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「一斤染め」は通常「いっこんぞめ」と読むのですが、
「いっきんぞめ」という読みも同時に振っている文もあります

これは正しいのでしょうか

A 回答 (1件)

私も「いっこんぞめ」だとばかり思っていましたが、web上の辞書を見ると「いっきんぞめ」とも読むとあり、気になったので調べました。



コトバンク 一斤染
https://kotobank.jp/word/%E4%B8%80%E6%96%A4%E6%9 …


結論から言うと、読みは「いっこんぞめ」、「いっきんぞめ」の両様があります。
「いっきんぞめ」と読んでも誤りではありません。

「いっきんぞめ」の読みの用例は、『貞丈雑記 五之下』(天保14年(1843年)序)に確認できます。
「一斤染とは紅花大一斤を以て一匹の絹を染たるを云なり」の「一斤染」に「イツキンゾメ」が見えます。

国立国会図書館デジタルコレクション 貞丈雑記. 五之下
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2583443/28

一方、「いっこんぞめ」は『日本国語大辞典第二版』(小学館)によれば、『助無智秘抄』(1166頃か)「検非違使(けびゐし)は、あをばかまに一こんぞめ」が初出例です。


ただ「いっきんぞめ」とも読むとはいえ、一般的な読みとしてはやはり「いっこんぞめ」が用いられるようです。以下に挙げる私が調べた範囲の辞書や染色名に関する著作では、「一斤染」は「いっこんぞめ」で立項されているかルビが振られていて、「いっきんぞめ」では引けなかったので。

辞書
・『日本国語大辞典第二版』(小学館)
・『角川古語大辞典』(角川書店)
・『大辞林第三版 』(三省堂)
・『広辞苑第六版』(岩波書店)

染色名に関する著作
・『日本の伝統色 その色名と色調 』(青幻舎 、長崎盛輝)
・『日本の色辞典 』(紫紅社、吉岡幸雄)
・『日本の伝統色 配色とかさねの事典 』(ナツメ社 、長崎巌)

この中で「いっきんぞめ」の読みがあることも示されているのは『日本国語大辞典第二版』、用例が挙がっているのは『角川古語大辞典』だけですから、広く用いられている読みではないことが窺えます。
紙媒体の辞書に比べてweb上の辞書に「いっきんぞめ」とよく示されているのは、紙面の制約がないことと、検索される際に二つの読みがあった方が引っかかるからではないかと思いました。
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この回答へのお礼

ありがとうございます
ここまで丁寧に調べてくださって、本当に助かりました

お礼日時:2016/10/25 07:44

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