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できれば純文学が良いですが、それ以外でも結構です。
これは私が読みたいかどうかではなく、皆さん自身の
お話を聞きたいので、是非その本のどこが好きなのか
理由を書いて下さると嬉しいです。できれば年齢も
付け足して頂けると参考になります。
よろしくお願いします。

A 回答 (18件中1~10件)

「ときめきに死す」丸山健二


栄光の一瞬を求めるテロリスト志望の青年の物語。
サスペンスタッチで緊張感を持って最後まで
読めるところが好きです。
私が新刊を必ず購入する唯一の作家です。

「バビロンに行きて歌え」池澤夏樹
東京に密入国した中東の元兵士がふれあう
様々な人間をオムニバス形式で描いてあります。
バイオレンスや倒錯愛に流れやすい最近の
日本文学とは違い純粋に人と人との交わりを描いて
いるところが好きです。

「永遠なる序章」椎名麟三
病気による死の宣告を受けた青年が、その宣告ゆえに
本来的に生きることに目覚める戦後文学を代表する
作品です。
基本的に戦後文学が好きなのですが、これはその中でも一番好きです。
典型的な文学青年のごとく太宰にはまっていた時期
がありますが、結局死んでしまう太宰では何か物足
りないと感じていたとき、死にたいけど死にたくない
自分という存在をすごくうまく表現された気がして
何度も繰り返し読みました。
ストーリーの説明だけだと黒澤明の「生きる」みたいですが
主人公はひねくれ者なのでぜんぜん違います。
どちらかというとカミュやサルトルなど実存文学に
近いです。

「悪霊」ドストエフスキー
主役のスタヴローギンよりキリーロフが好きでした。
本当の自由を得るためには自殺する勇気が必要という
奇妙な思想は当時の自分にはぴったりでした。

まだまだいっぱいありますが、きりがないので。
一番ということですが、あえていえば「永遠なる序章」
でしょうか。
年齢は34です。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。お恥ずかしい話ですが、ドストエフスキー以外は読んだことがありませんでした。でもpotedoraさんの解説からしますと、どれもとても面白そうです。私も2,3年前は太宰にはまっていたのですが、何か物足りないと感じていたところなので、「永遠なる序章」を是非読んでみたいと思います。参考になりました。

お礼日時:2004/08/13 07:54

私のお勧めは、谷崎潤一郎の「痴人の愛」です。


言わずと知れた作品ですが、谷崎がいかに女性を愛し、崇拝していたかがよくわかります。
結構古い作品ですが、最近こんなわがままな女性に振り回されている男性も多いのではないかと思います。

私は、数年前に国文学科を卒業したのですが、大学の教授もおっしゃっていましたし、教育関係に就く者として思うことがあります。それは、濫読は高校生まで、大学生以上は一人の作家の作品を順に読むということです。できれば、書簡や日記も読んでください。
以前読んだことがあってももう一度順に読むのです。すると、その作家の専門家になれます。誰かの専門家になったら、別の作家の違う面もわかってくるものです。
私自身は三島由紀夫の専門家を目指し、結果的に谷崎潤一郎の専門家になったつもり(これがポイント)です。
私は、よい文学作品は人によって違うと思います。人の意見を参考にし、自分の一冊を見つけられればよいのではないでしょうか。それを自分のものさしで見つけて、自分の中で専門家になったと思えればよいと思います。
どうやら質問者の方は若い方のようなので、いままでに気に入った作家がいれば長いスパンで試してみてください。
きっと、人生の一冊がそこから見えてくると思います。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。谷崎は「細雪」「春琴抄」「卍」「刺青・秘密」を読みましたが、文章がとても美しくて好きです。私も文学部ですので、1人の作家を研究することはしています。でも正直学科の課題だからしているのであって、本当に好きかというと甚だ疑問ですけど…。大江健三郎さんが大好きなので、今は彼の作品を読破しようと頑張っています。参考になりました。

お礼日時:2004/08/13 11:34

20歳の女子大生です。


人よりはだいぶ多く本を読んでいるとおもいます。
好きな本は、ということでどきどき答えさせていただきます(笑)

純文学から
遠藤周作 「深い川」
日本人と宗教のあるかたを元に、人は同意切るべきかを書いた小説だと思います。
人間一人一人にたいする視線が優しく、厳しく、描写に無駄が無く丁寧。また作者が本当に、本当に深く考えて小説でありながら哲学、と名づけてもいいところまで思想を昇華して書いていて、どっしりと胸に来る一作で大好きです。

堀辰雄 「風立ちぬ」
はやり物から純文学まで、恋愛小説を多く読んでいますか、これが一番ストイックで美しいように私には思えました。
相手の心によりそうと言うこと、別離、だからこそ共にある時間をどうすごすか、と言うことが静かに、高原の四季の美しい描写と共に書かれていて読み応えがあると思います。

純文学以外でしたら。
山本文緒「ブラック・ティ」
現代を生きる女性のもつ切なさをリアルに書いてあって、理解されている、というおもいと、ぶり返したような切なさに泣ける短編集です。

加納朋子「ささらさや」
ミステリィの連続短編なのですが、出てくる登場人物にむける作者の視点が本当に優しくて、読み終わった瞬間、心が温かくなるような小説です。

以上、ながながとすみません。
ご参考になれば恐縮です。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。遠藤周作は文章が美しいですよね。ついエッセイなども読んでしまいます。堀辰雄は未読なのですが、ストイックなものが好きなので私に合いそうです。あ、山本文緒、きましたね~。いわゆるL文学というやつですね。江国香織とか唯川恵とかあの辺はどうしても敬遠してしまうのですが、ただ食わず嫌いなのかもしれません。加納朋子さん、次に読む候補に挙がっているので楽しみです。参考になりました。

お礼日時:2004/08/12 17:47

20代後半の男です。



自分は、テレビのノベライズ物で恐縮ですが、「踊る大走査線」(スペシャルの話の本もありますが、テレビ版をお勧めします。)をお勧めします。

ノベライズは、テレビで放送された12話のストーリーを小説化しています。各話毎に視点が変わります。1話目は、恩田すみれの視線。2話目は、和久平八郎の視線…。青島俊作という男によって、みんながかわっていく様子がよく表現されていてとても面白い作品です。

koga_s さんが求める純文学からは遠い作品かもしれませんが(よく読むと、結構誤字などが多い)、何度読んでも飽きない作品だと思います。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。ノベライズものは初めて出ました。私は確か映画の方を1本だけ観たことがあると思うんですけど、観る前に思ってたより断然面白いと感じました。視点が変わるものはスピード感があるし飽きずに読めますよね。参考になりました。

お礼日時:2004/08/12 14:05

こんにちは。

20代後半です。

吉本ばななさんの「キッチン」が一番です。
「キッチン」もすごくいいですが、一緒に収録されている、「ムーンライト・シャドウ」がもう素晴らしいです。

彼女の文体、雰囲気、描写、すべてが私の琴線にひっかかります。
ムーンライト・シャドウは、特に私の泣きの部分をびしっと押さえています。

彼女の本を読んで、雰囲気にどっぷりつかることができ、しかも私のフィーリングにぴったりなので吉本ばななさんの本が好きです。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。「キッチン」は本当に良いですよね。私の買った版ではばななさんが新しくあとがきを書いておられて、それで号泣しました。あとがきで泣いたのは初めてです。参考になりました。

お礼日時:2004/08/12 14:02

川上弘美さんの本が好きです。


最近のも好きですが
「溺レる」「物語が始まる」「蛇を踏む」あたりがいいですね。
でも最近の「龍宮」とかもいいです。
理由は、短編だから、というのがあるかもしれないです。
あと何度も読み返せるとか、現代っぽくないモチーフで
現代っぽくもあるところとか、そういうところがいいです。
著者が三十代半ばでデビューして、専業主婦だったことや
容姿が素敵なのも少しは関係ある(大いに?)あるかもしれません。
インターネットの文学賞からデビューなさった方ということで当初から注目していました。
ほんとうに不思議な方というか不思議な小説です。
エッセイを読むと、読書が本当に好きなんだなという事がよくわかります。
この一冊!といわれると正直どれがいいか悩むのですが・・・

私が一番好きなのは筒井康隆氏の「夢の木坂分岐点」で
高校生の時読んだんですがいまでも好きですね。
夢と現実が等価になっていく(?!)不思議な世界が味わえます。
いまでもいろんな夢を見ますが、この本を読んだおかげで
たくさんのありえた人生、ありえなかった人生について
思いを馳せることが出来ます。

ちなみに年齢は31です。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。川上弘美さんは私もよく読みます。不思議な小説というと、多和田葉子さんの「犬婿入り」なんかも面白いですよ。あと、筒井康隆さんは小技が効いてますよね。どれもはずさないので本当に凄いと思います。参考になりました。

お礼日時:2004/08/12 12:11

20歳女です。


今一番好きな本は、
村山由佳さん『翼』です。
「おまえは人を不幸にする」と母親に言われ育ったアメリカ国籍の日本人女性が主人公の話です。
結婚式の日に強盗事件に夫が巻き込まれて死んでしまい、夫の実家に行くんですが…。
世界観が凄く広いです。
描写もとても上手で、グランドキャニオンにいるシーンなどは実際にその情景が浮かぶようでした。
そして良い言葉も沢山出てくるんです。
この本の好きな理由が、「そうだよなぁ」と考えてしまうような“名言”が出てくることでしょうか。
上手にこの本が好きという理由を言えないんですが…上の2つが理由ということで(^^;
図書館から借りて読んだので、いつか自分で購入して本棚に並べたいです。

『上り坂が苦しい時は、下りはどんなに楽かを考えろ』
(翼より)
凄く良い言葉だと思いませんか?
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この回答へのお礼

ありがとうございます。村山由佳さんは直木賞をとられましたよね。確か高校の時に「コーヒーシリーズ」(?)の一冊目を読んだことがあります。自分にとって大切な言葉が小説で見つかるというのは素敵ですね。参考になりました。

お礼日時:2004/08/12 12:08

こんにちは。

20歳の会社員です。
純文学ではないかもしれませんが、私の好きな本は
瀬尾まいこさんの「図書館の神様」です。

▽過去のアクシデントから心にわだかまりを持った教師の主人公が、全く興味のない文学部の顧問になる。
最初は投げやりだった彼女だが、文芸部の生徒や周囲の人々の接するうちに…

という、あらすじや表紙からはやや真面目そうな印象を受ける本ですが、とても読みやすく、淡々と進む雰囲気が心地よい話でした。
最初こそ主人公の怠惰な思考においおい! と、眉を顰めてしまうのですが
話が進むにつれ、主人公の気持ちも変化していきます。

また、唯一の部員である垣内くんが魅力的な人物なのです。
彼のような思考やふるまいができたら、やっぱり素敵だなと思います。

無理せず気負わず、すうっと軽やかになれる。出来れば多くの人が読んでほしい、私の好きな作品です。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。瀬尾まいこさん、読みたい読みたいと思いながら未読なんです…。雑誌の「ダ・ヴィンチ」で毎月コラムを書かれているので、それを読むと面白そうな方だな、と感じます。生徒を魅力的に書くことができるのは、やはり学校の先生であることも大きいでしょうね。参考になりました。

お礼日時:2004/08/12 07:36

こんばんわ。



私も純文学は大好きです(今は公房にはまっています)。好き故に、一番はきっとこの歳では決められません。なので他のものを…。

宮本輝の「錦繍」です。
別れてしまった夫婦の手紙のやりとりがお話になっています。言うなれば恋愛小説です。

これを読んだ時はっきり言って分からなかったのです。良さが。
ですが、時間が経って行くと切なさやもどかしい気持ちになってきて、上手く言葉では言い表せないですが、「いつ読んでもきっと何かを感じる本だな」と思いました。
一つの恋愛が終わった時に読みたくなる本です。
しかし21歳のまだまだ甘い自分には、きっとこの本のつく本質などはまだ理解しきれていない気がします。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。宮本輝、きましたね~。私の周り(21,2歳)でも彼の作品を最近読んでいる人が多いです。「避暑地の猫」を読んだことがあるのですが、ちょっと良さがわかりませんでした。まだrustさんと同じでまだ若いからなのかもしれませんね。参考になりました。

お礼日時:2004/08/12 07:33

22歳の大学生です。


私が一番好きな本は、北村薫さんの『リセット』です。
最近「永遠の愛・真実の愛なんてないんじゃないか」と思ってしまう私ですが、
この本を読むと、本当に純粋な二つの魂の惹かれあう様子に感動します。
また、私は作者の北村薫さんが大好きだから、というのも理由の一つです。
北村さんの作品を読むと、作者の知識の豊かさや、その作品を書き上げるために
非常によく下調べをされていたということなどが分かります。
(知識をひけらかしているというのではなく、自然に伝わってくるのです)
途中で物語の語り手が代わり、主役2人のそれぞれの視点から読めることも
新鮮でよいと思います。
本当に大好きな一冊です。

この回答が参考になれば幸いです。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。私も22歳です。北村薫さんは「円紫さんと私」シリーズをちょっと読んだことがありますが、本当に人間独特のいやらしさというかエゴみたいなものが感じられず、とても雰囲気のいい作家さんですよね。「リセット」は知ってましたが未読ですので、この機会に読んでみようかなぁ。参考になりました。

お礼日時:2004/08/12 07:30

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