように、経路を光学距離に変換しておけば、光の波長がいくらに変わるのかを考慮する必要がなく、真空中の光の波長を機械的に当てはめれば良いわけです。
同じことですが、「光学距離」とは「光の立場で考えたときの長さ」と言える量です。
問題で扱われているような例は、光学距離を使うまでもない単純なものですが、光の経路に有る媒質の影響を逐次考察する代わりに、経路を光学距離に置き換えると、考察が単純なものになる可能性があります。この利便性を適用した方が良い場合に、「光学距離」という物理量を活用すると良いでしょう。
No.1
- 回答日時:
1. は光の干渉が油膜の中の行路差で生じるので、油膜が光学的にどれ位の厚さ(何波長分か)になっているかの換算が必要になります。
それに対して、2は光の干渉が空気層での行路差なので、換算する必要が無い(換算の係数が1)になるかと思います。
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