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ノーベル賞の選考委員はどういう経緯で田中さんの存在を知ったのでしょうか?                                         もし、海外の実力者が田中さんを推薦したとしたら、その実力者とはだれでしょうか?                                    私の推理では同時受賞したフェンさんとビュートリッヒさんが受賞の内示を受けたときに「私の研究は田中さんの作った実験装置のおかげ。私にノーベル賞をくれるなら田中さんも一緒に!」と言ったんじゃないかと思いますが。                                               私の推理は当たっていますか?           

A 回答 (5件)

> 私の推理は当たっていますか?



 『 当 た っ て い ま せ ん ! 』

 時間があまり無いんで参考 URL は探しませんが,ノーベル賞選考の最初の段階は全世界の研究者からの候補者の推薦です。推薦人は化学の各分野の代表的な研究者で二本にも多数おられるはずです。推薦された人について選考委員による選考が行われます。

 したがって,受賞者が決った後に追加される事はありません。最初に候補者に推薦されていない人を後から加える事はないでしょうし,候補者として推薦されていたのなら選考過程で落とされた訳ですし。

 それに,田中さんの研究の価値は,従来あった「MALDI=Matrix Asisted Laser Desorption Ionization」の「MA」部分の発見にあります。

 「LDI」(試料にレーザ光線を当てる事でイオン化を行わせる手法)は既にありましたが,イオン化の効率が悪いなど問題点が多くて実用になるものではありませんでした。それにたいして,マトリックスを使用する事で効率が良くなり実用になる可能性を示したのが田中さんです。

 ちなみに,田中さんは「可能性を示しました」が,田中さんが使ったマトリックスではマダ実用にはならず,現在使用されているマトリックスは別の方が見い出したものです。

 そして,このイオン化法を「飛行時間型質量分析計」と組み合わせる事で,従来測定できなかった高分子化合物の測定が可能になりました。特に,従来の質量分析計では測定不可能で適当な質量測定の方法がなかった蛋白質や核酸などの測定に用いられ,それらの研究が加速されることになりました。

 この様に,田中さん自身は【可能性を示しただけ】ですが,それを切っ掛けにしてその後の多分野の発展が行われた事から【可能性を示した】功績(価値)が認められての受賞です。

 なお,同時受賞のビュートリッヒ氏は核磁気共鳴を生体高分子に応用する道を開いた方で,田中氏の質量分析とは直接の関わりはありません。また,フェン氏は田中氏と同じ質量分析計の研究者ではありますが,フェン氏が研究していた装置は「ESI=ElectroSpray Ionization」と呼ばれるイオン化法を用いるものであり,質量分析計という点以外では田中氏の装置とは関わりがありません。

 この様に,フェンさんもビュートリッヒさんも田中さんの装置は使っていませんので,「私の研究は田中さんの作った実験装置のおかげ。」等と言う事はありません。
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この回答へのお礼

> 『 当 た っ て い ま せ ん ! 』                               長文の回答ありがとうございました。                                 つい先日、久しぶりに田中さんをテレビで見かけたので、疑問に思っていたことを質問させていただきました。                                                田中さん、ちょっと元気がなかったように見えました。                                                  

お礼日時:2004/06/11 22:38

> ビュートリッヒさんが受賞の内示を受け



ノーベル賞で内示はないと思います。あと全く余談ですが ranx さんのコメントについて,

> 有機化学の研究において、

有機化学に限らず,生物や医学でも大活躍みたいですよ。

友人の外科医が言っていたのですが,手術中,患者のお腹が開いている時,目に見えないガンが存在するかどうかを調べる(つまり切除するかどうかの判断をする)ために Maldi が使われるそうです。なんでも,ガンが特異的に生成するタンパクがあるとかで,そのマスナンバーをチェックするのだそうです。
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この回答へのお礼

>マスナンバーをチェック・・・                                       つまり、質量分析ですね。                                        手術をやりながらの、そんな短時間で結果がでるんですね。

お礼日時:2004/06/11 22:31

>「私の研究は田中さんの作った実験装置のおかげ。

私にノーベル賞をくれるなら田中さんも一緒に!」と言ったんじゃないかと思いますが。  

本人がそう言ったくらいで受賞対象には
ならないと言われています。

1)ノーベル賞は実力者とか有力者の一言で
 決まらない

2)推薦人の多数決では決まらない

というのが原則だと言われています。

所詮は人間の判断ですから間違いや偏見もありますが、
基本的には内容を十分吟味して、真に価値あるもの
が対象と言われています。
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この回答へのお礼

>人間の判断ですから間違いや偏見もありますが・・・                         そういえば、「癌は何らかの細菌が原因で起こる」と発表した人がノーベル賞を受賞した事もあったようですが。                                                田中さんへの評価が変わらない事を祈ります。

お礼日時:2004/06/11 22:08

有機化学の研究において、質量分析の果たす役割が大きくなってきた。


 ↓
多くの学者が現在主に使われている質量分析の方法の開発者である
ドイツ人化学者をノーベル賞に推薦した。
 ↓
ノーベル賞選考委員会が推薦された学者の論文を調べるうちに、
新しい手法の考案者が田中さんで、ドイツ人化学者の方法ははそれを
発展させたものだということに気がついた。
 ↓
新しい方法を発展させた学者ではなく、考案者である田中さんに
ノーベル賞が送られることに決まった。

という経緯だったと記憶しています。
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この回答へのお礼

田中さんの方法を発展させたドイツ人化学者にも何らかの栄誉を与えてあげたいです。

お礼日時:2004/06/11 22:03

>「田中さんも一緒に!」と言ったんじゃないか…


言ってないと思います(私の見解)
ニュースなどの記憶では…ですが。ノーベル賞の選考に挙がったたくさんの発明や発見についてのレポートを選考委員が念入りに調査したら 共通の技術が使われていてそれが日本の田中という人の発明であると判って選ばれた_と言っていたような、、
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この回答へのお礼

>「田中さんも一緒に!」と・・・言ってませんか?                          選考委員もよくぞ田中さんまで辿り着きましたね。                           

お礼日時:2004/06/11 20:17

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