プロが教えるわが家の防犯対策術!

いまMicrosoftが出した「コードコンプリート-完全なプログラミングを目指して」という書籍を読んでいる。訳本である。64ページまで読んできた。

で、この中に実に多くの「きちんと」が出てくる。
これだけ平然と、
「きちんと」・・・・、
「きちんと」・・・、
「きちんと」・・・・・・、
「きちんと」・・・、
「きちんと」・・・・・・、
「きちんと」・・・・、

と唱えられると、日頃からどちらかといえばグータラなわたくしなどは、あたかも町場へ下ったハイジをうるさく教育する、かのロッテンマイヤー女史のお小言を聴いているかのようで、うるさくて耳障り、おっと目障りで仕方がない。

この擬音めいた耳障りな語は何なのだ?

ネットで見たら、2つばかり例があった。
「きちんと」:
http://www.akatsukinishisu.net/kanji/kichin.html

「ちゃんとする」の「ちゃん」「きちんとする」の「きちん」の語源:
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question …


手元の「新言海」日本書院、昭和34年初版をみると、
きちん-と
副詞
「きちん」は「きちきち」の音便
1;
物事の善く合ったさま。きっちり。吻合。
2;
場所がよく整頓されて乱れないさま。

とある。
であるから、昭和34年でさえこの語は使用されていた事になる。

前述の書籍では、この部分はおそらく「integrated」の類が使われていたのでは無かろうか、と推察している。
またあるいはもし機械分野でもあったりしたら、「engaged」などと原語に出ているのかも知れない。

この際、この「きちんと」なる副詞が、一体全体いつの頃からこの日本国の文献に登場してきたのかを知りたくなった。

諸兄のうちにこの辺の事情に付いて造詣のある方がおられたら、是非文献と共にお示しいただきたい。
よろしくお願いします。

A 回答 (4件)

#3です。



>曰く「昔の江戸っ子だったりしたらキチンとなんて言わないんじゃないかしら、きっとキッチリって言うわ。
 :
それもいかがなものでしょう。
庶民の江戸語では、上方弁「きちきちと」を訛らせた「きつきつと」や「きちんきちんと」「きりきりと」が主だったようです。
「きつきつと精出そう」「借りた金はきちきち返せ」「きりきりと立ちませい」…。

牧村史陽編「大阪ことば事典」によれば、上方弁ではつぎのような流れがあるように見えます。
カッキリ(=限(かぎり)の促音強調形)
 ↓
キッカリ(カッキリの転倒語)
 ↓
キッシリ(キッカリのサ行転訛)→ギッシリ(濁音強調&卑語)
 ↓
キッチリ(キッシリのタ行転訛)→ガッチリ(濁音強調&卑語)
 ↓
チョッキリ(ちょうど&ちょっとだけキッチリ)

この回答への補足

なりほど、こりゃぁロジカルだ。

補足日時:2014/05/04 17:22
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明治23年4月8~20日にかけて読売新聞で連載された幸田露伴「日ぐらし物語」中の一話「ねじくり博士」の冒頭には次のようにあります。


「文人は文人で自己流の文章を尺度にしてキチンと文体を定きめたがッたり、…親父は親父の了簡で家をキチンと治めたがり、」
http://www.aozora.gr.jp/cards/000051/files/46418 …

新聞小説に使われる単語であることから、既に読者層の大方にとって既知情報であった類か、もしくはカタカナ書きであることからして、その頃の読者の目を惹く新情報であったとも思われます。

この回答への補足

いやいやなるほどです。カタカナ書きで読者の目を惹くとはあり得る手法ですなぁ。
今夜、東京の友人とこの件話題にしてましたら、曰く「昔の江戸っ子だったりしたらキチンとなんて言わないんじゃないかしら、きっとキッチリって言うわ。「キッチリ耳をそろえてけーしておくんなさい!」なんていうのよ、きっと。だからもしかしたらその辺まで遡るかも、、、」と言っておりました。
そうならおもしろいですなぁ!

補足日時:2014/05/04 00:12
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この回答へのお礼

明治23年ですか、、(江戸時代のがあるかなぁ?と期待してたんですが。)お世話になりました!

staratrasさん
早々、ご丁寧にありがとうございました。

お礼日時:2014/05/15 10:08

初出がどうかはわかりませんが、「日本国語大辞典」(小学館)に載っていた最も古い用例は、1896年(明治29年)の「多情多恨」(尾崎紅葉)でした。



「端然(きちん)と坐って、煙草は嫌ひ、茶は嚥まずで…」というものです。

この辞典には、ほかにも小栗風葉の「青春」(1905-06年)や泉鏡花の「婦系図」(1907年)など20世紀初めの用例がいくつも載せられていて、少なくとも明治時代の後半には「きちんと」という言葉が広く使われていたことがわかります。

なおこれは上記の辞典ではなく、「近代デジタルライブラリー」で見つけた用例ですが、1903年(明治36年)に實業之日本社から出た「成功実例 青年立身訓」(野田叱電)という書物には、以下の興味深い一節がありました。

廿四 キチンキチンと順序を立てて
(途中略)
▲名高いナサニエール・エモンスはつねにいつてゐる。キチンと順序がついていないと仕事が出来ないと。…

このナサニエール・エモンス=Nathaniel Emmons (1745–1840) という人はアメリカの神学者だそうですので(英語版Wikipediaなどによる)、原文はわかりませんが「キチンと順序がついていないと仕事が出来ない」の元も英語でしょう。ご質問にあるような、お小言を聴いているような訳語としての「きちんと」の用例も100年以上昔からあったことになります。

この回答への補足

これはすばらしいご見識、感じ入りました。

補足日時:2014/05/01 23:51
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この回答へのお礼

staratrasさん
早々、ご丁寧にありがとうございました。

お礼日時:2014/05/15 10:10

造詣はないのですが。


明治生まれの父母は、すでに「きちんと」って言葉を使っておりました、
ですから、私などは、「きちんと」と言う言葉を頻繁に聞いても、別に耳障りではありません。

>一体全体いつの頃からこの日本国の文献に登場してきたのかを知りたくなった。

全部読破したわけではないので、断定できませんが、明治の文豪と言われる方たちも、
確か使っていたような…。確固たる自信はありません。

今でも、日常会話などで、よく使いますよ、私たちは。
質問者さんの身の回りでは「きちんと」と言う言葉は使われていないだけではないですか。

この回答への補足

>質問者さんの身の回りでは「きちんと」と言う言葉は使われていないだけではないですか。

そこまでおっしゃるのに、出典も示さないのでは貴兄のウィスドムがもったいないですなぁ。

補足日時:2014/05/01 23:55
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