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国民所得の三面等価という言葉をならいましたが、家計は貯蓄する分、支出の面で生産、分配より低くなるのではないのですか?このあたりがよくわからないため、ご教授願います。

A 回答 (1件)

簡単な数値例を作ってみればいいのではないでしょうか?


以前同様の質問があって、回答したことがあるので、それを引用して説明しましょう。
いま、資本財企業(機械をつくる企業)と消費財企業(パンを製造する企業)の2企業からなる経済を考えてみましょう。簡単化のため、どちらの財も生産には原材料は必要とせず、労働のインプットだけで機械やパンが製造されるとする。資本財企業は消費財企業から100円(あるいは100万円でも100億円でもよい)の価値の機械を受注して、製造して販売したとする。売上の100円は50円が従業員に支払われ、残りの50円をこの企業のオーナー=経営者がとったとする。従業員は50円のうち30円でパンを買い、残りの20円を貯蓄する。機械製造業の経営者は20円でパンを買い、残りの30円を貯蓄するとする。一方、パンを製造している消費財企業は150円のパンの売上げがあって、パン職人たちに80円支払い、パン屋の経営者が残りの70円をとったとする。パン職人は70円を出してパンを買い、10円を貯蓄する。パン屋主人はパンの消費のために30円支払い、40円を貯蓄する。パン屋はこれまでパン製造に人手だけに頼っていたが、来期からは機械を用いてパンを製造することにしたので、100円の資本投資(機械の購入)をしたのだ。パン屋は40円を自分の貯蓄から、残りの60円を市場からの借入れによって賄った。

生産面からのGDP = 最終財生産(投資財(機械生産)+消費財(パン生産))の価値合計=100+150 = 250(円)

支出面からのGDP=消費支出+投資支出 = (30+20+70+30) + 100 = 250(円)

所得あるいは分配面からGDP = 賃金+利潤=(50+80) + (50+70) = 130 + 120 = 250(円)

一方、貯蓄とは、所得から消費支出を差し引いた金額=250-(30+20+70+30)= 100で、上の個別の貯蓄を積み上げた額=20+30+10+40 = 100(円)にもちろん等しい。

と3面等価が成立しています。

あなたは貯蓄を計算するとき、所得から消費支出だけでなく、投資支出も差し引いているんではないか?
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