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No.19
- 回答日時:
#18です。
追加された補足についても感想を。
>「お金が借りたい。日本語が教えたい。人が信じたい。帰りが待ちたい。人が愛したい。明かりが消したい。仕事が見つけたい。」
:
これも同じことなんですが、べつに不自然ではないでしょう。
単に、不自然じゃないシチュエーションが稀である、というだけの話。
・車なら貸してやるよ。
いや、何回言えばわかってもらえるのかな。借りたいのは車じゃないんだ。私はお金が借りたい(んだよ)。
・君は英語を担当してくれ。
いや、英語はあまり自信が無い。やはり、わたしは日本語が教えたい。
・これだけ裏切られると、どうやっても人を信じる(愛する)ということができなくなる。ああ、どうにかして、わたしは人が信じたい(愛したい)。
キリがありませんので、以下同文。
因みに、
『「を」のみをとる動詞』と『「が」の取りにくい(動詞)』は別物ですよね?
すでに理由も述べさせていただきましたように、『「が」の取りにくい(動詞)』というのは意味がわかるのですが、『「を」のみをとる動詞』とはどんなものなのか興味深いですね。
それを示していただければ、およそのことがはっきりしてくるでしょう。
No.18
- 回答日時:
#13です。
補足を拝見しての感想を。
1.
>「水が飲みたい」の場合は、主語は「飲みたい」という状態主である「私」、「飲みたい」は他動詞+「たい」から作られた感情・欲求を表す複合形容詞で、~~~。
:
これは初耳ですね。
「水が飲みたい」
は、
「水を飲みたい」
の強調形と捉えるのが妥当と思っていました。
理由は次の2項でまとめて申し上げます。
因みに、「複合形容詞」というのは、自立語じゃなくとも要素の一つになるのですか?
2.
>この場合、「が」と「を」の置換は成立しないと考えます。
例えば、「彼を愛したい」(〇)、「彼が愛したい」(?)
「神を信じたい」(〇)、「神が信じたい」(?)
:
なぜ『置換えは成立しない』と断定なさるのか不思議な気がしますね。
そのように言うシチュエーションはあります。
「が」の本質的用法は主格(あるいは希望・好悪などの対象)の特定です。
「特定」とは「特にそれと指定する」という意味なので、そういう意図がある場合には「彼が愛したい」「神が信じたい」と言うでしょう。
特にそれと指定することで、願望を強調しているわけです。
ex1.
「彼を愛したい」
「あんな奴やめときなよ。もっといい男、見つけてあげるから」
「他の人じゃ嫌なの。私は、彼が愛したい(のよ)!」
ex2.
「いわしの頭も信心から、と言われる。君は今日からいわしを信じなさい。」
「嫌です。私は神が信じたい(のです)!」
ex3.
「水を飲みたい」
「はい、サービスしてジュース持ってきたよ」
「違うんだ。僕はまる一日一滴も水分を摂っていない。だからジュースじゃなくて水が飲みたい(んだ)!」
>他動詞+「たい」の90%以上で「が」が使いにくいという結果になりました。
:
90%以上というのは以外でしたが、いずれにせよ、『「が」が使いにくい』シチュエーションがあるのは当然のこと。
希望・願望は、言ってみれば「衝動」なので、基本的に強い感情が伴なうものだからです。
食べたい、眠りたい、あれがしたい、これがしたい、・・・。
なので、わざわざ『特定』してまで強調する必要が無い場合も自然にあり、「あれをしたい」「これをしたい」で収まることはよくある、ということ。
強調する必要が無いのに強調すれば違和感が生じるため、『「が」が使いにくい』と感じるわけです。
しかし、それでもなお強調したいシチュエーションというものは存在するわけでして、その場合に、特定用法の「が」を(無意識的に)使い、「あれがしたい」「これがしたい」と言うことになる。
ただ、「が」は基本的に特定用法ではあるのですが、常に「強調」というニュアンスを前面に打ち出すわけではありません。
単純に「主格を表わす」に留まるパターンもある点が、ややこしいと言えばややこしいかもしれない。
いずれにせよ、「強調するために特定する」という機能を持っていることは確かでしょう。
No.17
- 回答日時:
例えば「見やすい」を一つの形容詞とする考え方もあるようですが、「飲みたい」を一つの形容詞と考えれば、主語は「水が」だと言ってもそれほど現実離れした考えではありませんね。
「花がきれいだ」の主語は「花が」だから、「花が好きだ」の主語も「花が」だという説が認められるのかどうかにかかっているのでしょうが。
No.16
- 回答日時:
1311tobiさんへ
今回の質問者は、hiro0073とは違うようです。この方は、質問も回答もほとんどない初心者状態です。ところが、ここでの回答者への対応ぶりは、なかなかの識者と思われます。あるいは同一人の可能性もあります。ということは、われわれはからかわれているのか、という心配もありますね。
No.14
- 回答日時:
>国立国語研究所の「日本語教育のための文法用語」では、主語は「述語が表す動作や変化・存在の主体、あるいは性質・状態の主体を表す」としています。
この「述語が表す動作や変化の主体」が動作主、「状態の主体」が存在主、「性質・状態の主体」が属性主だと思います。これは、これで一応筋の通った理屈だと思います。いわゆる「日本語文法」とは対立する考えかたといえるでしょう。「日本語に『主語』はいらない」的な考え方には立たないわけですから。「象は鼻が長い」の「が」が主語。「は」は?
「星が見える」(見える=状態)「金がある」(ある=存在)「夕焼けが美しい」(美しい=属性)「酒が飲める」(飲める=状態)「答が分かる」(分かる=状態)
また、「水が飲みたい」の「が」が主語なら、「水を飲みたい」の言い方はどうなるのでしょう。この二つの言い方は、室町時代から併用されてきたと言うことですが。
No.13
- 回答日時:
統語論というのがよくわからないので、むしろ勉強させていただいたという印象。
少しググッテみましたが、相変わらずよく分かりません。
たぶん、「飲みたい」という「(動作主体の)願望」に焦点を当てると「私」(省略されている動作主)が主語ですが、「ガ格」を主語とする統語論では「水の状態」に焦点を当てる形になるのだと思います。
「水が、(私にとって)飲みたいという状態である」といった解釈。
これは、ある意味、おっしゃるところの『「性質・状態の主体」が属性主』と言うこともできそうな気もします。
【文法的主語は、意味の側面を排除し、完全に形式的な側面から定められる。】というウィキの記述もありますので、意味や解釈は不要なのかもしれませんが、まさか、「水」を願望の動作主(主格)として捉えるわけではないでしょう。
いずれにせよ、お示しの「日本語文法事典」に『第二の面でのみ事態認識の中核であると言える』と記しているようでもあり、
「(私は)水が飲みたい」
という文なら、
「私」=第一の面での事態認識の中核。
「水」=第二の面での事態認識の中核。
という捉え方をしていて、動作主が明示されてなければ第二候補としての「水」が主語になり得る、といったような意味かなと思いました。
それとも、主題は事態認識の(第一の面での)中核ではあるが主語としては認めていない、ということなのか、その辺りはよくわかりません。
「窓が開けてある」では「窓」が主語ということらしいですが、これはわたしもそう思いますね。
「開けてある」というのは「状態」ですから属性主と捉えて良いのでしょう。
No.11
- 回答日時:
>水がのみたい
文法、物の考え方は百人百様、どれが正しい、なんて決めつける必要ありません、決められないとも思います。
現在一般的に言われる文法では、表記の件では、動作主がどうの、したがって主語はどうの・・・・なんて考える必要がありません。
形式的には、水が主語です、無理に動作主なんて考える必要はありません、短い文なら主語のない文すらいくらでもあるのでは。
話は変わるが、夜景国家や法律・規制でがんじがらめの国より、善良な良心による責任ある判断行動ができるほうが好きです。
他人に決められ、それにしたがうより、自分の責任で自分の行動を選択したいと思っています。
あなたの考えに水差すつもりはサラサラありませんが、私の考え方を一方的ですが紹介します。
どれを取るか、取らないかは、まったくあなたの自由です。
No.10
- 回答日時:
>「統語論」「意味論
そんなとらまえ方もあるのかもしれませんが、文法と表現方法を無理やり一緒にしようとしているだけにしか見えません。
「水がのみたい」、何を表現したいのか・・・・なら、いろいろ想像可能ですが、これだけで一応完結していれば、文法ではどのように判断するかだけです、余分なものを付け加えて考える必要ありません。
そもそも、文法には、動作主なんて言葉も定義も不要のはずです。
>不特定人称文
こんな表現も文法では不要です、表現の仕方としては、人称を特定しない表現とはいえるかもしれません、が文法そのものとは無関係です。
No.9
- 回答日時:
いきなり「統語論」「意味論」という言葉を投げられても、それこそ意味不明です。
下記は「統語論」について述べたものです。……………………………………………………………………………………………………………………………………………………
統語論[言語とコミュニケーション] 「イミダス」より
syntax 語と語の組み合わせによる、文の構成ルールで、言語構造の研究で主要な役割を担う。一般には文法と呼ばれるもの。文法の要は語順である。たとえば、日本語は「主語+目的語+述語」「副詞+形容詞+名詞」「関係節+名詞」「名詞+後置詞」などを特徴としており、欧米語とは違った構造を有している。また、日本語の文型に「~は~が~である」があり、いろいろな表現の母体となる。「象は鼻が長い」「広島は牡蠣(かき)がうまい」「農村は朝が早い」などがその例。別の文型「~は~だ」も広く使われている。ただし、「ぼくはウナギだ」は、「ぼく=ウナギ」ではなく、「ぼくは(昼食に)ウナギを食べる」の縮約である。「私は社長だ」は、「私=社長」のこともあれば、縮約だと「私は社長を支持する」「私は社長が嫌いだ」など、いろいろな意味で使われる。また、文には深層構造と表層構造があり、前者は「意味」の構造で、後者は「発話」の構造である。深層構造の文は、変形規則の適応を受けて表層構造の文として実現する。たとえば「人民が、人民を、人民のために治める」という深層構造の文は、名詞化変形を受け、「人民の、人民による、人民のための(統治)政府」という名詞句になる。注意すべきは、名詞化されると深層構造で明確であった文法標識がはっきりしなくなることである。つまり、「人民の」は本来、目的格であるが、ここでは主格のような印象を与えかねない。意味を正確に理解するためには、深層構造を想定する訓練が求められる。
[本名信行]
……………………………………………………………………………………………………………………………………………………
ここで明らかなのは、「統語論」は一般的に言えば「文法」です。
「窓が開けてある」「花が植えてある」は形の上では「窓が」「花が」が「主語=主格」です。これを上記にに記されている「深層構造」を考え合わせると、「窓」や「花」が動作・作用をするとは思えない。「開ける」「植える」は他動詞であり、目的語を持つはずである。それが「窓」や「花」ではないか、と考えて修正したのが「意味論」です。
簡単にいえば、こういうことですが、言語学にもいろいろな考えがあるのですね。上記「イミダス」には、関連項目として
応用言語学・統語論・社会言語学・自然言語処理・生成文法・ダイクシス・形態論・言語教育学・プラグマティクス・認知言語学・コーパス言語学・言語と脳
が、挙げてあって見ただけでも頭が痛くなります。
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1.意味論で考える場合、「飲みたい」を状態を表わす言葉と考えた場合、誰が飲みたいと思っても水の状態は変わらないので、「飲みたい」を水の状態と考えることはできません。では何の状態かというと「飲みたい」という状態にあるのは「私」なので、「飲みたい」という状態の属性主は「私」ということになります。この場合「水」は対象ということになります。
ただし、これは意味論で考える場合であって、統語論では別になります。
2.「日本語文法事典」(大修館書店)の統語論においては、事態認識の中核項を内実とし、「ガ格に立つ」ことを表面的な判断基準として、日本語の主語は規定できるとし、認識される事態内容の中心にあるモノ、事態の中のモノ的中核と言えるものも、別の意味で「事態認識」であるとし、主語(=事態認識の中核)というものの第二の側面として、事態の中のモノ的中核という側面を指摘することができるとされています。
その上で、「水がのみたい」の「水が」は第二の面でのみ事態認識の中核であると言えるが、これらもすべて主語であるとしています。
(私は意味論での定義は理解できますが、統語論は複雑でよくわかりません。どなたか解説をお願いします。)
「窓が開けてある」の場合も同様です。
1.意味論では、主語は動作主である「私などの人」で、「窓」は対象となりますが、この場合は誰が開けたのかは問題にしない文なので、主語は不特定人称文というべき表現だと思います。動作主を明示すると少し違和感が出てきます。
「私が窓を開けてあります。」(?)
「田中さんが窓を開けてあります。」(?)
2.統語論では、「窓が」が主語で、動作主は不明だそうです。
日本語の「主語」については、研究者によっても意見が違うし、文法書や辞書によっても違います。
主語不要論や主語廃止論もあります。学校で習う「学校文法」は間違っているという意見が少なくありません。その中でも、意味論の「動作主」という言葉には意見の違いがないと思います。
国立国語研究所の「日本語教育のための文法用語」では、主語は「述語が表す動作や変化・存在の主体、あるいは性質・状態の主体を表す」としています。この「述語が表す動作や変化の主体」が動作主、「状態の主体」が存在主、「性質・状態の主体」が属性主だと思います。
「象は鼻が長い」には、二重主語論、総主-主格論などいろいろな考え方がありますが、私は「象は」が主題で、「鼻が長い」は解説だと思います。その解説の中では、「鼻」が属性主、「長い」が形容詞述語だと思います。意味論的に言えば、「象は鼻が長い」では「鼻」が属性主で主語、「長い」が形容詞述語、「象は」は主題ではあるが、「象においては」という意味で「鼻が長い」が成立する範疇を示していると思います。つまり、「象は鼻が長い」=「象においては鼻が長い」ということだと思います。
意味論ですが、「水を飲みたい」の主語は動作主である「私」、水は直接目的、「飲みたい」は他動詞「飲む」に助動詞「たい」が付いたもの。
「水が飲みたい」の場合は、主語は「飲みたい」という状態主である「私」、「飲みたい」は他動詞+「たい」から作られた感情・欲求を表す複合形容詞で、「水」は対象となります。
他動詞+「たい」では複合形容詞と認識されにくい場合があり、この場合は「が」が使いにくい場合があります。この場合、「が」と「を」の置換は成立しないと考えます。
例えば、「彼を愛したい」(〇)、「彼が愛したい」(?)
「神を信じたい」(〇)、「神が信じたい」(?)
他動詞+「たい」の90%以上で「が」が使いにくいという結果になりました。
特定の対象を前提として引き起こされる感情や欲求、特定の語句と他動詞がペアになって表現される場合は複合形容詞とは認識されにくく、「が」が使いにくいと考えます。
非常に興味のあるコメントありがとうございます。
「今日は富士を見やすい」と「今日は富士が見やすい」の場合は両方成立すると思います。
ところが、「彼女は彼を信じやすい」と「彼女は彼が信じやすい」の場合は、後者の方は使いにくいと思います。
結論から言うと、他動詞+「やすい」は他動詞の活用形として「を」が使えるが、「信じやすい」のように特定の対象を持つ動詞から作られた場合は形容詞とは認識されにくいので「が」が使いにくいと思います。
なお、「花が好きだ」は統語論では、主語は「花」だと思いますが、意味論では「花」は「好きだ」という感情の状態主ではないので、感情の状態主の「話者」が主語で、「花」はその対象だと思います。
生田裕子(中部大学准教授)は、他動詞+「たい」文における「を」と「が」の交替について詳細に分析し、「日本語基本動詞用語辞典」のなかの和語245語、漢語89語及び三項動詞16語を分析し、「を」と「が」の両方がとれる動詞は圧倒的に少なく、「を」のみをとる動詞が圧倒的に多いとし、そして次のように結論付けました。
「対象の属するカテゴリーが・・・想定不可能な述語は、状態性の接尾語をともなうにもかかわらず、「が」をとりにくい。」
生田が「が」の取りにくいとした例としては次のようなものがあります:
「お金が借りたい。日本語が教えたい。人が信じたい。帰りが待ちたい。人が愛したい。明かりが消したい。仕事が見つけたい。」
なお、生田が抽出した動詞の中で「が」の取りにくいとしたものを計算すると90%以上になります。
生田先生が分析した表現は「言い切り」の表現だけです。念のため。
言い切りの形ではなく、文脈や文の中で使われる場合には、他動詞表現なのか自動詞表現なのかはたまた形容詞表現なのか判別しにくくなり、紛らわしくなるので助詞についての許容度が増えます。
例えば、ほとんどの辞書で自動詞と記載されている「分かる」の場合、「英語を分かる」(?)とは言いにくいと思います。でも、文中で使う場合には許容度が増します。例:「英語を分かるためにはどうしたらいいのか。」なお、「分かる」が自動詞だというのは、同根の言葉で「分かる」と「分ける」という自動詞と他動詞の対があるからです。
他動詞についてもいろいろな考え方があります。例えば「目的語を取る動詞」「他に動作の影響が及ぶ動詞」「ヲ格の対象をとる動詞」などです。
ここでは国立国語研究所の「文法用語」の定義「動作・作用の対象にヲ格をとる動詞」に基づいて使っています。
fxq11011 さん、あなたが自己満足的に何を考えても自由ですが、本題とずれている問題は別のところでやっていただきたいと思います。