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経済の勉強のために日経ヴェリタスを購読してます。その中でいくつか不明な点があり
ご存知の方教えてください。

1、ECBが緩和政策を止めると巨額の損失が判明し、ドイツ国民は隠れた補助金が
 途方もないことに気がつくはずだ、という旨の記事がある。これが不明です。
 「隠れた補助金」とは? もしかして簿外債務ってECBってあるのでしょうか?
 ちなみに私は銀行勤務の経験はないです。

2、ユーロは購買力平価で対ドル20%も低いのでECBが緩和政策を止めると欧州債務危機
 が発生する、という旨の記事がある。米国が量的緩和を止めるとドル・ユーロ間の金利差
 が拡がるのでユーロ安になるのはわかりますがここで購買力平価が出てくる意味が
 わからない。おそらく購買力平価の真の意味が私にわかってないのだと思います。

以上 マーケットアイのコラムですが詳しい方教えてください。

A 回答 (1件)

このあたりは、経済学者や識者の私見や


評論があるので、ユーロ圏の背景等、根本
の所から話をしないと見えてこないと
思います。

>1
>ドイツ国民は隠れた補助金が
>途方もないことに気がつくはず
ECBの損失になぜドイツだけが
ヤリダマに上がるのかという所が
ポイントなのです。

ドイツには『負い目』があるのです。
先の(70年以上前ですが)大戦において
ヨーロッパ圏を恐怖のどん底に追い込んだ
負い目があるわけです。

ですからユーロ圏の協調体制、平和な
経済活動を維持する責務があると思って
いるのです。

しかし、この所のユーロ圏諸国の問題、
ギリシャの経済危機をはじめ、ポルトガルや
スペイン、イタリアまで経済破綻の様相を
呈しています。
そうした経済危機を救っているのが、
実質、ドイツなのです。

ドイツは日本と同様に量的緩和策をとり、
経済危機のあるユーロ諸国に膨大な資金
を貸し付けているわけです。
ギリシャの破綻寸前のジャンクな国債を
いっぱい買ってギリシャの破綻を救って
いるわけです。

>緩和政策を止めると…
というのは、簡単に言えば、
『金返せ政策になると』いうことです。
ギリシャは『ないもの返せません。』
となるのです。
つまり、ドイツから見れば、貸し倒れ
となり、借金が補助金(支援金)として
ドイツ国民の持ち出しの金と化すわけです。

このところのユーロ圏での極右派の
台頭がよくニュースになります。
移民排斥やトランプ発言に乗じた、
自国ファーストの主張が目立ちます。

これはそうしたユーロ諸国間の格差で、
足を引っ張られる国の不満が噴出して
いるということなのです。
しかし、ドイツではそうした話は聞かれ
ません。
ドイツ→極右政党→ナチスドイツ
という連想になってしまうからです。
ドイツはそれは絶対あってはならない
ことという国民の意識があるからです。

>2
1の回答にだいぶ盛り込みましたが、
こうした背景で、対米国との関係を
みると、
ドイツ一国でみれば、経済の問題は
ないのですが、ユーロ圏をおしなべて
みると、
>購買力平価で対ドル20%も低い
というのは事実でしょう。
つまりユーロ圏全体でみると米国に
比べ景気が悪いということなのです。

緩和政策を止めると債務危機となる
というのは、1で述べた経緯からです。
別の視点から言うと、金融緩和をやめる
マイナス金利政策をやめると、
例えばギリシャは利息さえ払えない
ってことになるのです。

購買力平価の話は、
分かりやすい例ではビックマック指数
というのがあります。
下記が参考になります。
http://ecodb.net/ranking/bigmac_index.html

分かりやすく円建てで比較すると、
ビックマックの値段は
アメリカで590円
フランスで501円
ドイツで 463円
日本で  380円
となります。

つまり、ビックマックの価格が、
アメリカなら590円でも買ってもらえる。
日本では380円じゃないと買ってもらえない。
ドイツも同様に463円じゃないと買って
もらえない。
といった状況なわけです。

これが各国の金利政策にも現れています。
日本ではマイナス金利政策をとって、
もっとお金を使えるようにして、物価を
上げようよ!政策をとっているわけです。
ドイツも同様です。

しかし、ここで
>ECBが緩和政策を止めると
さらに購買力が落ちるというのが現状なの
です。
つまり、ビックマックが高いと売れない、
安いままじゃないと売れないということ
です。

また緩和策を止める=金利を上げることにも
なるので、借金の利息が増えて、返済が
できなくなる。前述のギリシャの債務不履行
といった事態に陥りかねないということ
なのです。

じゃあ日本は不景気なの?
購買力が低いから、ビックマックが安いって
ことなんじゃないの?
って疑問も出てきます。
ユーロ圏のように他の国の影響を受けない
はずの日本で、物価が安いままだし、ユーロ
と同等のマイナス金利となっているわけ
です。

日本は日本で事情がありますが、このあたり
は今度の機会にしたいと思います。

いかがでしょうか?
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この回答へのお礼

1、について
なるほど「隠れた補助金」というのは「焦げ付き予備軍」ということですか。
よくわかりました。てっきり民間企業みたいに簿外債務があると思ってました。
ギリシャ・イタリアは観光があるので通貨安は首肯できるはず。よほど
経済は終わってるということですね。

2、について
よくわかりました。購買力平価をハンバーガーで考えるのはわかってましたが
やはり真の意味では理解できてませんでしたね。購買力平価が低いと
利上げ余地が狭まるのが理解できました。実効為替レートの意味もわかりました。
そういえばEUは緩和策以外手がないみたいな表現してましたわ。
北欧諸国が英国みたいに「抜け」たらピンチですね。
よくわかりませんがギリシャ兵は強いらしいので欧州防衛で使ってあげたら
いいかもですね。地政学上、あそこが抜けたら大変ですね。

本当にありがとうございます。まだまだ個人投資家デビューは早いみたいです。
今後もがんばります。

お礼日時:2017/04/17 19:47

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