代数学、加群の勉強をしていたところ壁にぶち当たってしまいました・・・
Aは可換環とします。
A加群Mについて
A(Λ)をAのΛによる直積(すべてのλ∈Λに対してAλ=A)とする
同様にM(Λ)も定めます
HomA(A(Λ),M) と M(Λ)
を考えたときこれら二つは同型になりますか?
ちなみに
AのΛによる直和を(+)Aとして
HomA((+)A,M)とM(Λ)が同型なのは定理として証明が乗っているのですが、それを更に直積まで拡張した場合どうなるのかについては一切の説明がありませんでした。
No.4
- 回答日時:
「F(N)がベクトル空間で基底Bを持つとありましたが、これはそういう定理か証明かあるんでしょうか。
」可換環 A は、それ自体が A 加群ですから、A(Λ) は、自然に A 加群になります。よって、 F(N) は、自然に F 加群です。よって、 F(N) は、F上のベクトル空間です。 F が体であること、及び、「係数環が体である加群」がベクトル空間であることに注意しましょう。
一般に「ベクトル空間に基底が存在する」ことは、ツォルンの補題から証明されます。また、「基底の選び方によらずその濃度が一定であること」も、定理です。
*****
ところで、ANo.1 の [3] で
「F(N) から F への環準同型は、多元環としての準同型でもある。そこで、環準同型と多元環準同型を区別せず、両方とも Hom(F(N), F) で表すことにする。」
としたのは、間違いです。錯乱していました。Hom(F(N), F) は、単に F(N) から F への F 加群としての準同型(線形写像)全体を表します。
遅れてすみません
ベクトル空間ならツォルンの補題を使うことで基底が存在するのですね・・知りませんでしたorz 普通に本に書いてありました
おかげでよく理解できました 本当にありがとうございます。
No.3
- 回答日時:
#2の直観について説明します。
A=M=R実数体でA加群の代わりにR線型で、Λ=N(可算)で考えてみました。Hom(R^N, R)=((R^N)^*)⨂Rで、係数体のRを右から⨂っても何の効果もナサゲ(等号と同型の違い?)なので、結局「(R^N)^*=R^N」だけど、それだと((R^N)^*)^*=(R^N)^*=R^Nってなるから、違う気がします。
間違えてました。定理の方は(⨁R)^*=R^Nだから、これは正しいかも。
# R(N)って、R^N={f|f:N→R}と同じですか?
参考URL:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8F%8C%E5%AF%BE% …
No.2
- 回答日時:
> HomA(A(Λ),M) と M(Λ)
> を考えたときこれら二つは同型
>
> HomA((+)A,M)とM(Λ)が同型なのは定理
Hom(⨁A, M)=M(Λ)=Hom(A(Λ), M)
↑
ですか? そうではない気がします。
この回答への補足
回答ありがとうございます。
誤解を招く書き方をしてすみません…
A=B を AとBは同型である として使う時
Hom(⨁A, M)=M(Λ) は真です。本に証明が書いてありましたので
M(Λ)=Hom(A(Λ), M) の真偽は不明です。 真なのか偽なのかさっぱり方針が立たないです
でもなりたたなそうな気がしますよね。何かいい方針を知っていたら教えてくださるとうれしいです。
No.1ベストアンサー
- 回答日時:
Λが無限集合のとき、同型にならないのでは?
一般論として「Λが無限集合のとき、HomA(A(Λ), M) から M(Λ)への同型写像が存在しない」ことが言えるかもしれません。しかし、ここでは、同型写像が存在しない例を示すに留めます。勘違いがあったら、ご容赦ください。
(例)
A = F F は、2 を法とする整数の剰余類全体からなる体
( F = Z/(2Z)、 Zは有理整数環)
Λ = N N は、 1 以上の整数(自然数)全体
M = F
( Hom(F(N), F) から F(N) への同型写像が存在しないことの証明)
集合としての濃度が両者で異なることを示せば、十分である。以下、集合の濃度を Card( ) で表す。また、連続体濃度(実数全体の集合の濃度)を X で表す。
[1] Card(F(N)) = X
F の要素が 0 か 1 だから、 F(N) は、 N のべき集合と同一視できる。よって、 Card(F(N)) = X である。
[2] dim(F(N)) = X
F(N) は、可算個の 0 か 1 を並べたものであって、要素ごとの加減乗により可換環としての構造を持つものである。さらに、 a を F の元として、 F(N) の元の a 倍を、要素ごとの a 倍として定義すれば、 F(N) は、 F 上のベクトル空間としての構造も持つ。したがって、 F(N) は、 F 上の多元環とみなせる。ベクトル空間としての次元(基底の濃度)を、 dim(F(N)) で表すことにする。 F(N) の基底を B とすると、 dim(F(N)) = Card(B) である。
基底の定義により、 F(N) の任意の元は、 B の有限個の元の線形結合で表すことができる。その際、係数としてとり得るのは、 0 か 1 のみである。このような形で表現できる元は、高々 Card(B) 個である(注)。よって、 Card(B) ≧ Card(F(N)) 。一方、 B が F(N) の部分集合なので、 Card(B) ≦ Card(F(N)) 。よって、ベルンシュタインの定理により、 Card(B) = Card(F(N)) 。よって、 [1] により、 Card(B) = X 。すなわち、 dim(F(N)) = X 。
(注) この部分で、 N が無限集合(したがって B が無限集合)であることを使っている。
[3] Card(Hom(F(N), F)) = Card(Map(B, F))
B から F への写像全体を Map(B, F) と表すことにする。 F(N) から F への環準同型は、多元環としての準同型でもある。そこで、環準同型と多元環準同型を区別せず、両方とも Hom(F(N), F) で表すことにする。 Hom(F(N), F) の元は、 B の元の行先によって一意的に定まる。一方、 B から F への任意の写像が与えられたとき、これを F(N) から F への多元環準同型に拡張できる。この対応により、 Hom(F(N), F) と Map(B, F) を同一視できる。よって、 Card(Hom(F(N), F)) = Card(Map(B, F)) である。
[4] Card(Map(B, F)) > X
Map(B, F) は、 B のべき集合と同一視できる。一般に、べき集合の濃度は、もとの集合の濃度より大きい(カントールの対角線論法で証明できる)から、 Card(Map(B, F)) > Card(B) = Dim(F(N)) = X である( 最後の等式は[2] による)。
[5] 結論
[1]、 [3]、 [4] により、 Card(Hom(F(N), F)) > Card(F(N)) である。よって、 Hom(F(N), F) から F(N) への全単射は存在しない。当然、同型写像も存在しない。
この回答への補足
回答ありがとうございます。よく理解できました。
Card(B) ≧ Card(F(N)) に全く気付けなかったのです。
俺の濃度の考え方が甘かったですねorz
ただ一点だけ疑問なのでいいですか?
F(N)がベクトル空間で基底Bを持つとありましたが、これはそういう定理か証明かあるんでしょうか。
生成系をBとしてもCard(B) = Card(F(N))が言えて最後まで言えそうなのでほとんど関係ないかも知れませんが
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