
No.2ベストアンサー
- 回答日時:
釈迦の言った言葉をそのまま残した書物はありません。
仏典は、釈迦入滅後に、弟子たちが聞き覚えていたことをもとにできていますので、すべて「如是我聞」・・・ 私はかくのごとく聞いた、で始まります。
したがって、阿弥陀如来にしろ、大日如来にしろ、弟子たちが記録した経典の話や他宗教をもとに、後世作り上げられた存在だと言ってよいでしょう。
例えばAという宗教の信者を「平和裏に」改宗させるには、Aの主神よりも仏教のほうに強い神様がいるのだ、Aの主神はかくかくしかじかの経緯を経て、仏に負けたのだと説明(折伏)するのが、一番手っ取り早いからです。
平和的宗教は、そういう過程でいろんな宗教の影響を受け、いろんな宗教の神を取り込んでしまう宿命にあります。
(唯一神を信じる宗教の場合は過激で、そんな手間のかかる説得はせず、圧倒的な信念・武力を背景に、改宗か!納税か!戦争(死)か!と問うてオシマイです。他宗教は全面否定の対象ですので、ある意味純粋です・・・ それでも実際はサンタクロースなど土着宗教の影響を受けますが)
大日如来は、帝釈天と戦うあの阿修羅と同系統の宗教(大本はゾロアスター教だったと記憶)から入ってきた仏様(阿修羅族の神)だそうです。
宇宙万物の根源的存在として密教に入り、大いに尊崇されました。
大日如来は、全宇宙(曼荼羅)の中心に存在しているだけで、阿弥陀如来などのように、なにかしてくれる存在ではないはずです。
しかし言い方を変えれば、全ての菩薩や如来は大日如来から発生しているので、大日如来は諸仏の王であり、大日如来像だけは王冠を被って作られ(描かれ)ます。
その大日如来に祈れば全ての仏・菩薩に祈ったことになるの・・・ カモしれません。
No.4
- 回答日時:
>阿弥陀如来の概念は釈迦が作り上げたものなのでしょうか?
「概念」となると難しいのですが、取敢えず阿弥陀如来と釈迦本人とは直接関係はありません。
>それ以前からあった概念を利用したものなのでしょうか?
利用と言いますか、概念から生まれてきたと考えた方が宜しいかと思います。
>どの分派がその概念を生み出したのでしょうか?(さまざまなヒンドゥー教の神々が、後々取り込まれているようですが、そのひとつなのでしょうか?)
仏教のザットした歴史を眺めてみませんと御理解が難しいかと思います。
インダス文明と呼ばれるインドの古い文明の中から、ヴェーダ宗教と呼ばれるものが形作られていきました。
このヴェーダ宗教の中にバラモン教とよばれる宗教が生まれ、シャカもこの宗教の基で修業を修めました。
このバラモン教が一時衰退した後にヒンズー教と呼ばれる形で復活して今日まで伝えられています。
一方仏教は、釈迦がバラモン教の教えの延長線上で独自の宗教理論を展開したのが初めです。
釈迦の考え方は、釈迦が亡くなられた後も弟子たちによって代々つたえられていきました。
年代が経った結果、弟子たちの間に色々な考え方や解釈の違いが出てきて、沢山のグループに分かれました。
このグループの中の一つが、タイやミャンマーなどの現在も伝わっている南方仏教(小乗仏教)と呼ばれるものです。
釈迦が亡くなられてから500年位経ったころに、この色々に分かれていたグループを横断した形の宗教理論を構築しようという動きが出てきました。
これがのちに北方仏教(大乗仏教)とよばれるものです。
この大乗仏教が中国に伝わり、中国語即ち漢文に訳されました。
漢文に訳されると同時に中国の人達の思想も取り込まれていきました。
この中国で広がった教えが日本に伝わりました。
日本には、6世紀の初めに伝えられた教えと、次に9世紀に密教という形で伝えられた教えと、12世紀頃に日本独自の解釈を加えた教えが、現在も受け継がれています。
日常的に仏教と一言で言い表しますが、日本の仏教はある意味で複合体です。
これが、我々庶民にとって仏教を判り難くしています。
特に、日本独自の解釈の中に、古代から受け継がれてきていた神道の考え方が溶け込んでしまった為に非常に判り難くなっています。
>大日如来についても、その生まれがよくわかりません。
大日如来というのは、9世紀に伝えられた密教の教えの中に現れた仏さまです。
ザットご説明しましたように、現代の日本仏教には、古代インドで生まれた神から日本で生まれた神や中国で生まれたものまで全部含まれています。
どの仏様の初めは誰か、何時誰が考えたのか、ということを近代的な科学的思考で理解するのは不可能です。
仏教という宗教の性格が複雑なのと、インドの人達が歴史というものには全く無関心だったことから、文献資料が全くと言っていいほど残っていないことも大きな原因の一つです。
インドには、いわゆる輪廻転生という考えかたがあって、全ての事象はグルグル回っているだけと考えます。
時間軸に従って時系列で物事を考えるという方法は取りませんでした。
歴史などという時間軸を遡るような考え方はしません。
現在でもインドにはお墓というものはありません。
死んでもまたグルリと一周して戻ってきますから、古くなった遺体には何の用もありません。
さっそくの回答をありがとうございます。
ご親切な説明でたいへんわかりやすく、感謝しております。
特に、輪廻転生という考え方と物理的な時系列の比較の話は、
たいへんおもしろく、とても興味深いものがあります。
また、お墓の話も初めてで少々驚きました。
貴重なお時間をいただき、ありがとうございました。
No.1
- 回答日時:
如来とは悟りを開いた人。
釈迦以外にも阿弥陀、大日、他色々な人がいる。もともとの仏教には神という概念はなかったはず。ちなみに菩薩は悟りを開く修行をしている人。修行中なので、如来と違い仏像でも、装身具をたくさんつけている。そのため、仏像で美術的価値が高いのは如来像でなく、菩薩像に多いらしい。さっそくの回答をありがとうございます。
私の質問の仕方が悪かったようです。
「概念」の内容のことではなく、
その「概念」そのものの制作者(創造者)が誰か、が知りたかったのです。
ありがとうございました。
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