No.6ベストアンサー
- 回答日時:
むつかしく説明します。
芭蕉の時代に俳句というものはありません。俳諧の発句(略して発句)と俳諧の連句(略して連句)があるだけです。連句というのは連歌が変化したもの。何人もの人で五七五と七七を交互にリレーしてゆく遊びで、何番目の五七五は月を詠むこと、春の句は三つ以上つづけること、などと規則がものすごく細かく決まっています。連句では季語を入れても入れなくてもかまわないのですが、ただ、季語のある句はここに置くこと、ない句はここに置くこと、ときちんと決まっています。
この連句の最初の五七五だけを独立して詠もうというのが発句。連句の規則で最初の句はかならず季語を持たなくてはならないとされていたので、当然発句にも季語が必要です。芭蕉は俳句などというものはまったく知りませんでしたから、当然彼が作った、あるいは彼の時代に作られた独立の五七五は必ず季語が必要です。
その後発句が独立に発展して、ほぼ江戸中期に完成を見たのが俳句です。俳句の名称自体が確立したのは明治以降。さらに近代に入って無季、自由律(五七五からはみでたもの)でもいいんじゃないか、という革新的なグループも登場します。現代の一般的な「俳句」の概念としては、五七五で季語を持つこと、ただし季語はなくてもかまわないけれどやっぱりあったほうがいい、無季の句は詞書などで「無季」ときちんと断ること(気づいたら季語がなかった、というのは忌まれる)、といったところです。
「松島や」の句は芭蕉の作ではありません。芭蕉の手によるものとするのは根拠のない俗説です。その上で言えば、これは芭蕉が生きていた当時志した彼の文学の形式(連句と発句)のいずれでもありません。現代の「俳句」の概念にはぎりぎりいっぱいで入るかもしれないけれど、おそらく芭蕉が生きていてこの句を見たら「こんなの俳諧じゃないよ」と言うでしょう。「俳諧の発句を作ろうとして失敗したカス」というのがいちばん正確なところではないでしょうか。
川柳は特に滑稽味を主とした五七五についていうので、この場合は不適当です。江戸時代、俳諧、川柳のどちらでもないけれど(文学的な質、内容がこれらに相当しない)、五七五または七七の形式でつくられたものを「雑俳」と呼びました(広義の雑俳は川柳も含む)。ですからあえて何かに分類するとすれば「雑俳」がいいのではないでしょうか。
雑俳の例にはこんなのがあります。
手ぬぐいに毛の生えたのがタオルなり
迷惑をかけて寝ている貸布団
よい加減どの指も合う鼻の穴
どれも川柳ほど滑稽ではなくて、しかしちょっとにやっとしたり、ふーんと膝を打ちたくなるような機知があったり、洒落た叙情であったりする点で特徴的です。
No.5
- 回答日時:
この俳句には、季語は無いようです。
以下のサイトを参考にしてください。
http://www.tbs.co.jp/kodomotel/word/20041031_1.h …
参考URL:http://www.tbs.co.jp/kodomotel/word/20041031_1.h …
No.1
- 回答日時:
確かに俳句には季語があるのが普通ですが、「無季」といって季語がない俳句も存在します。
ただし、「松島や・・・」の俳句は芭蕉が詠んだものではありません。芭蕉は松島では美しさのあまり一句も詠んでいないとされています。おそらくその句は誰かが勝手に作ったものでしょう。。。
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