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36才の女性です。

今回。発達障害の検査のために、WAIS-IIIを受検しました。
結果が返ってきたのですが、特に心理士さんのコメントのようなものもついていなくて、数値のみの結果でした。
医師に聞いたものの
「作業が苦手な傾向があります」
という答えが返ってきたのみで、具体的にこの検査結果をどう活かしてよいのかわかりません。
もしよろしければ、この結果からわかること、何ができて何ができないのかを教えていただけると幸いです。
どうかよろしくお願い致します。


■IQ

全IQ : 121

言語性IQ(VIQ): 123
動作性IQ(PIQ): 113

VIQ > PIQ  【15%水準】

■群指数

言語理解(VC): 129
知覚統合(PO): 110
作動記憶(WM): 107
処理速度(PS):  94

■下位項目の評価点

単語:16
類似:15
知識:14
理解:14
算数:11
数唱:12
語音:11

配列:14
完成:14
積木: 8
行列:13
符号:11
記号: 7
組合:14

A 回答 (3件)

臨床心理士です。



もっともよいのは、検査を担当された心理士さんに説明を求めることです。
精神科の先生で、WAIS-IIIに詳しく、患者さんにきちんと説明できる方は非常に限られると思います(実際上は、ほとんどいらっしゃらないでしょう)。
ただし、心理士でも、検査は実施できても、詳しいアセスメントや分析まではきちんとできないということもあり得ます。

念のためにざっと説明を書かせていただきます。

IQ、群指数は、統計学的には標準得点(受験で用いられる偏差値と同じ仕組みの数値)で、平均的な成績を取った場合に、100となるようつくられた数値です。
WAIS-IIIでは、90~109の範囲に50%の人が含まれるようにつくられており、この範囲が「平均」と評価されます。
これより高ければ、平均の上、高い、とくに高いと、また、低ければ、平均の下、低い、特に低いと評価されます。

全IQは121ですから、「高い」水準にあります。
言語性IQも123で「高い」と、また、動作性IQは113で「平均の上」と評価されます。 
IQから見た質問者様の知能の水準は、測定誤差を考慮しても高い水準にあるといえます。

群指数についても、「処理速度」は94、「作動記憶」は107と、この2つは「平均」の範囲にありますが、「言語理解」は129と「高い」範囲ですし、「知覚統合」は110と「平均の上」にあります。

ただし、群指数相互の間では、言語理解は、知覚統合・作動記憶・処理速度よりも統計学的に有意に高く、また、知覚統合と処理速度の間にも統計学的に有意な差がありました。

つまり、4つの群指数は平均もしくはそれ以上の能力をお持ちなのですが、群指数同士を比べると、いささかアンバランスが認められることを示しています。
日常生活や、仕事の上で何かお困りのことがあったり、支障があったりするとすれば、このアンバランスが影響している可能性があります。

言語理解は、単語、類似、知識の3つの下位検査の成績をまとめて評価しています。
質問者様の場合、これら3つの下位検査の評価点(評価点も、統計学的には、標準得点であり、平均的な成績を得たときに10になります)は、14~16とまとまっています。
したがって、言語理解や言語表現の能力、言語的な思考力は、確かに平均よりもかなり高いと言えます。

また、作動記憶は、聴覚的な情報についての短期記憶(数秒~数10秒、情報を保持しておく能力)や、それら短期記憶に保持された情報を用いて思考など心理的作業をする能力は、平均的ですが、その元となる算数、数唱、語音整列の評価点も、11~2とまとまっていました。
それ故、作動記憶の能力が、平均の範囲にあるのもかなり確実な結果と考えられます。

これらに対して、知覚統合は、視覚的な情報処理、視覚と運動に基づく認知、操作、視覚的な推論(思考)能力を測定していますが、このベースとなる下位検査の得点にはバラツキがありました。
すなわち、絵画完成=14と、行列推理=13は高かったのですが、積木模様=8はやや低くなっていました(低いとはいえ、平均の範囲にあります)。
つまり、知覚統合の能力は全体として高いのではなく、積木模様のように、モデルを再構成する能力(手本を見て、同じような形を作ったり、模写をするようなことがら)は、質問者様ご自身の能力の個人内の差異としては、苦手かもしれません。
一方で、視覚的な情報の理解、視覚情報に基づいた思考などは得意と思われます。

また、処理速度は、94でしたが、これも、この群指数を構成する2つの下位検査のうち、符号は11と平均的な成績でしたが、記号探しは7と低くなっていました。
この結果から考えられることは、心理的な作業における処理速度は全般としては平均的であるものの、視覚的にたくさんの情報をチェックしていくような作業は苦手なところがあるかも知れないということです。

さて、これらの結果から、日常生活などでどう対応したら良いかについて、基本的な考え方を簡単に書いておきます。
それは、「長所、強いところを活用する」ということです。
質問者様の場合、言語能力や、聴覚的な短期記憶、さらにはこれらをベースにした、情報や課題を順番に1つずつ処理する能力がとくに高いと考えられます。
日常生活を円滑に進めたり、仕事を上手くする上では、これらの言語能力の高さや、聴覚的な短期記憶の強さ(一度聞いただけでたくさんの量を記憶できる)、また、1つずつ順番に処理する能力の強さ(たとえば、初めてのところへ行くのには、道順を聞いて、それにしたがう方が得意)を活かすことがよいと思われます。

一般に、苦手な部分を訓練によって克服しようとするやり方は、時間がかかってしまう割に成果が得にくい、目に見えにくいため、勧められません。
苦手なところ(質問者様の場合には、全般に、一般と比べれば平均もしくはそれ以上の力をお持ちですから、一般と比べて劣っているという意味ではありません)は、それを使わないで済むよう工夫するなり、特異な能力でカバーするなりというやり方をお考えになった方がよいかと思います。

以上、少し長くなりましたが、WAIS-IIIの結果から考えられることを説明させていただきました。
なお、ここで書きましたことは、あくまでも検査の数値的な結果から考えられる、いわば仮説のようなものですから、本来は、質問者様の具体的な生活場面、仕事の状況などと照らし合わせて、確実なものかどうか検証する必要があります。

ご参考までに。
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この回答へのお礼

非常に詳しいご回答、本当にありがとうございます。
なるほど、各能力のアンバランスさから、私自身の生き辛さが生まれていることが分かって来ました。
仕事自体も、難しいことはできるのに人が驚くような簡単なことでミスをしてしまったりします。
得意不得意の差が激しいことから生じていたのですね。
立体の操作及び記号の視認は苦手ですが、自分の得意分野で勝負してみたいと思います。
本当にありがとうございます。

ちなみに、こういったプロフィールは発達障害では良く見られるのでしょうか。
もしよろしければ教えていただけると幸いです。

お礼日時:2013/02/11 18:07

No.2です。



早速の御礼、恐縮です。

> なるほど、各能力のアンバランスさから、私自身の生き辛さが生まれていることが分かって来ました。
> 仕事自体も、難しいことはできるのに人が驚くような簡単なことでミスをしてしまったりします。
> 得意不得意の差が激しいことから生じていたのですね。
> 立体の操作及び記号の視認は苦手ですが、自分の得意分野で勝負してみたいと思います。

以上の点、おっしゃるとおりと思います。

> ちなみに、こういったプロフィールは発達障害では良く見られるのでしょうか。

発達障害と診断される方では、言語性IQと動作性IQの差が大きいとか、群指数の間のアンバランスが大きいという特徴がよく見られます。
ただし、いわゆる「健常者」や、「定型発達者」といわれる方達でも、すべてが能力においてバランスがとれている訳ではありません。
「程度の問題」といってよいかと思います。
この「程度の問題」という見方は、最近の、たとえば「自閉症スペクトラム」のようなとらえ方につながります。

いずれにしましてもご自身の認知能力の、得意・不得意をよくご理解になり、その上で必要な対処、工夫をなさるとともに、可能であれば周りの方にご協力、ご支援をお願いになると、日常生活や、お仕事がスムーズに進むものと思います。
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この回答へのお礼

コメント本当にありがとうございます。

なるほど、VIQとPIQの差だけではなくて、群指数間の差も発達障害診断の目安になるのですね。
勉強になります。
発達障害の場合は能力の凸凹が健常者以上に大きいというところでしょうか・・・。

自分を知る、大変良いキッカケになりました。
本当にありがとうございます。
自分の得意不得意がわかったので、上手に工夫しながら生きていきたいと思います。

お礼日時:2013/02/12 08:18

支援学校教員です。



う~ん。コメントなしで、数値だけですか…

確かに上記の数値ならば、特別なコメントはつけようがないようにも思えますが…
一番低くいて「記号:7」ですから。
ちょっと「どういったものか…」と言ったところなのでしょうか。

言語性IQは非常に高く、動作性IQも平均ということですよね。
つまり、同じ年の人と比べても「平均以上」と言うことかと…

医師の言う「作業が苦手な傾向があります」というのも「処理速度が94」と言うだけで「特別苦手」と言うことでもありません。しいて言えば、他の能力が高いが為に「なんでこんなに処理が遅いの?」と自分の中で混乱が起こるぐらいでしょうか?(確かに郡指数の差が35はきついですが)

発達障がいは「本人の問診」「発達検査」「幼年期を知る保護者からの聞き取り」を総合して判断します。ですので、この検査結果だけではなんともいえないのですが。

どちらかと言うと「HSP」では?とも思えます。参考URL

ご参考までに。

参考URL:http://homepage1.nifty.com/thenamongja/aruhi_hu/ …

この回答への補足

幼少期(保育園)は、列に並べない、グラウンドを逆向きに走る、友達と遊べない、数を100まで数えられない、同じ様な遊びを繰り返すなど自閉的な傾向があり、園側の勧めでSSTのため養護学校のような場所に週二回通っていました。
小学生時も極端な成績の悪さ(特に算数)、友達が出来ない、行動が遅いなどの特徴があったようです。
友達も未だに出来ない(というより、他人と一緒にいることが辛い)状態で、人に嫌われないか強迫的な恐怖があります。
医師(発達障害専門医)の見立てでは、発達障害の傾向はあるものの、社会不安障害かシゾイドパーソナリティではないかということでした。

補足日時:2013/02/11 08:18
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この回答へのお礼

丁寧なレスをいただき、本当にありがとうございます。
HSPという言葉を初めて知りました。
遺伝子に組み込まれた、危険を早く察知する能力者・・・
確かに、過敏性はあり、そのような傾向があるかもしれません。
自分が人と違うという気持ちが昔から強かったのですが、HSPなら説明がつく気がします。
ちなみに、7という評価点は正常の範囲内なのでしょうか。
点数の付け方が良く分かりません・・・。

お礼日時:2013/02/11 08:18

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