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たとへば、ドイツ語の本を英語に翻訳し、その英語から日本語に翻訳した場合、「重訳」と呼ばれます。では、ドイツ語の本を英語に翻訳し、その英語からドイツ語に翻訳した場合、何と呼ぶのですか。辞書で調べてみると、「反訳」といふ言葉があるらしいのですが、それでいいのですか。

質問者からの補足コメント

  • 第6作は再びロバですね。オチにつなげるための設定がうまいものです。元払料金の行方かと思ひましたら、一等車利用者の話ですか。

      補足日時:2015/05/31 16:35

A 回答 (2件)

こんばんは。


こういう場合、ドイツ語には「Rückübersetzung」という的確な言葉があるんですけれどね。「反訳」にもそれと同じ意味はありますが、この言葉は意味が広くて、「翻訳」の意味にも使いますし、もっとも一般的には、録音した言葉を文字に書き起こすという意味に使います。「再翻訳」と言うこともあるようですが、これでは一度翻訳したものをもう一度やり直すことと区別がつきません。広く普及し、統一的に使われている言葉はないかもしれませんが、ドイツ語の「Rückübersetzung」の訳語は「復文」です。これは、漢文の読み下し文を再び漢文に戻すことなので、「反訳」より適切ではないでしょうか。
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この回答へのお礼

いつもながら、的確な御回答をありがたうございます。先日、川端康成『雪国』の英語訳の日本語訳について回答したのですが、どう表現してよいのか困りました。質問タイトルの「反訳」といふ言葉は調べて初めて知つたのですが、ふさはしい言ひ方とは思へませんでした。

漢文の作業で「複文」といふのがあるのですね。辞書で確認しました。たしかにこのほうが、状況に合致します。それにしても、すぐにドイツ語の表現が出てくるところがTastenkastenさんです。これも辞書で確認しました。私の独和辞典では「逆翻訳」となつてゐます。日本では、御指摘の漢文を除けば、かういふ翻訳はあまりなされませんが、ヨーロッパではよくあることなのでせうか。エラスムスが新約聖書の校訂本をつくるときに、ギリシャの写本が入手できなかつた部分は、ラテン語からギリシャ語に訳したといふ話は聞いたことがあります。

お礼日時:2015/05/31 08:35

こんにちは。



>ヨーロッパではよくあることなのでせうか。

たまに見かけます。例えばドイツ語の書物で、著者が英語の文献を参考に書いているときにゲーテの言葉などが出てきて、原典が手元にないとか不明であるような場合、Rückübersetzungと断り書きをしたうえでドイツ語訳を出すことはあります。動詞だとzurück übersetzenですね。日本の書物でもそういう例を見たことがあるような気はしますが、どういう言葉を使っていたかは記憶にありません。少なくとも「反訳」でも「複文」でもなかったのではないかと思います。
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忘れていましたが、「覆水盆に返らず」の出典は、中国では「覆水不収」の形で「國傢之事易可容易?覆水不收、宜深思之」という後漢書の記述とするものが多いですね。もう一つ、宋·王懋「野容叢書·二八·心堅石穿覆水難收」ともあるのですが、どういう書物のことを言っているのかわかりませんでした。

http://baike.baidu.com/item/%E8%A6%86%E6%B0%B4%E …

http://www.reader8.cn/gushi/20091103/10388.html

http://www.chengyuwan.com/f/fushuinanshou.html

中には、「敦煌变之集·伍子胥变文」という書物の「成谋不说;覆水难收」だとしているものもあります。

http://hanyu.iciba.com/chengyu/1187.shtml

英訳は、「it is no use crying over spilt milk」というのが一般的なようですが、「what's done is done」というシンプルな言い方も相応の表現となっており、ドイツ語でも「geschehen ist geschehen」が当ててあります。たしかあの時の質問者の方は、「it is no use crying over spilt milk」だと前向きなニュアンスを感じると書いていたと思いますが、「it is no use」は、もうどうしようもない、なすすべがないというニュアンスが強いように思うので、一応これがあっているのではないかと思います。

http://ejje.weblio.jp/sentence/content/it+is+no+ …

ほかにことわざではなくてイディオムですが、「water under the bridge」というのがあって、意味としてはあっています。

http://ejje.weblio.jp/content/water+under+the+br …

余談ですが、「覆水盆に返らず」の反対の意味の語は何かという質問が知恵袋に出ていて、みな適当に思いついた言葉を書いていましたが、中国の故事に限定して言うなら「破鏡重円」です。これは、離れ離れになる夫婦が、再会を願って鏡を二つに割り半分ずつ持って行ったところ、めでたく再会するという故事からきています。割れたものが元のようにくっつくということですから、正しい反意語ですね。出典は、日本では「太平広記」などが挙がっていますが、中国では唐·韋述の「兩京新記・捲三」などとなっています。いずれにしても、出典はどれも特定は難しいですね。

http://dictionary.goo.ne.jp/leaf/idiom/%E7%A0%B4 …

http://baike.baidu.com/subview/66968/10201874.htm
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この回答へのお礼

余計な質問にも回答を寄せてくださり、ありがたうございます。

>原典が手元にないとか不明であるような場合、Rückübersetzungと断り書きをしたうえで

さういふ場合なのですね。納得です。これなら日本でもありさうです。でも「復文」も「反文」も特別な用語を見た覚えがありません。ドイツ人のほうが几帳面なのでせうか。

「覆水盆に返らず」の出典は、後漢書以外は知りませんでした。いろいろあるものです。それだけ有名な言葉なのでせう。英語のニュアンスは私ではわかりませんが、焦点は「ミルク」といふよりも、「泣く」ことが駄目だ、といふことかと思ひました。文末がミルクなので、Tastenkastenさんの御指摘が正しいのかもしれません。「water under the bridge」
といふ表現も初見です。反対の意味の言葉もあるのですね。プラトン『饗宴』みたいです。

今後とも御教示よろしくお願ひいたします。

お礼日時:2015/05/31 15:10

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