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ネルとセルという俳句の季語があるが、衣類の生地のようだが、季語としては冬のようなイメージがあるがどうして分類では初夏になるのでしょうか。

A 回答 (2件)

季語辞典の説明は簡潔なものなので、なぜ初夏の季語なのかという理由がわかりにくいかもしれません。

これには明治~昭和初期の服飾文化を理解する必要があります。
セルは、着物に使う生地の名称です。洋服に使うサージと同語源です(serge→セルジ→セル)。現在ではセルの着物は絶滅状態ですが、戦前までは、冬の着物の袷から夏物に移行する時期に、セルを単衣に仕立てて着ていました。単衣の着物の時期は、伝統的な衣替えの季節で言えば、6月と9月です。それで初夏の季語となったのでしょう。
ネル(フランネル)は、素材に羊毛と木綿とがあり、羊毛のを本ネル、木綿のを綿ネルと区別することもあります。本ネルで平織りのものはイギリスネル(英ネル)、綾織りのはドイツネルと呼ばれます。
初夏の季語である「ネル」は、本ネル、それも英ネルを指すようです。着物の生地としては、セルと同様、冬物の袷と夏物の間の、単衣用の生地に使われていました。肌触りが良いので寝間着にも使われて、こちらも冬物では暑い、夏物にはまだ寒い、という初夏の時期(5月頃)に着るもので、それで初夏の季語になったようです。
セルもネルも、現代の衣料品での使われ方と違うので、季語としての季節がイメージしにくいのでしょう。

ちなみに、温暖化のせいもあるでしょうか、着物の袷や単衣の時期も、伝統的なシーズンに合わせていると「暑い」ということが多くなりました。単衣の季節とされているのは6月と9月ですが、東京や京都の現代の気温では、その時期には単衣は暑いです。現代の気温で単衣がちょうど良いのは4~5月と10月頃でしょう。セルやネルの服の季節感(温度感)も同様ではないかと。
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この回答へのお礼

なんか時代に合わない季語もたくさんあってわかりにくいですね、でもありがとう。

お礼日時:2022/05/06 03:15
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