
西郷隆盛は日本人に愛されていますね。
先崎彰容著の「未完の西郷隆盛」の終章だけを読みました。
そのなかに、次のような気になった説明があります。
<私たちが西郷に追い求めてきたのは、「政治家・西郷」ではないのではないか。むしろ私たちは、西郷に日本人の死生観を丸ごと託し、あるいは問い質してきたのではなかったか。>
<日本人のおおくは、西郷に政治家としての力量や理想像を問うてきたのではなかった。むしろ、近代社会のなかでどう生きればよいのか、どう死ねばよいのかを考えるとき、日本人の心のなかに西郷は魔術的な魅力で大きな姿を現わしてくるのではないか。>
質問は、上記の説明に囚われることなく、「西郷隆盛は、なぜ日本人に愛されるのか?」 です。
No.2ベストアンサー
- 回答日時:
西郷隆盛が、好きな日本人は40代以上で過半数位と思う。
愛するとなると、1割かも知れません。
坂本龍馬なら、さらに2割位増えるかも知れません。
彼が日本を清のような植民地化を止めた中心人物だからです。
西郷さんは薩摩をまとめてくれた重要な人と言う位置、
晩年、士族の特権廃止に不満の反乱の代表に祭り上げられ、
責任とって死を選んだ。優しさから断れなかったのでしょう。
献身に似て、心を打たれると言う日本人が多いからでしょう。
早速のご回答ありがとうございました。
1.業績 <彼が日本を清のような植民地化を止めた中心人物>ですね。
(”彼”は西郷と解釈しました)
2.人間性 <責任とって死を選んだ。優しさから断れなかった>
<献身>ですね。
<献身に似て、心を打たれると言う日本人が多いからでしょう。>ですね。
日本人好みなのですね。
No.7
- 回答日時:
彼は西洋の恰好をし近代化を進めんとする大久保利通を非難したといいます。
しかし、西郷も大久保も決して西洋近代主義を全肯定も全否定もしていないと思います。
大久保も視察中に河川にたむろする貧民達を見て近代主義の危うさを実感しており、西郷も欧米列強に立ち向かうために近代化は必要と考えていました。
ほんの少しのすれ違いから両者の破滅をもたらしてしまったのは実に悲劇だと言えざるを得ません。
ご回答ありがとうございました。
<西郷も大久保も決して西洋近代主義を全肯定も全否定もしていない>ですね。共に、<近代主義の危うさを実感>と<近代化は必要>と思ていましたが、<ほんの少しのすれ違いから両者の破滅をもたらしてしまった>のですね。
ボタンの掛け違いだけにすぎない、と言ってすませることができるのか、人生・歴史は難しいですね。
No.5
- 回答日時:
判官贔屓という言葉をご存知ですか?判官とは源九郎判官義経のことです。
日本人は勝者ではなくて敗者を英雄と考える世界にも稀な文化、すなわち世界観を持っています。兄の源頼朝が明らかに勝者なのに、日本人は敗者の義経のことが大好きで、長い歴史で英雄の筆頭とされてきまし。今まで私は、このことを外国人に話して、一様にびっくりされてきました。日本人は他の民族と比べて、自分を押し付けるのではなくて、他者の立場にたって思いやるということに長けた精神を持っている。多分、他者も自分のように正直者で、かつ苦労人であろうと思っているからでしょう。そして、政治的あるいは経済的に成功した者に俗を感じ、疑りの気持ちが潜在的にあるのだと思います。日本人は「明日は我が身」という言葉を心から理解し、自分が尊敬できる人物に俗人である自分を投影できる能力がある。
日本人は煌びやかな衣装をまとった僧侶を信用しません。高僧には乞食坊主の衣装がよく似合う。こんな話があります。昔豪商が亡くなった時に、その家人が評判の一休禅師に葬式を頼んだ。一休さんはいつものボロ衣装で下見に来た。それを見た家人は
「乞食坊主、立てこみ中にウロウロするな」
と追い返した。次の日に一休さんは煌びやかな衣装をまとって現れた。一休さんは下にも置かないもてなしを受け、葬式の首座についた。いきなりその煌びやかな衣装を脱ぎ捨て、褌一丁で座を立ち、
「その衣装に拝んでもらえ、お前らは私より、その衣装にへつらっているんだから」
と言って出て行った。
これは米国人とは対照的で、米国人には乞食坊主の尊さが理解できないようです。神に嘉されているものは、金持ちで指導者として頂点に立てる者だと思ってる。
日本人のこの精神性の深みの別な例は、日本帝国海軍や、戦後の自衛隊の徽章にも見て取れます。日本以外の国では、軍隊の徽章にはライオンや鷲などの猛々しい象徴を飾ります。ところが日本の徽章は桜です。死を恐れず見事に散る武士の魂です。この発想は、かつてテルモピュライの戦いで勇猛な少数のスパルタ軍がペルシャ軍の大群と対峙したおりにスパルタ兵が頭に花飾りをつけて戦ったのと同じ精神です。
日本人は敗者を英雄と考え、乞食坊主を尊敬し、可憐な花に恐ろしい底力を見る。このことと西郷さんが好かれるのは同根だと思えます。
早速のご回答ありがとうございました。
<日本人は敗者を英雄と考え><判官贔屓>がありますね。
入水自殺や西南戦争などで、西郷は死に直面し、決して勝者としての英雄ではありませんね。
アメリカ人は<神に嘉されているものは、金持ちで指導者として頂点に立てる者だと思ってる。>とは、対照的なのですね。
No.4
- 回答日時:
いくつかあると思います。
ひとつは容貌。
あの「上野の西郷さん」は、本人を写したものではないらしいですが、愛嬌のある穏やかな風貌は、政治家らしくないですよね。
日本人は基本的に政治家が嫌いですので(政治家=支配者)それらしい人は人気が無いですね。
大久保利通などはその典型みたいな気がしますけど…かわいそうな気もしますが。
ふたつめは、庶民性。
日本人は出自として、富裕ではない人を好みますが、西郷もそうでした。
それに伴って立身出世の人であって、しかも運が良いというか、人に好かれた。
「敬天愛人」もそうですね。
人を愛し天を敬う、ですので。
まじめな性格で、基本的には反戦的。
ヒーロー的な要素をたくさん持ってる人。
三つめが早くして亡くなっていること。
昔のことなので、隠居でも変ではない年齢ですが、それにしてもまだ若い。
しかも「担がれての出陣」での討ち死にですから。
どこまで人がいいの?という感じですね。
四つめが「お金に汚くない」。
これはとても大事です。
日本人は個人の成功譚を、あまり好みません。
本田宗一郎さんにせよ、松下幸之助さんにせよ「事を成して大金持ちになったから」ということで尊敬を集めたわけではありません。
「その事業」に、ロマンチシズムを感じているのです。
お金持ちイメージはむしろ邪魔です。
五つめが「実務能力」。
仕事を確実にこなせる人、というのも、信頼されやすいですね。
PC会計ソフトのキャラに抜擢されてるくらいですから。
しかもただ真面目なだけじゃなくて、非常に鋭い切り込んだ手も打ってくる。
この辺は「大石内蔵助」とかぶりますね。
今時には無いタイプの人ですね。
こういう上司の下で働きたいものです。
早速のご回答ありがとうござました。
1.業績 「実務能力」
2.人間性については
愛嬌のある穏やかな風貌は、政治家らしくない。
庶民性
早くして亡くなっている
お金に汚くない
業績も人間性も、日本人の好み向き、なのですね。
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