No.3ベストアンサー
- 回答日時:
流速が遅い場合のデメリットは不純物の付着・堆積です。
スケール等が形状変化部等に付着しても流速が遅いので移動せず,その部分で腐食が
進行する場合があります。 流速が遅い場合は直管部でも堆積します。
配管設計(設計基準)では適正流速内になるように,配管サイズ,調節弁サイズを決定します。
流速が遅い場合に孔食とか隙間腐食という腐食形態が発生しやすいですね。
腐食損傷形態をみれば使用環境の問題点を判定できます。
サンプルを採って金属組織を顕微鏡で見れば更に明確になります。
使用環境の変更があった場合は寿命予測のやり直しが必要になります。
大手の企業でも管理がうまくいってない場合がありますね。
使用条件と設計基準が一致してない例が多いです。
腐食レートを見極めることで寿命予測はそんなに難しいことではありません。
配管系統の最も過酷な部位を追跡調査すれば開孔漏洩の時期が予測可能です。
勤めていたときは「トラブルが発生した場合はおまえの責任だ!」と言われ
特殊検査担当の私にプレッシャーを掛けられていました。
No.2
- 回答日時:
No.1の回答者の方が専門的です。
補足させてください。
金属配管の劣化は腐食(コロージョン)だけでは無く,浸食作用(エロージョン)もあります。エロージョン・コロージョンといいます。
※ 機械的な浸食作用です。エロージョンの多くは固体により侵食されるものですが、固形物を流すわけではない蒸気配管でも起こります。
流速が早ければ流体中の不純物(スケール等)によってエロージョンが発生します。
流速が遅くなると偏流も問題になります。
デッド部(端面,弁部,閉止板部等)では流体によっては濃縮により腐食が進行します。
配管で最も注意する部分は溶接部,フランジ部,弁下流部,取り出しノズル部,エルボ,ベンド部等の形状変化部です。
偏流,流速変化,振動,欠陥等で減肉・割れの発生が起きやすいです。
もう一つ注意すべきは,配管に限らず,塔槽熱交の気層部(液面部)は要注意です。その部分は腐食が集中します。
ということから,配管のトラブルが発生しやすい部位は予測できます。
でも配管図にバルブは記入されても溶接部,フランジ部の表示が無いことがあります。
配管図には劣化診断できるよう溶接部,フランジも記入しましょう。
※ 直管部でもまれに開孔するケースがありますが,弱い部分から発生するので予測はつきます。
No.1
- 回答日時:
金属の種類により異なります。
軟鋼の場合は、0.61~0.915m/sで腐食速度が最小になると言われています。
流速1m/sを超えると、層流と乱流の遷移領域に入り、乱流の場合は、流れの乱れの衝突により、鋼材の不動態が破壊されると言われています。
腐食速度が最小になる領域は、酸素拡散層の厚みが、流速が早まる事により薄くなり、配管材への酸素供給量が大きくなる事により、不動態が形成される為と考えられています。
高流速により、不動態が破壊されるので、一定の流速までしかその状態が維持出来ません。
ステンレスなどは、最初から不動態が形成されていますが、流速が早くなると、不動態がはがされるので、腐食を起こす可能性が高くなります。
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