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『それは或主張を立ててゐるとか、或使命を持つてゐるとか、看板はいろいろあるでせう。』

この「看板」は或作家の為に雑誌社がやっている広報活動の部分ですか。それについては、「主張」 と「使命」はどういう活動ですか。

『作家 冗談を云つては困ります。雑誌社が原稿を買ひに来るのは、商売に違ひないぢやありませんか?それは或主張を立ててゐるとか、或使命を持つてゐるとか、看板はいろいろあるでせう。が、損をしてまでも、その主張なり使命なりに忠ならんとする雑誌は少いでせう。売れる作家ならば原稿を買ふ、売れない作家ならば頼まれても買はない、――と云ふのが当り前です。して見れば作家も雑誌社には、作家自身の利益を中心に、断わるとか引き受けるとかする筈ぢやありませんか?』

https://www.aozora.gr.jp/cards/000879/files/3758 …

質問者からの補足コメント

  • つらい・・・

    「主張」 と「使命」といことは、雑誌社が原稿を買った後のことですか。

    No.1の回答に寄せられた補足コメントです。 補足日時:2018/09/13 11:11
  • つらい・・・

    この「看板」は有名な人とかいう意味ではないのですか。

    No.2の回答に寄せられた補足コメントです。 補足日時:2018/09/13 13:16

A 回答 (4件)

この場合の「看板」は、「雑誌社の方針や目的などを端的に表現したもの」といった意味です。


たとえば、「日本文学を広く世に紹介することで万人の教養に貢献することを目的に我が社は設立された」など。
雑誌社が理想としていること、と言っても良いかもしれません。
しかし、どんなに素晴らしい理想を掲げていても、商売ですから、金銭的に損をしてまで、その理想を通そうとする雑誌社はほとん無いでしょう、と「作家」は言っているわけです。
雑誌社だって、このように損得で商売をしているのだから、作家だって、自分の損得で引き受けたり断ったりするのが当然です、と続けている。
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「看板」は比喩表現です。


比喩表現をやめて、たとえば「建前」とか「綺麗事」などにしてみれば、判りませんかね?

URLは、作家(芥川龍之介)と、その作家に執筆依頼をしに来た編集者の会話であって。
まず作家は、「いい作品が書けない」と断るのですが。
「あなたほどの作家なら駄作の1つや2つを出しても、名声が下がることもないので、別に損はないでしょ?名前を貸してよ!」と、編集者がしつこく食い下がるんです。

損得論を言い出した編集者に対し、作家は「それは、金持ちからは、ちょっとくらい金をとっても構わないと言う、泥棒の屁理屈だ!」と怒りますが。
それでも編集者は「では、盗られたのではなく、義捐(寄付)と思えば?」としつこく食い下がり・・。

そこで「冗談を云つては困ります!」と繋がってますね。
要は、損得論を言い、それが叱られたら「じゃあ寄付と考えて・・」などと、言を左右にする編集者に対し、「ふざけるな!」です。

「何が義捐だ!雑誌社や編集者が、作品を買いに来るのは、結局は商売(利益)だろ?それなら作家も、作家の損得や利益で考えて、執筆依頼を受けるか断るか判断するのが当然だ!」と言うのが骨子です。

質問の「看板」に関わる部分は、その中間で、「雑誌社も、主張とか使命など、いろんな綺麗事は言える(看板は立てられる)だろうけど、損してまで、その綺麗事を貫く雑誌社など少ないだろ?雑誌が売れる作家の原稿は買うし、売れない作家の原稿は買わないじゃん!」と、雑誌社の実際の傾向が、商売や利益であることを、補足している部分です。

なお、この先も編集者は、「あなたの作品を楽しみにしている読者が大勢いる!」などと、言を左右にして食い下がります。
結局、作家が根負けしたのか、あるいは意趣返しのつもりか、作家と編集者の、まさにこのやりとりを、「売文問答」と言う作品にした訳です。
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看板というのは、「或使命を持つてゐる」「或主張を立ててゐる」という内容の看板です。

この回答への補足あり
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雑誌社の「編集方針」とか「アピールポイント」のことでは。


建前上の経営方針は色々あっても、結局売れる原稿が欲しいのが本音、と言いたいのでしょう。
この回答への補足あり
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