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ご覧いただきありがとうございます。
医学部への進路を真剣に考えている高校生です。勉強の合間に医学書読んでます。
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内容に入ります。
最近は、インフルエンザ、エボラ病、デング熱などのウイルスによる病気が流行ってます。
ウイルスは”細胞に侵入しなければ生きられない”こと知りました。ならば、体内に入った場合に、異物として白血球やIgeなどで退治すること考えられませんか。 
また、ウイルスの突然変異も遺伝子の僅かな変化と聞いたのですが、ならば類似品の遺伝子構造をもった物質も異物として攻撃する仕組みで予防や治療できませんか。
移植医療でGVHDのこと聞きましたが、ウイルスを”移植片”と考えればできそうに思ってます。

[質問]
ウイルスを異物として攻撃する治療法が確立しないのは何故ですか。
易しく教えていただければ嬉しいです。
      

A 回答 (4件)

なるべく、わかりやすく誤認識にならないように本気で回答します。



Q/ウイルスは”細胞に侵入しなければ生きられない”こと知りました。

A/厳密には違いますね。ウィルスは、宿主となる細胞がないと増殖が出来ないと言うが正しい見解です。ウィルスそのものを死滅させるには、ウィルスの細胞膜を破壊し、核酸(RNA/DNA)を壊せば終わりますが、細胞に侵入しないと生きられないという訳ではありません。

即ち、ウィルスは生息だけに適した環境があれば、細胞がなくても生きていけるのです。生きているというべきかどうかは難しいところですけど。


Q/体内に入った場合に、異物として白血球やIgEなどで退治すること考えられませんか。 

A/では、逆に質問です。どうやって、それを異物と判断しますか?類似品の遺伝子構造をもった物質も異物として攻撃する仕組みというのは、果たしてどこまでが類似ですか?

もっと言いましょうか、質問者様は友人に騙されたという経験はまだないと思いますが、たとえば、質問者様の学校に、同じ学校の制服を着て、全く違う学校の生徒が入ってきたら、この子は違う子だと認識できるでしょうか?
もちろん、持ち物検査や皆に聞けば分かるかもしれませんが、それまでにどれだけの時間が掛かるか・・・。その子が、犯人と分かったときには、ほとんどの生徒が犯人の言いなりになると仮定したら・・・。これが一番最悪のパターンです。これは最後に回答します。


インフルエンザが、猛威を振るうのは、抗体免疫反応が始まっても、それより速いペースで、細胞にとりつき、膨大な数の子種(ウィルス)をばらまくためです。要は、細胞へ吸着して複製が始まるまでの、時間、複製される数が恐ろしく多いため、正常な免疫反射が行われる人でも、免疫が一時的に追いつけない状況に達するのです。それが追いつけないままだと死に至ります。

インフルエンザの不活化ワクチンは、その作業においてのいくつかのステージを飛ばすために予め、T細胞(ヘルパーT)にその情報を残し、適合する免疫グロブリンが作れる細胞を先に準備する目的を与えているのです。これによって、軽いウィルスの侵入なら発熱することなく、乗り切ることができるようになります。ただ、最初から膨大な量が入ってくると、追いつかなくなることもあるのです。(これは質問者様のいう異物退治の手法です。一般にワクチンと呼ばれるものはこの手法を使います。殺したウィルスを使う不活化と弱らせたウィルスを使う生の2種類があります。後者は一時的な感染状態になります)

では、亜種感染は何故防げないのかというと、亜種はそのウィルスのタンパク質組成が変化しているため、同一の免疫グロブリンのY字突起の先端にある毒針(アミノ酸の一種)が、毒として通用しない場合があるのです。そのため、似ているから同じ武器を使えば勝てるわけではないのです。たとえば、同じメーカーで同じシリーズの鎧甲があったとして、首に隙間があったAタイプとその隙間を埋めたA’、Aタイプに対する攻撃手法で全てを殺せるとは限りません。確かに一部は殺せますが、逃がす率も高まります。そうすると、その武器では撃退が出来ないのです。

それが、亜種の怖さです。もちろん、免疫軍に若く有能な騎士が沢山いれば、それでも勝てますけどね。高齢者や子供はそうは行きません。それが免疫の弱さとなります。



ここからが最初に書いた問題です。
ウィルスがもし、人の安全な細胞に偽装した動きをしたら質問者様は、どうやって見分けますか?
人の免疫細胞から見たら、怪しいからと攻撃したら、やっぱり味方だったというぐらい似ていたら・・・。

それが、HIV(ヒト免疫不全症/エイズ)、エボラ、デング熱で形は違えど存在する恐ろしさです。

エイズは、人の免疫中枢であるヘルパーT細胞に寄生します。しかも、寄生して一定期間は動かないという隠れ癖があります。そして、一定期間が経過するとT細胞を破壊して、大量のウィルスが散らばります。それを繰り返すため、おわかりだと思いますけど司令塔がいなくなれば、免疫グロブリンは生成されなくなり、免疫そのものが活動を停止します。
死の病と言われてきたのはそのためです。尚、T細胞にとりつくのを抑止する薬を使うことで、増殖を防ぐのが現在の治療方法となっています。(薬さえ服用すれば、これが理由で死ぬことは今はない)

エボラは、感染初期に好中球やマクロファージを騙すという特性が見られるとされます。
即ち、最初の侵入時にウィルス情報をT細胞に与えるはずの初動部隊が機能しないのです。
結果的に、T細胞はB細胞に対して攻撃の有効打を打てないままとなり、死に至ります。
ちなみに、T細胞にそれを伝える手段さえあれば、ワクチン開発は可能です。現在、開発中で今回の流行でかなり予算が出ており、急速に開発が進んでいると思われます。


デング熱は、基本的に病気としてはインフルエンザに似ているようです。
そのため、症状が少し重いですが死ぬことはないのですよ。初回は・・・。
問題となるのは2回目です。デング熱は一度感染すると終生の免疫となりますが、その株は数種あるため、別の種に感染することがあります。
初回に対して2回目の感染では、原因は分かりませんが人の持つ免疫特性を逆流(利用して最深部に入る)させる場合が確認されています。これは可能性論であり、確定論ではありませんが、免疫が機能することで免疫グロブリンが打ち込まれたウィルスが死ぬ際に何らかの、過剰な免疫反応が起き、ウィルスを別の場所に誘導するという現象が起きるようです。
そのため、2回目以降は症状が悪化することがあるようです。
これは、ワクチン開発が臨床の最終フェーズに突入しています。来年以降に製品化(承認されればですが)予定です。


最後に、質問者様にはきっとプラスになる情報を伝えると、ウィルスは全てが人に感染するのではありません。人に感染する物もあれば、感染しない物もある。人の中でもHIVに全く感染しない人が、全世界に1%以上存在するとされます。ウィルスはそれほど攻撃する物に対して、狙いを定めて変化しています。それが、少し変わるだけで、攻撃が難しくなることは多々ありますから、全てのウィルスに共通して攻撃できる手段が生まれることはないでしょう。何せ人と同じタンパク質ですから・・・ウィルス全てをクリーニングできることは、即ち人が死ぬと言うことです。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。

>宿主となる細胞がないと増殖が出来ないと言うのが正しい見解です。

 適した環境があれば、細胞がなくても生きていけるのですね。

>インフルエンザが、猛威を振るうのは、抗体免疫反応が始まっても、それより速いペースで、細胞にとりつき、膨大な数の子種(ウィルス)をばらまくためです。

 異物か否かの確認が間に合わないのですね。

>亜種はそのウィルスのタンパク質組成が変化しているため、同一の免疫グロブリンのY字突起の先端にある毒針(アミノ酸の一種)が、毒として通用しない場合があるのです。そのため、似ているから同じ武器を使えば勝てるわけではないのです。

 ウイルスによって異なる武器が無いと殺せないのですね。

>最初に書いた問題です。
ウィルスがもし、人の安全な細胞に偽装した動きをしたら質問者様は、どうやって見分けますか? 人の免疫細胞から見たら、怪しいからと攻撃したら、やっぱり味方だったというぐらい似ていたら・・・。
それが、HIV(ヒト免疫不全症/エイズ)、エボラ、デング熱で形は違えど存在する恐ろしさです。

 外敵と味方を誤ったら大変なことになるの分かります。

>エイズは、人の免疫中枢であるヘルパーT細胞に寄生します。しかも、寄生して一定期間は動かないという隠れ癖があります。そして、一定期間が経過するとT細胞を破壊して、大量のウィルスが散らばります。司令塔がいなくなれば、免疫グロブリンは生成されなくなり、免疫そのものが活動を停止します。
死の病と言われてきたのはそのためです。尚、T細胞にとりつくのを抑止する薬を使うことで、増殖を防ぐのが現在の治療方法となっています。(薬さえ服用すれば、これが理由で死ぬことは今はない)

 T細胞破壊して免疫活動停止に至るとは恐すぎですね。

>エボラは、感染初期に好中球やマクロファージを騙すという特性が見られるとされます。
即ち、最初の侵入時にウィルス情報をT細胞に与えるはずの初動部隊が機能しないのです。
結果的に、T細胞はB細胞に対して攻撃の有効打を打てないままとなり、死に至ります。
ちなみに、T細胞にそれを伝える手段さえあれば、ワクチン開発は可能です。現在、開発中で今回の流行でかなり予算が出ており、急速に開発が進んでいると思われます。

 マクロファージを欺すとはタチ悪いですネ。しかし、仕組みが分かってワクチン開発進んでいるのですネ。

>最後に、質問者様にはきっとプラスになる情報を伝えると、ウィルスは全てが人に感染するのではありません。人に感染する物もあれば、感染しない物もある。人の中でもHIVに全く感染しない人が、全世界に1%以上存在するとされます。

 ウイルスって不思議な物質ですネ。
 以前、「自生能力が無い」コトから微生物等の退化との見方もできると聞きました。

大変詳しく分かり易い回答ありがとうございました。

お礼日時:2014/10/13 13:56

水ぼうそうという病気を御存知ですか?この病名は子供の時に使われます。


大人になると帯状疱疹と呼ばれます。

非常に嫌な病気です、接触感染します、性病にもなります。
こいつが嫌なのは、他のお答にもある通り患者のDNAに自分をはめ込んでしまうのです。

だから患者は常にこいつの脅威にさらされます、体力が充分有ると細胞から出た奴は
多分白血球の餌食でしょう、だが体力が落ちると爆発的に増えます。

薬は有りますが、体細胞から出て来たウィルスにしか効きません。
最も嫌なのは、こいつは神経細胞が大好きで神経細胞経由で感染を拡げます。

一度罹患したら一生直りません、現在の製薬化学には細胞内のDNAに組み込まれた
ウィルスを特定して潰す事は出来無いのです。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。

水疱瘡、帯状疱疹共に聞いたことあります。子どもバージョンってことですね。
DNAに組み付くとは嫌すぎます。
体力が有れば、白血球(警察)が捕まえますが、手薄になると・・・

生涯治らないって、HIVみたいで・・・これもウイルス病でした。
神経細胞が大好きとは恐すぎです。

分かり易い説明ありがとうございました。
  

お礼日時:2014/10/12 17:14

ウイルスも異種たんぱく質なので、体内に侵入してくれば当然に攻撃対象となり、白血球の貪食作用で攻撃されます。



しかし一旦人間の細胞内に入り込んでしまえば、其れ以上は細胞外部からは白血球には異常が確認出来ませんので、攻撃不可能です。

体内でウイルスが増殖した以降はキラーT細胞による攻撃に移ります。


つまりウイルスは単体で増殖する細菌類と違って、宿主の細胞に寄生する事で増殖しますので、細胞内に届く治療薬の開発が難しい為に、有効な治療法が存在しないのです。

ウイルスに有効な手段は感染前の「ワクチン」です。

抗体を持っていれば、同型のウイルスには(抗体が活性している限り)二度と罹患しません。

ウイルスを死滅させる薬を開発しようと思ったら、ウイルスに寄生された細胞を見分けて攻撃出来る様にしないと、健康な細胞を攻撃してしまう恐れがある為に難しいのです。

ウイルスの増殖を抑える等の薬はエイズやインフルエンザ等の一部のウイルス用には開発されていますが、ウイルスを攻撃する物ではないですね。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。

ウイルス自体は白血球が取り締まってくれるのですね。
でも細胞内に潜んでしまうと白血球から見えないのでお手上げなんですね。
毎年インフルエンザの予防接種受けて抗体補給してます。(^^)
ウイルスは細胞に潜り込んで悪いコトするのでタチが悪いと思います。

分かり易いお答えありがとうございました。
  

お礼日時:2014/10/12 15:56

勉強に忙しくないなら、リネジェシス、という、カナダのドラマをビデオ屋さんで、借りてみたら、しくみがわかるのでは、、、。



高校生が思いつくこと、それが、すぐに実現できるなら、世に中は変わっているのでは、、、。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。

時間が取れればビデオ見たいです。
思いつくこと・・・に関しては、科学的に考える習慣つけたいと考えてます。

ありがとうございました。
   

お礼日時:2014/10/12 13:44

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