No.1
- 回答日時:
専門的智識皆無の素人ですが、ご質問内容に興味を惹かれ、ウイキの2ページから要点を抜粋(【】内部分)してみました。
直接ページをご覧いただくほうが早いかもしれませんが、何かのご参考になれば幸いです。
●当初、
【血清療法の問題点は血清中に抗体以外の物質が多く存在し、副作用や効力を弱める因子となっていたことだった。】
●やがて、
【1953年に東北大学で開発されたハイブリドーマ技術によって、1970年代にモノクローナル抗体が発明される。モノクローナル抗体は動物由来の血清を使用しない点で特色があり、血清によらずして抗体を生産する手法は1990年代から実用化されていく】
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%8A%97%E8%A1%80 …
●しかし、
【1970年代に発明されたモノクローナル抗体は臨床に革命的な変化を起こすといわれたが、その後ほぼ20年間、臨床試験は上手くいかなかった。これは主に、マウスの抗体はヒトに抗原認識されることが原因であった】
●その後、
【1990年代になって、CHO細胞内に、マウスでなくヒトの免疫グロブリン遺伝子を発現するプラスミドを直接形質転換する方法が開発されて以降、この問題は克服された。】
●ただ、
【モノクローナル抗体はタンパク質薬品であり、いわゆる化学薬品と違い経口投与ができない(普通週一回の注射)、製造費用が非常に高い、細胞内部に侵入できないなどの欠点を持つ。】
●一方、抗原で免疫した動物の血清から調製する通常の抗体(ポリクローナル抗体)については、
【原理的にはポリクローナル抗体も臨床に使用可能であるが、人間の患者への薬品として使用するためには、薬品内の分子が化学的に厳密に定義され、さらにそれらを極めて高純度でかつ安定的に大量生産する必要があり、現実にはほぼ不可能であるといわれている。 ヒト血漿由来(血液製剤)の免疫グロブリン製剤は一種のポリクローナル抗体であり、様々な難病に対して使用され有効性を示している。しかし、これら血液由来の免疫グロブリン製剤が組換え抗体医薬品に容易に置き換えることができないのは、上記の品質管理の困難さからである。】
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A2%E3%83%8E …
No.2
- 回答日時:
専門家では無いので、モノクローナル以前のお話をいたします。
#1の回答者様を非難する気はありませんが最近の和文Wikipedhiaは質の低下がひどく引用元としては利用出来ません、もちろん一応「術語」は分かるのでそこから学術論文を追うのには便利に使えます、なお英文のWikipedhiaは質を維持しているので、英文に抵抗が無ければ、左側カラムのEnglishと書いてある所をクリックすると英文版に飛びますのでそれを読むことをお薦めします、もちろんこれも素人向け「入門書」で教科書に遠く及びません。過去なぜ血清療法が廃れたかには血清療法に致命的な欠陥があるからです。それは免疫です、免疫療法である血清療法がなぜ免疫機構で廃れたかは非常に簡単な理由があります、たとえば私がなんと昭和55年付けの破傷風予防注射の証明書を持っているかの理由は、多くの血清は馬を利用して作られたからです、特効薬です。だが恐ろしい潜在的危険が待っているのです、アナフィラキシーショックです、血清母体である馬の蛋白が人体に入る事によってそれに対する強い免疫が体内に作られます、それを無視して二回目も同じ血清を用いると、激烈なアナフィラキシーショックが起き、ほとんど助かりません。馬以外を利用した血清は非常に希で、そもそも患者は何を土台に作られた血清を使われたかなど知らないのです、知って備えるのは大学卒以上の知識を持った人達だけ、非常に慎重になり二度と血清のお世話にはならないよう心がけました。
No.3ベストアンサー
- 回答日時:
確かに、血清療法は有効かもしれません。
多くの研究者たちはそう考えて、実際に一部の重症感染症においては血清療法(正確には免疫グロブリン大量投与)が行われています。しかし、これまでの臨床研究(実際に投与してみて予後がよくなるか、という研究)では、それほど効果がないか、全く無い、という結果になっています。また薬剤(免疫グロブリン)が非常に高価(成人であれば1日分で10万円以上します)ですので、現在では「重症症例」に限って、主治医の裁量で使用されているのが現状です。効かない、と推測される原因についてはいくつか考えられると思います。一つは全てのウイルスや細菌に効果のある血清は存在しないので、患者が何の感染症であるか診断できないと、どの病原体に対する血清を用いたらよいかわからない、ということです。エボラ出血熱では血清療法が一部使用されたようですが、症例数が少なく、明確な効果があることは立証できませんでした。しかし、このような特殊な感染症(症状や流行から病原体が極めて限定できる感染症)であれば、血清療法は有効なのかもしれません。しかし、こういった感染症は稀です。
他の理由としては、病原体の増加スピードにまさるほどの血清量を投与できない、という可能性もあります。感染症は基本的には潜伏期間という、病原体は体内にあるが、症状はない期間があります。この期間の間に病原体はどんどん増殖して、いよいよ数が増えると、症状がでます。つまり、症状が出現した時には体内にはかなり大量の病原体があると推測されます。そのような状態で血清を打っても、もはや病原体の数が多すぎて手遅れ、という事かもしれません。
また、病原体の多形性もあります。インフルエンザワクチンを打っていてもインフルエンザにかかるように、仮に、インフルエンザ用の血清があったとしても、その血清が実際に感染しているウイルスに効果があるかは分かりませんよね。では一体何種類の血清を用意すればいいのでしょう。そもそもその中で、どの血清を打てばよいのかも分かりません。
この話にかぶるかもしれませんが、マラリアは生涯のうちに変態を繰り返します。確か7回位変態すると記憶しています。それだと、例えその1種類に効果があっても、おそらく他の型のマラリアには効果がないでしょう。
考えつくことを書きましたが、これは全て事実に基づく推測です。科学の世界では起きたことの理由を証明することはできても、起きないことの理由の証明は困難です。
「◯◯細胞はあります!!」と近年おっしゃられた方がいましたが、それを否定するのに、周囲の人は、「本人が言ったとおりにやったけどできなかった、だから◯◯細胞はでっちあげである」、といった結論だったと記憶しています。「なぜできなかったのか」や「なぜ◯◯細胞は存在し得ないのか」という事は明らかにできないでしょう。
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