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No.4ベストアンサー
- 回答日時:
結論から先に言うと、アルミでなく鋼管ですが・・・そもそもアルミではエキゾーストパイプは作れません。
※金属に限らず高分子材(いわゆるプラスチック)でも木材でも、およそ世の中にある殆どの材料は、熱をかけると強度が低下します。
高温下での材料強度を 『高温強度』と言いますが、常温での強度と高温での強度には大きな差があり、材料によって高温での『強度の落ち方』が異なります。
※鉄やアルミで行われる鍛造(たんぞう)は、素材を温めておいてハンマーや金型で叩いて成型します。日本刀の『鋼材を温めたあと、ハンマーで叩く』という作り方も、熱間鍛造の一種です。
また、例えばいわゆるフォークギターの胴の側板はヒョウタン型にカーブしていますが、あれは木材を熱してから成型します。もし常温で成型しようとしたらカンタンに割れてしまうでしょう。木材も熱をかけると強度が低下するということです。
そしてもちろん、プラスチック(熱可塑樹脂)は熱間強度が極端に低下する最たるもので、熱することによってあらゆる形状にカンタンに成型可能です。
一方、熱をかけても強度がほとんど落ちない材料の代表はセラミックで、完成後に切削が効く種類のものも多少ありますが、基本的には原料を焼成した後に形状を変更することは出来ません。
※で、アルミですが。
アルミは660℃で溶けてしまい、一方排気ガスは最高で600℃に達します。
ギリギリアルミが溶解する温度ではありませんが、しかしこのくらいの温度だと、アルミはヘナヘナになっており、エンジンの振動や管内の排気ガスの膨張の衝撃で容易に折れたり曲がったりします。
っというワケで、アルミはマフラー(消音器)の位置なら排気温度が下がっており使えますが、エンジンに直接接続されているエキゾーストパイプには使えません。
※しかし、量産車のエキゾーストパイプを見ると、何故かアルミに見えますが、これはアルミメッキされた鋼管を使っているためです。
エキゾーストパイクは常に熱せられているため酸化しやすい=サビ易い状況にありますが、塗料などはアテにならず(耐熱塗料というものが売られていますが、使ってみると『フツーの塗料よりは多少マシ』程度しか耐えられないのは、実際にバイクのマフラーなどに耐熱塗料を塗ったことがあるヒトはよく御存知でしょう)、しかし防錆性が高い亜鉛メッキなども熱で剥離してしまいます。
そこで比較的熱に強いアルミメッキを施した鋼管が使われています。アルミが犠牲電極となって腐食し、代わりに鋼管をサビから守る働きをしますが、アルミ層が酸化すると次は鋼管がサビ出すので、永久にサビないワケではありません。
※ちなみに。
燃焼で排気ガスの規制物質の生成を抑えるように燃料噴射量や点火タイミングを制御すると、どうしても腐食性のガスが大量発生してしまいます。
これがエキゾーストパイプをモーレツに腐食させるため、最近では量産車でもステンレスパイプを使用するのが常識となってきました。腐食の問題も含めると、エキゾーストパイプのアルミ化はますます困難だと言えるでしょう。(アルミは、純アルミに近いA1000番台以外はどうしても腐食し、特に機械強度が鋼材に迫る超ジュラルミン、超々ジュラルミンはよくサビます。)
※も一つ、マメ知識。
排気管はチタンがよいと思っているヒトが多いでしょうが、レーシングカーやジェットエンジンでは、チタンでは高温強度が足りず、この種の用途にはインコネルという高温強度が極端に高いステンレス系の特殊合金が使われています。
チタンがよいのはインコネルよりかなり軽く、また鋼管と違いサビないことであり、決して高温強度が高いワケではありません。
高温強度が地上最高なのはベリリウム銅合金ですが(セラミックは、どれほど高温強度が高くても過負荷で容易に割れてしまうため、機械構造用材料には向きません)、こちらは驚くほど高価なのと硬すぎて加工し難く、またベリリウム自体が有毒物質だということがあり、環境温度差が300℃を越えても膨張・収縮による歪みが許されない人工衛星の部品(ジャイロの軸のホルダ)や、爆発ガス環境で使う防爆工具(ベリリウムは、ぶつけても火花が散らない特性があります)にしか使われていません。
尚、モータースポーツの世界では、高価過ぎることとベリリウムが汚染物質だという理由で既に使用が禁止されています。
※最後に。
バイク用としては、かつてフルアルミエキゾーストパイプが売られていました。
どういう技術で実現可能となったのか、実際の製品としてどの程度の耐久性があったのか、いろいろと評価がハッキリしないエキゾーストでしたが、主流とならなかったということは、何か問題があったのかもしれません。
No.3
- 回答日時:
純製は、鉄です。
アルミパイプなど排気系パイプには、使用しません。社外品でもないでしょう。
原材料コスト高 熱膨張、熱伝導が良すぎる、エンジン振動による割れなどのリスクがるのでアルミは、使われなのだと思います。
この回答へのお礼
お礼日時:2019/05/11 11:50
>>原材料コスト高 熱膨張、熱伝導が良すぎる、エンジン振動による割れなどのリスクがるので
アルミが使えない原因がよくわかりました。
ご説明ありがとうございました。
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