No.3ベストアンサー
- 回答日時:
境界性パーソナリティ障害の発症メカニズムは明確には解明されていません。
しかし、発症には環境や身体的要因が関与していると考えられています。環境的要因として多いのは、小児期の虐待体験です。境界性パーソナリティ障害患者さんでは身体的・性的虐待やネグレクトなどを受けていることが多いというデータがあります。また、逆に養育者からの過度な干渉が発症の原因となることも考えられています。
症状
境界性パーソナリティ障害では、衝動的な行動・常軌を逸した情緒性・一貫性のない行動が見られます。特に、他者から見捨てられることを過剰に恐れ、それゆえに常に不安感を抱き、日々の生活に満足感や幸福感を覚えることが少なくなります。また、他者の注意を自分に向けるように常識的でない行動や言動を繰り返します。場合によっては自殺未遂やアルコールの多飲、薬物乱用、非行、不特定多数との性行為など自身を傷つけるような行為を繰り返すようになります。
また、自身と他者との区別がつかなくなり、他者との適切な距離感を保てなくなることも多々あります。特定の他者に異常な執着を見せ、あたかも崇拝しているかのように振る舞うかと思えば、相手が距離を置こうとしたり自身に否定的な行動を取ったりすると、手の平を返したように激しい怒りや憎しみを抱いて攻撃を開始するようになります。
治療
境界性パーソナリティ障害の治療の主体は精神療法です。自分の考え方や感じ方の特性を自覚し、周囲との関わり方に問題を引き起こすような行動を理解することが大切です。問題の認識を深め、日常生活への対処を積み重ねることで改善が期待できます。
また、精神療法だけでは効果が不十分で、強い症状によって日常生活に支障をきたしているようなケースでは、標的とする症状をしっかり定めたうえで薬物療法が補助療法として行われることがあります。
うつ病とは、日常生活に強い影響が出るほどの気分の落ち込みが続いたり、何事にも意欲や喜びを持ったりすることができなくなる病気です。社会生活を送るうえで、悲しいことや不快なことへの遭遇を完全に避けることはできません。そのため、悲しく気分が落ち込む・やる気が起こらないといった状態になることは誰にでもあることです。
うつ病の原因は遺伝、ストレスのかかる出来事、薬の副作用、ホルモン分泌異常などさまざまなものが挙げられ、日本人の発症率は100人中3~7人とされています。治療の主体は薬物療法ですが、治療に難渋するケースも少なくありません。
原因
うつ病の明確な発症メカニズムは現時点では解明されていません(2020年9月時点)。
しかし、うつ病患者は情動行動を制御する神経伝達物質(神経細胞間の情報伝達に用いられる分子)のなかのセロトニンやドパミンの機能低下が関与している可能性が示唆されています。セロトニンは心を落ち着かせ、ドパミンは活動性を高めて楽しみを感じさせるとされています。
また、脳の海馬や前頭葉などの領域で学習機能に重要な“神経栄養因子”が減少していることも示唆されています。ストレスを受けるとストレスに対処するためにグルココルチコイド(コルチゾール)が分泌されますが、このホルモンが長期に過剰放出されると神経細胞が傷害されることが知られており、うつ病発症を誘起すると考えられています。
一方、抗うつ薬によってセロトニンやドパミン機能を高めると神経栄養因子の機能が増強し、うつ病が回復すると考えられています。また近年では、体の軽度の慢性炎症が脳内の炎症を引き起こすことで発症するメカニズムも想定されています。うつ病では遺伝的要因も関与するとされますが、うつ病リスクを高める強い効果のある遺伝子多型は同定されていません。
症状
うつ病の特徴的な症状は、強い悲しみや気分の落ち込みなど、いわゆる“抑うつ気分”や意欲や喜びの低下が現れることです。しかし、症状の現れ方は人によって大きく異なり、動作が緩慢になって反応が遅くなるケースもあれば、些細なことで怒りっぽくなるといった行動の変化が目立つケースも少なくありません。
また、進行するとさまざまな感情を感じにくくなり、生きている実感がわかないといった症状が現れることもあります。さらに、何事も悪く考えてしまい自己否定的になったり、過度に罪責的になったりすることが多くみられます。“死にたい”と考えるようになり、実際に自殺企図や自殺を遂げるという結果になることもあります。
治療
うつ病と診断された場合には次のような治療が行われます。
心の休養・環境調整
うつ病はストレスを誘因にして発症することが多いため、過度なストレスがかからない環境において心の休養をさせることが重要です。たとえば、仕事量の増加がきっかけでうつ病を発症した場合は仕事量の軽減や自宅療養などの措置を行います。
薬物療法
うつ病治療の主体となるのは薬物療法です。近年、主に用いられるのは脳内のセロトニン濃度を高める作用を持つ選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)とされています(ただし、選択的に作用するのは細胞レベルでの話であり、SSRIではドパミンも増加することが多い)。そのほか、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤(SNRI)や三環系抗うつ薬などがあります。効果には個人差があり、必ずしも処方された抗うつ薬が有効であるとは限りません。抗うつ薬は通常、効果発現までに4~8週間という時間がかかることにも注意が必要です。上記の抗うつ薬に反応しない場合、抗精神病薬が使われることもあります。また、うつ病によって引き起こされる身体症状を改善するため、睡眠薬や抗不安薬などが必要となることもあります。
精神療法
薬物療法と同時に行うことが多いのが精神療法です。
医師や臨床心理士と対面して会話をしていくなかで症状の改善を目指します。また、絶望感や自己否定感など実際の状況にふさわしくない感情が強いときは、その考えと現実との歪みを修正する“認知行動療法”がよいとされています。
電気けいれん療法
薬物療法や精神療法などで大きな効果が見られず、自殺念慮が強い場合や食欲が全くない場合など、非常に重度な症状が見られる場合に行われる治療です。
麻酔をかけたうえで頭皮に装着した電極から脳に電流を流してけいれん発作を誘発します(ただし、筋弛緩薬きんしかんやくを用いて一部の筋肉を除き大部分の筋のけいれんは抑制させて行うのが通常)。週に2、3回で3~4週間程度行われます。はっきりしたメカニズムは分かっていませんが、この治療によってうつ症状が劇的に改善していく場合が少なくありません。しかし、この治療は体への負担が大きいため、実施にあたっては慎重な検討が必要です。
双極性障害は、躁そう状態または軽躁状態とうつ状態とを反復する精神疾患です。“躁うつ病”と呼称される場合もありますが、うつ病とは別の病気です。
激しい躁状態を伴う場合を“双極I型障害”、生活に著しい支障がない程度の軽躁状態(軽度の躁状態)を伴う場合を“双極II型障害”といいます。躁状態あるいは軽躁状態のときは自身が病気であることに気付けない場合もあり、うつ状態だけが注目されがちであるため、双極性障害でありながらうつ病と診断されてしまう人も少なくありません。
躁状態による問題行動や、うつ状態による抑うつ気分・何をしても楽しいと思えない状態により社会生活に支障が生じることもあるほか、自殺率が高いことも知られています。主に20歳代で発症することが多く、有病率は1%程度で頻度に性差はないといわれています。
原因
双極性障害の原因は明らかになっていません。しかし、双極性障害の発症にはゲノム(遺伝子)が影響するといわれています。原因となる遺伝子は特定されていませんが、脳の神経細胞同士をつなぐシナプス、神経細胞からの神経伝達物質の放出、神経細胞の興奮性の調節に関わるイオンチャネルなどに関連する遺伝子とのつながりが指摘されています。
症状
双極性障害では、活動的になる躁状態や軽躁状態と、気分が落ち込み何をしても楽しいと思えなくなるうつ状態が繰り返されます。躁状態にもうつ状態にも当てはまらない時期もあります。人間には誰しも感情の浮き沈みがありますが、双極性障害における気分の波というのは一日中、毎日、何日も続き、周囲の人から見ても明らかにいつもと違うような場合のことをいいます。
双極I型障害でみられる躁状態では、気分が高揚する、怒りっぽくなる、開放的になる、活動性が増加するなどの症状が1日の大半でみられます。一方、双極II型障害でみられる軽躁状態は、躁状態と同様の症状が現れるものの、社会生活には支障をきたさない程度の場合をいいます。
うつ状態では一日中、毎日ゆううつな気分が続く状態が2週間以上みられ、何をしても楽しいと思えなくなり、思考がうまくはたらかなくなったりします。事実とは異なるマイナスな考えが浮かぶようになる人もいます。また多くの場合、食欲が低下したり、眠れなくなったり、疲れやすいなどの体の症状も現れます。
治療
双極性障害は再発率が高い病気です。
薬物療法
薬物療法では主に気分安定薬や非定型抗精神病薬が使用されます。
躁状態のときと抑うつ状態のときでは治療法が異なるなど、双極性障害は治療薬の使い分けが難しい病気です。そのため、医師の指示に従って正しい量・回数を服用することが大切です。
No.4
- 回答日時:
境界性は鬱気味傾向にありますが時に激しく怒り癇癪を起こします。
鬱病は常に気分が沈んでいます。
躁鬱は、鬱状態と躁状態を繰り返し、安定しません。自殺率が最も高いと言われてます。
No.2
- 回答日時:
No.1
- 回答日時:
境界性パーソナリティ障害は、気分障害ではないです。
うつ病には、高揚感は無いが躁うつ病にはあります。YouTubeはすべての問題を解決する。検索する者だけが答えを得る。”境界性パーソナリティ障害”
境界性パーソナリティ障害の9つの症状[基本]ボーダーラインの基本 精神科 精神医学のWeb講義 国家試験対策も - YouTube
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