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絶対音感は大人で身につきますか? 可能な場合、可能でない場合の仕組みを教えてください。できれば推測などではなく学術的な根拠があれば、とてもありがたいです。

似た質問をした他者さんを見ると、あなたはなぜ絶対音感が必要なのでしょうか? 絶対音感は音楽の才能と関係ありませんよ。 とか質問の主旨に関係ない回答をしてくる人もいそうなので、あくまで、可能な場合、可能でない場合の根拠のみ回答ください。

A 回答 (5件)

バイオリンを長く習うと大人でも「一般的な」絶対音感を身につけられます。


私が普通にできたから。一度聴いた曲(テンポの遅い曲限定)をそのまま弾けるようになったのは2~3年目くらいだったので、絶対音感が身についたのはそのくらいと思います。
英語のR/Lの区別も絶対音感に似た能力が必要ですが、分かる人もいますね。

ただし、「一般的な絶対音感」はドレミが分かる程度ですが、「一部(意外と多いらしい)のバイオリン演奏者の間での絶対音感」は、もっと厳密らしいです。例えば、基準となる音を聴かずに1Hz以下で調弦できることを指すこともあるらしいですが、それはプロでも難しいらしいです。バイオリンは音程に厳しいので難しいです。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。とても参考になります。

お礼日時:2018/05/10 16:30

ここでの回答を始めてからもうすぐ4年になり、もうほとんど投稿しなくなっていますが、


絶対音感に関する質問はこれまでに何度も見かけました。
最初の数回は回答していたのですが、この絶対音感、相対音感に関する質問と、
平均律、純正律に関する質問は、思い込みや偏見の回答がたくさんついて手に負えないため、
だんだん避けて回答しなくなりました。

絶対音感が身につく仕組みについて、学術的な情報を把握している人はほとんどいないと思います。
いないからこそ、質問の趣旨と関係ない回答や、思い込みによる自己主張のような回答がどうしても多くなるのでしょう。
また、出される質問の多くは、あまり音楽の知識を持ち合わせない親が、
子供に絶対音感をつけさせた方がよいと漠然と思い込んで助言を求めるケースか、
逆に絶対音感の欠点にばかり注意が向いている人の半ば意見表明的な投稿であるケースで、
まさに両極端に分かれています。客観的な回答ができるだけの知識がなければ、
当然個人的な思い込みの回答であふれます。単に人に意見をしたいだけの人も多いようです。

さて、絶対音感の習得には、当然脳が関係していますが、
どういう仕組みで絶対音感が身についていくかについては、
いまだに十分な科学的解明はされていないのが実情です。
ただ、一般に広く言われている、ある程度の年齢までに身につけなければ無理というのは、
一応科学的にも統計的にもかなりの程度認められていることではあります。
その場合、多くの人が知らず、注意しなければいけないことは、
絶対音感の習得は、必ずしも音楽教育、音楽的なトレーニングだけと関係するわけではないということです。
また、この問題について学術的に研究する際には、
「絶対音感と音楽的才能には関連があるかないか」というテーマも当然研究対象になります。
「絶対音感と音楽の才能は関係がない」という回答は不要ということなのですが、
これは、ひっくり返して考えたとき、音楽の才能を持っていることが絶対音感の習得の前提になるのか、
という問いにもなるので、やはり考慮に入れる必要があります。

これから、カリフォルニア大学サンディエゴ校の教授で、
音楽心理学の第一人者としてい知られるダイアナ・ドイチュの研究に沿って回答します。

1.特殊な才能ではない
バッハ、モーツァルト、ベートーヴェン、そしてジミ・ヘンドリックスも絶対音感をもっており、
多くの人が、音楽的才能に恵まれた人だけが自然に身につけてしまうものと思っていますが、
医学的見地からは、すべての人間に絶対音感を習得する能力が備わっているとされています。
ただ、絶対音感を持っていない人には信じられないような能力に見えてしまうこと、
絶対音感を持っている人の能力を、過剰な演出で紹介することがしばしばあること、
絶対音感を身につけられなかった人が、その理由を才能の有無で納得したいという気持ちに傾きがちになること、
これらの要因から、絶対音感を才能の問題と思い込む人が非常に多いということです。

2.低年齢から始めなければ身につかない理由
神経学者の見解では、早期の音楽教育は、脳内の聴覚野の機能上の構造変化を促進するということです。
このことは人種に関係なく共通しており、4歳から5歳までの間に最初の音楽レッスンを受けた場合が、
絶対音感の習得率が最も高くなっています。
絶対音感を持っている人の脳を見ると、左右両側にある横側頭回のうち、左側が大きく発達しています。
通常の人ではほぼ左右対称になっています。
左側の横側頭回は雑音を認識するところで、ピッチの認識はむしろ右側のようです。
広い周波数帯で変化のないホワイトノイズの場合、左側は活動せず、右半球が優位です。
周波数により変化するノイズというのが、絶対音感と関係してくるようです。
左側が発達しているというのは、拡張された機能であり、通常の聴覚とは別のものです。
音楽に限らず、脳の発達が幼児期に決まるというのは一般的に知られていることで、
そう考えたとき、絶対音感と関係のある左横側頭回が一定年齢までに発達したかどうかが決定的といえます。

3.母語による違い
ヨーロッパと北米では、1万人に1人が絶対音感を持っているといわれます。
ところが、アジアのある地域では、2人に1人が絶対音感を持っているという報告があります。
とはいっても、これらの人が特に音楽的なわけではなく、特に珍しいことでもないということです。
北京の音楽学校の学生と、アメリカのイーストマン音楽学校の生徒を比較した調査によると、
北京の学生は、音楽教育を受け始めた年齢によっては、60%が絶対音感を持っているのに対し、
アメリカの学生では14%にとどまっています。
教育を受け始めた年齢が低いほど絶対音感の所有率が高いことには変わりありませんが、
8歳以降に始めた場合、英語話者には絶対音感を習得できた人がいなかったのに対し、
中国語話者の42%は習得できています。
ただしこれは、8歳を過ぎてから初めて絶対音感が身についたということにはなりません。
欧米語は強弱アクセントの言語ですが、中国語は音調言語です。
四声といって、音の高低で単語の意味が変わるだけでなく、
現在、過去などの文法変化も抑揚によって表現されます。
こういう言語は、アジアやアフリカに多く、日本語も音調言語のひとつです。
幼児期からこういった種類の言語を習得している人種の場合、
絶対音感の所有者と同様に、左横側頭回が言語習得に伴って発達すると考えられています。
日本語の場合、中国語から比べるとそれほど抑揚は強くありませんが、
欧米人から比べると、絶対音感が付きやすい条件下にあるといえます。
また、絶対音感というのは、特別な訓練をしなくても、
音楽的な環境にいるだけである程度身につくこともあり、
持っている本人がそのことに長年気づかないままでいるという例も結構あります。
絶対音感を身につけるための教材というものは、各国で宣伝されているようですが、
これらに実際に効果があるという証明は全くされていません。
8歳以降になってから絶対音感が身についたという人の場合、
それ以前に何らかの理由で左横側頭回がすでに発達しており、
絶対音感を潜在的に有していたのが、一定の年齢になってからの訓練で開花したと考えるのが妥当でしょう。
しかし、脳の中がどうなっているかは本人にもわからないことであり、
幼少期に特に注意していなければ、能力が潜在的にあったかどうかもわかりません。
それで、ある人は絶対音感を習得でき、ある人はできないということになり、
その理由がわからないと、どうしても「才能の違い」に結び付けられてしまうことになります。
唯一例外として可能性が考えられているのが、ヴァイオリンなどの弦楽器奏者です。
弦楽器奏者は、常にAの音を440Hzで調弦し、繰り返し確認する訓練をしているので、
ある程度音高の認識ができるようになると考えられています。
ただし、これが真の絶対音感と同じ恒常的な能力であるかどうかは別の話で、
基本的には、やはり一定年齢までに能力が発達していなければ無理とされています。

4.言語能力との比例関係
異なる国出身で、異なる言語を母語とする203人の音楽学生を対象に、
任意の高さの音を出してその音高を当てさせた調査では、
もっとも正解率が高かったのは、母語を完璧に駆使できるアジア人で90%、
言語能力が劣るほど正解率は下がっています。
聴覚が言語と密接な関係にあることには議論はありません。

5.遺伝的要因はあるか
ダイアナ・ドイチュ教授はないとしており、医学的研究でも同じことが言われていますが、
あるとする研究者もおり、この点はまだ論争があります。
ロサンゼルス大学の心理学教授、ネルソン・フレイマーの研究では、
兄弟などに絶対音感所有者がいる場合、
いない人に比べて絶対音感が身につく可能性が15倍になるとされます。
しかしこの場合も、幼児期に音楽教育を受けた場合という条件は付きます。
また、遺伝子が関係するとしても、その影響がどのくらいなのかについては解明されていません。

学術的な情報は以上ですが、幼少期の音楽教育でどれだけ絶対音感が身につくかは、
鍵盤楽器や管楽器のような、指使いがあっていれば特定の音が出る楽器をやるか、
自分の頭の中に音高のイメージができていなければいけない弦楽器、
もしくは歌唱をやるかでも、差が出てくることは容易に想像来ます。
ヘルツ単位の微妙なピッチの違いに対しても、毎日の訓練と習慣で敏感になりますので、
あまり特殊な才能という目で見ない方がよいと思います。
いずれにしても、絶対音感の必要条件である脳の部位の発達が5~6歳までに行われているかが決め手です。
自分では絶対音感がないと思っていても、潜在能力としてある可能性があるのであれば、
一定の年齢を過ぎた後でも、訓練次第でそれが現れる可能性は否定できません。
こればかりは、やってみなければわからないでしょう。

絶対音感に関しては、根拠のない情報がネット上に蔓延していますので、惑わされないようにしてください。
一流音大出身の専門家でも、絶対音感の所有者は音楽家になる資格なし、という暴言を書いている人がいます。
特殊な才能としての神格化もよくありませんが、百害あって一利なしというのも偏見です。
(質問の趣旨からちょっとはずれましたが。)
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この回答へのお礼

ありがとうございます。とても勉強になります。

お礼日時:2018/05/10 16:31

絶対音感は生まれながらに備わってるもので、大人は相対音感から身につけていくべきでしょう。

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舌端音感は先天的なものなので習得は出来ません。

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可能です。

根拠はあなたが努力して掴み取る未来にあります。
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