
お世話になります。
世間では例えば、船の揺れを抑制するためにジャイロスタビライザーというものが取り付けられています。(コントロールモーメントジャイロ、アンチローリングジャイロとも言います。)
しかしこれを具体的な方程式として説明している文献はなかなか見つかりません。
コマが倒れない原理(有効ポテンシャルや向心力等)という言葉で説明している文献はありますが
内容は複雑です。
ほとんどの文献では、
回転の運動方程式のジャイロモーメントと呼ばれる項をつかって説明していますが
本当にそんなモーメントって存在しているのかと疑問になっています。
L : コマの自転による角運動量
ω : 歳差運動? の角速度
T: 波や風による大きな力(外乱)で L または ωが変化した際に発生するトルク
L × ω = T(アンチトルク) … ①
波や風によってトルクが発生した際の、作用・反作用によってアンチトルクが発生するという説明もあります
回転の運動方程式
L:基準となる座標系(慣性系)での角運動量
l:回転座標系での角運動量
dL/dt = d l/dt + ω × L = N …②
現時点での見解としては、
船に搭載しているジャイロには外部の力は働いていないため N=0となります
dL/dt = N = 0 ⇒ L = 一定
よって
d l/dt + ω × L = 0 ⇒
d l/dt = -ω × L = L × ω … ③
突如として、大きな何かしらの力(外乱)が発生し L もしくは ω が変化したときに
①という方程式が成り立つ
けれども③の方程式って、
回転座標系にいる人が観測する「見かけのトルク」であって
実際にはそんなトルクはジャイロには働いていませんよね?
②の回転の運動方程式から、
(船の場合はN=0、コマの場合はN=mgℓ ということでもしかしたら別の問題かもしれませんが)
船の波や風による横揺れの抑制、コマが倒れないことの説明が分かる方いらっしゃいましたらよろしくお願いします。
A 回答 (2件)
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No.2
- 回答日時:
かなり勉強されているようなので、ここで詳しく言う必要はないと思いますが、そういう力が実在することを実感されることが先決かもしれません。
「論より証拠」です。>本当にそんなモーメントって存在しているのかと疑問になっています。
>けれども③の方程式って、
>回転座標系にいる人が観測する「見かけのトルク」であって
>実際にはそんなトルクはジャイロには働いていませんよね?
いいえ、「そんなモーメントって存在」していて、「見かけ」ではなく実際に働いています。
だからこそ、「回転するコマ」は倒れないし、飛行機や船の自動操縦(最近は自動車も)が「ジャイロ」を使って可能だし、「ジャイロスタビライザー」というものも存在します。
理論が経験に結び付けば、納得されるのではないでしょうか。
No.1
- 回答日時:
大昔に一世を風靡した「地球ゴマ」というおもちゃがあって、今でも販売してます。
まさにジャイロと同じく、コマがフレームの中で回転する構造なので、フレームを手に取っていろんな実験ができる。ひとつ手に入れれば、ジャイロモーメントやアンチトルクを実感できるでしょう。お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!
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回答ありがとうございます
>「見かけ」ではなく実際に働いています。
なんと!
僕個人としてもこの回転運動に関してまだまだ理解不足なところがあります。
dL/dt = dl /dt + ω×L = N
この ω×L の項はコリオリ力から由来するものだと思っていました。
コリオリ力や遠心力(慣性力)に関してもっと知る必要があります。
慣性力(見かけの力)は回転座標系にいる人だからこそ感じ取れる力だと認識しています。
dl/dt = -ω×L = L×ω
しかしこれが見かけの力ではなく実在する力
基準座標系(慣性系)から見ても力として認識されるもの
ということなのですね!
回答ありがとうございます。
今年の4月で生産が終了するということで、当時あわてて購入しました(笑
自分も地球ゴマを持っていますので、
コマの端を糸で固定してぶら下げてみると歳差運動をしながら重力に逆らって回っている事を確かめられます(プリセッションも同様。)
これを方程式で説明でできますかと言われたら、定性的にしか説明できません。
定性的にというのは(本当のところ正しいとは言い切れないのですが)、
外部から力が加わったことで歳差運動を引き起こす
引き起こされた歳差運動が ω または Lのベクトルが変化することになり
外部の力に対してアンチトルクが働く
こんなところです
改めて考えてみましたが
③の d l/dt = -ω × L = L × ω
これは「見かけのトルク」で良いのではないかと思います。
ただ、ここで議論する「実在するアンチトルク」というものは
dL/dt = dl /dt + ω×L = N … ①
の方程式において、
外力に対して「反作用」を認めた場合のみ
dL/dt = dl /dt + ω×L = -N … ④
トルクにマイナスがつきます。
実験として見れば、確かにアンチトルクが働いているように思いますが
それが反作用として働いているものだと証明はできるのでしょうか?
①,④の方程式に関して未だに納得できない話は
コマの角運動量が一定の時
dl /dt = 0 となり
素直に
ω × L = N … ⑤
反論としてコマの角運動量が一定で その時間変化が0であれば、
dL/dt も 0 結局 N も 0で矛盾するのです