不動産の競売において
(1) 現所有者への所有権移転
(2) (1)と同時に抵当権設定
(3) 甲区に仮差押え
(4) 甲区に所有権移転請求権仮登記
(5) 乙区に根抵当権設定
(6) (2)の抵当権実行による競売
の順番で登記されている物件があります。
(2)の債権額が たとえば 500万円
買受価格(落札した価格)が 900万円の
ときに
(3)、(4)の仮差押え、仮登記は代金納付後
消えるものと考えてよろしいのでしょうか?
ちなみに3点セットには (3)、(4)に関する記述は
一切書いておりません。
是非ご回答をよろしくお願いいたします。
No.1ベストアンサー
- 回答日時:
>(3)、(4)の仮差押え、仮登記は代金納付後消えるものと考えてよろしいのでしょうか?
(3)の仮差押の執行は、民事執行法第59条第3項によりその効力を失い、(4)の所有権移転請求権仮登記は、それが仮登記担保であれば、仮登記担保契約に関する法律第16条第1項により消滅し、仮登記担保でないとしても、民事執行法第59条第2項により効力を失います。((2)の抵当権に対抗できないから。)
民事執行法
(売却に伴う権利の消滅等)
第五十九条 不動産の上に存する先取特権、使用及び収益をしない旨の定めのある質権並びに抵当権は、売却により消滅する。
2 前項の規定により消滅する権利を有する者、差押債権者又は仮差押債権者に対抗することができない不動産に係る権利の取得は、売却によりその効力を失う。
3 不動産に係る差押え、仮差押えの執行及び第一項の規定により消滅する権利を有する者、差押債権者又は仮差押債権者に対抗することができない仮処分の執行は、売却によりその効力を失う。
4 不動産の上に存する留置権並びに使用及び収益をしない旨の定めのない質権で第二項の規定の適用がないものについては、買受人は、これらによつて担保される債権を弁済する責めに任ずる。
5 利害関係を有する者が次条第一項に規定する売却基準価額が定められる時までに第一項、第二項又は前項の規定と異なる合意をした旨の届出をしたときは、売却による不動産の上の権利の変動は、その合意に従う。
(不動産執行の規定の準用)
第百八十八条 第四十四条の規定は不動産担保権の実行について、前章第二節第一款第二目(第八十一条を除く。)の規定は担保不動産競売について、同款第三目の規定は担保不動産収益執行について準用する。
仮登記担保契約に関する法律
(優先弁済請求権)
第十三条 担保仮登記がされている土地等に対する強制競売、担保権の実行としての競売又は企業担保権の実行手続(以下「強制競売等」という。)においては、その担保仮登記の権利者は、他の債権者に先立つて、その債権の弁済を受けることができる。この場合における順位に関しては、その担保仮登記に係る権利を抵当権とみなし、その担保仮登記のされた時にその抵当権の設定の登記がされたものとみなす。
2 前項の場合において、担保仮登記の権利者が利息その他の定期金を請求する権利を有するときは、その満期となつた最後の二年分についてのみ、同項の規定による権利を行うことができる。
3 前項の規定は、担保仮登記の権利者が債務の不履行によつて生じた損害の賠償を請求する権利を有する場合において、その最後の二年分についても、これを適用する。ただし、利息その他の定期金と通算して二年分を超えることができない。
(強制競売等の場合の担保仮登記)
第十五条 担保仮登記がされている土地等につき強制競売等の開始の決定があつた場合において、その決定が清算金の支払の債務の弁済前(清算金がないときは、清算期間の経過前)にされた申立てに基づくときは、担保仮登記の権利者は、その仮登記に基づく本登記の請求をすることができない。
2 前項の強制競売等の開始の決定があつた場合において、その決定が清算金の支払の債務の弁済後(清算金がないときは、清算期間の経過後)にされた申立てに基づくときは、担保仮登記の権利者は、その土地等の所有権の取得をもつて差押債権者に対抗することができる。
第十六条 担保仮登記がされている土地等につき強制競売等が行われたときは、担保仮登記に係る権利は、前条第二項の場合を除き、その土地等の売却によつて消滅する。
2 民事執行法 (昭和五十四年法律第四号)第五十九条第二項 及び第三項 の規定は前項の規定により消滅する担保仮登記に係る権利を有する者に対抗することができない土地等に係る権利の取得及び仮処分の執行について、同条第五項 の規定は利害関係を有する者のした前項の規定又はこの項において準用する同条第二項 の規定と異なる合意の届出について準用する。
お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!
似たような質問が見つかりました
- 法学 根抵当権分割譲渡登記 債権の範囲について 1 2023/02/06 10:59
- 法学 所有権移転登記の仮登記がされている場合、仮登記された当該所有権を目的として抵当権設定請求権保全登記の 1 2022/12/02 15:48
- 弁護士・行政書士・司法書士・社会保険労務士 ★行政書士試験の民法についての質問になります。 時効についての質問になります。 問1 Aは、その所有 2 2023/07/06 22:46
- 法学 所有権移転仮登記後、抵当権設定について 1 2023/03/03 03:38
- 法学 代物弁済の予約を仮登記原因とする所有権移転請求権の仮登記 1 2022/10/08 05:31
- 相続・譲渡・売却 不動産売買による所有権移転登記手続きは、自分でできるのでしょうか。 3 2022/12/22 22:19
- 弁護士・行政書士・司法書士・社会保険労務士 ★行政書士試験の民法についての質問になります。 物権変動についての質問になります。 問 不動産の取得 1 2023/05/24 19:36
- 法学 所有権の処分禁止の仮処分の登記後にされた根抵当権債権の範囲の変更の登記について 5 2023/02/11 09:43
- 法学 買戻し(行使)を原因とする所有権の移転の登記を申請 遅れる抵当権等の登記の処理について 2 2023/02/11 02:28
- 法学 抹消の原因が存在していなかったとして当該抹消された所有権の移転の登記の回復する場合、 1 2022/10/28 05:00
このQ&Aを見た人はこんなQ&Aも見ています
おすすめ情報
このQ&Aを見た人がよく見るQ&A
デイリーランキングこのカテゴリの人気デイリーQ&Aランキング
マンスリーランキングこのカテゴリの人気マンスリーQ&Aランキング
おすすめ情報