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堤防が決壊して町に濁流が押し寄せる被害が出ています。
ところで濁流の泥ですが、あれには食物が育つのに必要な栄養が含まれていますか?
かつてエジプトではナイル川の氾濫によって多くの土地が潤った(耕された?)という話を聞きました。
ところが日本ではそんな話は聞きません。
川の氾濫はこわいものだという話だけです。
あの泥を田畑で利用することはできないのでしょうか?

A 回答 (2件)

 富山和子著「水と緑と土」(中公新書348)をお読みになるとわかると思いますが、川が生産性の高い土地をつくってきた歴史は洋の東西を問わず同じです。

その生産性こそが文明をはぐくんできた事には変わりありません。

 ではどうして堤防に張り巡らされ、洪水を拒否する場所に私たちが住んでいるかというと(当然ですが)、日本の場合明治時代の殖産興業政策からその経緯が始まります。それまでは確かに洪水は怖いものでしたが、それ以上に田畑に生産力を与えてくれた恩恵でもありました。農地として好条件を持つ土地は、工業化の拠点としても優れた立地の条件を満たす場所です。工場など多くの工業生産施設は水から分離しながら大量の水を要求します。以降、川はコントロールの対象としてだけの存在となり、洪水は怖いたけの存在となりました。

 一方現在の農地は、機械や薬品や品種改良などを使い人工的な環境の中、生産性を最大限に高めた食料の生産工場のような扱いを受けます。そういった農地にとって洪水はたんなる招かれざる客以外のなにものでもありません。現在は見直しが進み多少は状況は違うと言えます。しかし、農業も国際競争にさらされ生産性を無視して運営されるわけにはいかないという環境にあり、意図しない洪水を許すわけにはいかない状況は同じです。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
川からの恩恵があったと聞いて安心しました。
現代の農業は肥料を輸入して成り立っているようですね。

お礼日時:2004/07/19 19:12

長良川などの下流域、輪中地帯ですが、近代的な治水が行われる以前は頻繁に氾濫が繰り返し起こっていました。

当然、家屋への被害も大きく、人命も失われています。
この地域、氾濫の翌年は大豊作になったそうです。今のように肥料がふんだんに使えないとき、これは大きな利点だったのでしょうね。

余談になりますが、当時は流れてくる材木を集めるとかなりの収入になったそうです。肥沃な土地、という他にも、この地に住む利点がはあったようですね。
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