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電圧の変化ではなく、電流の変化で情報を伝達する方法 というレベルの大まかな理解
しかありません。それすら間違って理解している気がします。
本当に知性のある人は難しいことを易しく説明できる人だと聞きます。
小学生にも分かる易しい解説をする時間的精神的余裕のある方、お願いします。

A 回答 (1件)

ここで話題にする信号の伝送は『地理的に離れたふたつの地点の間で二本の電線を使って情報を送る』というものと考えます。



ここでは『電圧』で情報を伝送する方式と『電流』で伝送する方式を説明します。
その具体的な原理と性質の違いについてお話しするつもりですが、原理や性質はオームの法則を使わないと説明が出来ません。
その点で『小学生にでもわかる』かどうかという点では少し不安が伴いますが、出来るだけその方向で進めてみようと思います。

回路図は付けませんので、回路は頭の中でイメージして考えてください。

どちらの伝送方式でも、その回路構成は同じです。
情報の発信側は『電池』と『抵抗』で構成します。
受信側は『抵抗』で構成します。
発信側と受信側の間の伝送路は電線、つまりこれも『抵抗』です。
これらの要素はすべて直列につながっています。
これがこの伝送システムの回路です。

この伝送システムで、伝送する情報は『発信側の電池の電圧』とします。
『電流方式でも電圧なの?』と思うかもしれませんが、ここはまずそう思ってください。

それから、電池の電圧がゼロかゼロでないかで伝送する情報を表すと考えましょう。

また、受信側は抵抗器に現れる電圧を『受信した情報』とします。
そこに現れる電圧がゼロかそうでないかです。

電圧方式でも電流方式でも、発信側の電池がゼロボルトなら回路に電流は流れません。
なので、受信側の抵抗にも電圧は現れません。
つまり、『ゼロ』という情報が発信側から受信側へ送ることが出来たわけです。

では、電池をゼロじゃない値にしましょう。

電池がゼロでない値になると回路には電流が流れます。
電池から見た回路は『発信側の抵抗』『電線の抵抗』『受信側の抵抗』の三つの抵抗が直列につながったものです。
その時の抵抗値は三つの抵抗の抵抗値を全部足し合わせたものです。
その時に回路に流れる電流は、オームの法則から『(電池の電圧)割る(抵抗値の合計の値)』で求まるものです。
回路は電池と三つの抵抗がすべて直列につながっていますから、電池を出た電流は、『発信側の抵抗』を通り、『電線の抵抗』を通り、『受信側の抵抗』を通って電池に戻ります。
その『電流』は回路から外に漏れることはありませんから、どの抵抗にも同じもの、つまり同じ値のものが流れます。

この回路で受信側で得られる情報は、その電流が『受信側の抵抗』に作る『電圧』です。
それもオームの法則を使って『(回路を流れる電流)かける(受信側の抵抗の抵抗値)』で求めることができます。

これで求まる電圧が『受信される情報』です。

実は、電圧方式の信号伝送も、電流方式の信号伝送も、この原理は同じなのです。
なので、原理と言う意味では説明はこれで終わりです。

じゃぁ電圧方式と電流方式とでは何が違うのか。
それは電池と発信側の抵抗です。

電圧方式の場合は、電池には一定電圧のものを、抵抗には出来るだけ小さいものを使います。
たとえば、よく使われるのは、5Vの電池とゼロオームの抵抗です。
ゼロオームの抵抗とは『抵抗がない』ということなので『電線でショート』のような感じにします。
また電池には、送り出す電流が大きくても小さくても5Vを維持できるもの、つまり大きな電池を使います。

ここで、電線は抵抗が小さいですから、その抵抗をゼロとみなすと、発信側で電池が送り出した電流が発信側や電線で電圧降下を生じませんから、受信側の抵抗には発信側の電圧がそのまま加わります。
つまり、受信側は発信側の電池の電圧を情報として受け取ることになります。

では電流方式の場合はどうか。
電流方式の場合は、電池は一定の電圧は使いません。
たとえば1アンペアという電流を情報を表す電流としましょう。

そこで、まずある電圧の電池をつないでみることから始めます。
その電池をつなぐと、回路に流れる電流は発信側の抵抗に電圧を生じさせます。
その電圧を測ると、オームの法則を使って『(抵抗に発生した電圧)割る(発信側の抵抗の抵抗値)』と計算することで電流を求めることができます。
その電流の値が目標とする1アンペアより小さければもっと電流が流れるように電池の電圧を高くし、1アンペアより大きければ電流が小さくなるように電池の電圧を下げます。
このようにして発信側は送るべき情報を表す1アンペアと言う電流を流すようにします。

この電流方式では、発信側に『抵抗に生じる電圧から電流の大きさを知り、それが目標に対して大きいか小さいかによって電圧を調整する』という働きのある電池が必要です。
これが電流方式の特徴です。

このような働きの電池は『電池』としてお店で売っているわけではありません。
このような電池は『定電流源』とか『定電流電源』と呼びますが、これは半導体などを使った回路で実現します。
難しい回路ではありませんが、半導体の知識がないと働きは理解できないので、ここでは説明を省略しました。

これが電流方式の信号伝送で、発信側から出た電流が電線を通って受信側の抵抗に届き、電線を通ってまた発信側に戻る様子が『電流がループ(輪)をめぐる』と見えることから『カレントループ(電流の輪)』と呼ばれています。
考えてみれば電圧方式でもこの電流の輪はあるので電流方式だけを表現する名前ではないように思います。

さて、では電圧方式と電流方式ではどんな『性質』の違いがあるのでしょう。
それは発信側と受信側を結ぶ電線への対応で理解できます。

ここまでの説明で、とりわけ電圧方式の場合ではその電線の抵抗はゼロとしてきました。
発信側と受信側の距離が短く、電線も十分な太さがあればそれは容易に実現できます。
しかし、距離が何十メートルにもなったり電線が細かったりすると、電線の抵抗値は大きくなってしまいます。
すると回路に流れる電流は電線の抵抗分でも電圧降下を作ってしまいます。
発信側は一定の電圧で情報を送り出しますから、受信側に届く電圧はこの電線に生じた電圧を引いたものになってしまいます。
つまり、電線の抵抗をゼロとみなせなくなると、受信側では発信側が送り出した電圧と正確に同じものは受け取れないことになるのです。

それに対し、電流方式の場合は、仮に電線の抵抗がゼロとみなせなくてそこに電圧が生じても、その結果回路に流れる電流が減るので、それを知って送り出す電圧を高めるので、受信側の抵抗に流れる電流に変化は生じず、結果として情報を表す電圧は目的の電圧となります。

つまり、発信側と受信側を結ぶ電線の抵抗があってもその影響を受けずに情報を正確に伝送できるのです。
ただし、そのためには定電流源という特別な電池が必要になります。

オームの法則を使った計算の部分の説明をかなり省略しました。
なので分からない点もあると思います。
しかしそこは自分でオームの法則を使って考えてみてください。
むずかしくはありませんから。

また、定電流源は半導体を使わず、高めの電圧の電池と高い抵抗値の抵抗器とを組みあわせて近い特性の物を簡単に作ることも可能です。
そのあたりも考えてみるといい勉強になるかもしれません。

カレントループはディジタルの世界でもアナログの世界でも使われています。
その考え方や特性は実際の世界では特に産業用の信頼性が求められる機器やシステムではなくてはならないものです。
そんなところに興味を持ったら電気の世界も面白いと感じていただけるかもしれません。
ぜひそうあってほしいものです。
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