人生最悪の忘れ物

訴訟を引き受けていただいている弁護士さんと信頼関係がなくなって、委任関係を解消したいと思っています。これを達成する方法として、弁護士さんを解任するのと、弁護士さんに辞任していただくのと、両方あると思いますが、
1.解任にしろ、辞任にしろ、着手金は返してもらわなくて構わない。
2.弁護士側も辞任してほしいと依頼人に言われたら、応じてくれるようである。
この両者が成り立つとき、裁判所に対する心証として、弁護士さんを解任したほうがよいのでしょうか? それとも辞任していただいたほうがよいのでしょうか?
アドバイスお願いします。

A 回答 (5件)

推測ですが、弁護士の立場からすると、解任されると裁判所との関係で、不審がられ信用問題になる可能性があるので困る。

同じことは、所属弁護士会の中での評判やその所在する地域での風評を考えても同じことが言えます。よって、形としては、出来れば「辞任」にしてほしいと思うでしょう。

質問者の方が、「心証」と言われているのは、単純に裁判官・裁判所がその弁護士のことをどう思うかということでしょう。それは上記した通りです。

それと事件の「心証」つまりそこまで代理人として活動していた間に積み重ねた「当該事件について裁判所として有している見方・認識・判断」が、担当弁護士が「解任」されたか「辞任」にしたかによって、影響を受けることはありません。そして、引き継いだ弁護士は、従前の弁護士がした訴訟活動を引き継いで、そのうえで仕事を継続します。

しかし、それさえも嫌だとか、あるいは従前の弁護士の仕事の影響(その弁護士がなにゆえ解任・辞任したのかと裁判所に不審がられることも含めて)心配であれば、一度、裁判を取り下げて、いちからやり直す、そのために別の弁護士を依頼するという方法もあります。しかし、その場合には、相手方の同意が必要です。

なお、解任でも辞任でも、仕事の進み具合・達成度を考慮するので、そのいずれかによって着手金の「返金」の範囲には大差ないと思います。しかし、質問者の方が、いずれでも返還を求めないと言われているので、この点は問題にはなりませんが・・・。
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■辞任のケース



弁護士が辞任するケースとしては、健康状態や業務停止などの懲戒処分により業務を遂行
出来ない場合と 事件受任後、相当期間経過後に依頼者に虚偽の説明や証拠書類などにね
つ造が判明した場合などが考えられます。

前者の場合は、所属弁護士会から後任が選出され業務を引き継ぎます。
後者の場合は、着手金は返還されず、更に実費を請求される可能性があります。
争いがあるときは、紛議調停で解決を図ることになります。


■解任のケース

弁護士と依頼人との関係は、法律上 委任契約とされていますのでいつでも解約すること
が可能です。
解約をすること自体は自由ですが、それがやむを得ない理由に基づくものでない限り、相
手の損害を賠償すべきこととされています。

弁護士との信頼関係の破綻につき、客観的に判断して 弁護士に「弁護士の品位を失うべ
き非行」などの特段の非行がない場合、委任契約の解約は相手の不利な時期に行う場合に
はそれによる損害を賠償すべきである とされています。

したがって、たとえば「勝訴したら勝訴額に応じて成功報酬を与える」というような契約
内容の場合、裁判において 勝訴間近という矢先に弁護士との委任関係を解消した時は、
着手金はもとより、見込み成功報酬(委任契約を継続していたら本来取得できたはずの報
酬)や実費を請求されることになります。
また、別の弁護士に依頼する時は、再度、着手金が必要になります。

一方で、弁護士に弁護士法、弁護士倫理に違反した等の「弁護士の品位を失うべき非行」
の事実が明かな場合は、やむを得ない理由により信頼関係を失ったことは明かですので、
弁護士解任に相当性があります。

この場合、当該弁護士が所属する弁護士会に懲戒請求することで弁護士会の綱紀委員会が
調査を行い、懲戒相当と判断されれば 懲戒処分および処分の内容は、懲戒委員会におい
て決定されます。

弁護士の受任後の業務内容によっては、契約不履行(債務不履行)を理由に着手金の返還
を求めることが出来る場合もあります。
過去に、受任後に全く仕事をせずに、架空の裁判を自作自演して自分で判決文まで書いて
依頼人に渡していた事例があります。

解任の際、委任時に渡した事件の証拠書類などの原本は、必ずすべて返還を求めることを
忘れずに。返還に応じない場合には、所属弁護士会に申し入れすること。


■弁護士を一方的に解任する前に、弁護士会の中にそのような苦情を受け付ける相談窓口
(紛議調停)を開設しておりますますので相談するとよいでしょう。

リピーター弁護士(過去に何度も懲戒処分を受けたことがある弁護士)であることが判明
する場合があります。

依頼した弁護士に懲戒処分の過去があるか確認するには、
【弁護士情報検索】
http://www.nichibenren.or.jp/cgi-bin/nichibenren …
や【月刊誌 自由と正義】で確認できます。


■裁判官が弁護士の解任、辞任の件で心証を害することはありません。
したがって、裁判官の心証を考慮する必要はありません。



以上参考まで。
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この回答へのお礼

とても詳しく書いていただいてありがとうございます。大変参考になります。

どうやら、お互いに合意の上での委任契約解約で、着手金の二重払いについては納得しているなら、解任の方がよいようですね・・・。

ちなみに、代理人弁護士側ではよほどのことがない限り、いったん引き受けた訴訟は勝手に降りられないということなのでしょうか。

お礼日時:2004/11/23 21:54

 辞任・解任と着手金の関係は,No.2の方の回答どおりであると私も認識しています。


 弁護人の辞任であろうと解任であろうと,裁判所の心証は変わりません。

>解任の場合は、当事者側で代理人解任届け、辞任の場合は弁護士側で辞任届けを出すような気がするんですが・・・。
 
 まあそのとおりです。
 裁判所に提出する書類と言っても,

平成○○年(○)第○○○○号
××××請求事件
 
原告 ○○○○
被告 △△△△

   訴訟代理人解任届

      原告 ○○○○ 印
 
 御庁上記事件の原告訴訟代理人弁護士○○○○を解任したのでお届けします。
 
と書くだけです。

 
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
具体的に書いていただけて、大変参考になりました。

お礼日時:2004/11/23 21:47

解任と辞任の違いというのは、依頼人が解任したのであれば着手金は返還しませんが、弁護士の都合で辞任した場合は着手金を返す、という点です。


着手金を返してもらわなくていいならば、解任してあげた方がスムーズに行くでしょう。
当然、その弁護士さんも、「解任であれば応じる」つもりをしているというお話だと思います。
裁判官に対する心証ということであれば気にしなくていいと思います。
解任したか辞任してもらったかは裁判官の知るところではありませんし、説明する必要もありません。
裁判官と弁護士は司法修習時代の同期生でもない限り、知り合いであることはまずありません。
同期生なら顔見知りではありますが、それでも「同じ釜の飯を食べた仲間」という意識はないでしょう。
依頼人が我侭でなくても弁護士が途中で変わることは諸々の事情であり得ますし、また、依頼人がひどく我侭であったとしても、裁判の進行に影響はしませんので、心配しなくても大丈夫ですよ。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

>解任したか辞任してもらったかは裁判官の知るところではありません
当事者か代理人かが裁判所に届けないと、旧来の弁護士に引き続き連絡がいってしまうと思うのですが、自分で裁判所に届ける場合は、何と言って届ければよいのでしょう? また代理人側で届けられる場合は、何と言って届けられるのでしょう? 印象としては、解任の場合は、当事者側で代理人解任届け、辞任の場合は弁護士側で辞任届けを出すような気がするんですが・・・。 次の代理人はまだ決まっていません(弁護士の職業倫理上、復代理人の選任でなければ、前の代理人との委任関係が切れてないと、次の人は助言をしたり委任を引き受けたりはできないようです)

>また、依頼人がひどく我侭であったとしても、裁判の進行に影響はしません
建前上はそうなんでしょうけれど、貸金や医療事故などの訴訟ではなく、労働事件で事実関係に争いのある訴訟なので、当事者に対する印象が結構重要になってきそうで・・・だからちょっと気になっております。

お礼日時:2004/11/22 13:01

>裁判所に対する心証として、


>解任 辞任

そこまで 気にしなくてもよいと思います
諸事情により 弁護士を変更しました
よろしくお願いします で....

どちらにせよ 双方の信頼関係がなくなったのは
事実ですのでそんなこと 
一々裁判官は気にしていないと思います

依頼者と弁護士の関係ですので 
裁判官は粛々と進めるだけです
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

何となくなんですが、裁判官も弁護士も「同じ釜の飯を食べた仲間」ですから、弁護士を解任したっていうと、裁判官に「短気で我侭な人」と思われやすいのかしらんと思ったのです。
でも逆に、弁護士に辞任してもらうと「弁護士から愛想尽かされた我侭な人」と思われたりするんですかねえ。。。
いえ別に私は我侭な人じゃないんですけど。
こんなことを考えるのは、私だけなんでしょうか。

お礼日時:2004/11/21 23:52

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