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司馬遼太郎が陳舜臣との対談で、朝鮮においてカトリックが広く普及していることについて、次のように述べています。

<いまでもソウルはカトリックの金城湯地の一つですが、それは近代の朝鮮人が、自分は微弱である、小民族である、日本人に併合された、と嘆くときに、世界性へ自分を浮上させるにはカトリックが必要だった。カトリックの効用というのははかりしれんですな。>

質問は、朝鮮においてカトリックが広く普及している理由について、上の引用文は妥当でしょうか?

A 回答 (5件)

wikiによると、韓国のキリスト教はプロテスタント2、カトリック1の割合だそうです。

キリスト教徒は韓国国民の30%といいますので、カトリックは10%、少なくとカトリックの金城湯地でもないようです。もっとも韓国のプロテスタントは土着信仰とも結びついて様々なものがあります。

韓国でキリスト教が盛んになったのは、主として朝鮮戦争によるものです。

ひとつは、北朝鮮から多くのカトリック信者が韓国に逃れてきたこと、
もうひとつは朝鮮戦争において、人々がブリキや木片で十字架を作って首から掛けることで、国連軍(とりわけ米軍)の庇護を受けることが出来たことによるそうですよ。これらの結果、終戦後キリスト教の発展につながったとのことです。

韓国のキリスト教(wiki)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9F%93%E5%9B%BD …
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この回答へのお礼

早速の御回答ありがとうございます。
事実認識としては、<カトリックの金城湯地でもない>のですね。
<朝鮮戦争>がキリスト教の普及に影響を及ぼしたのですね。

お礼日時:2022/06/28 10:55

そもそも「朝鮮においてカトリックが広く普及している」ということ自体, 本当に事実なのか?



朝鮮全体ではなく韓国での話だが, 大雑把にいってカトリックは全人口の 1/15 程度でプロテスタントの 1/3~1/4, 仏教のおよそ 30 % (キリスト教全体で仏教より 1割ちょっと多い). この数字で「カトリックが『広く』普及している」といっていいのか?

キリスト教全体でも人口の 1 % に満たない日本 (ただしカトリックはプロテスタントの 8割くらい) と比べれば「広く普及している」といえるだろうけど, 総人口の 90 % (4600万人くらい?)をカトリックが占めるフィリピンとは比較にもならない.
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この回答へのお礼

早速の御回答ありがとうございました。
事実認識として、<カトリックが『広く』普及している」>とはいえないのですね。

お礼日時:2022/06/28 08:06

どうですかね。



司馬遼太郎も陳舜臣も好きな小説家ですが
所詮は小説家出会って、学者とは違います。


放送大学では、以下のような説明が
されていました。

儒教の縛りがきついので、それから
逃れる、という意味でキリスト教が
歓迎された。

だから、女性のクリスチャンが多い。


☆ 参考
慶応大学教授 浅見雅一

○プロテスタント教会
1,世襲と財産 税金を納めなくてもいい人々
 イ、ヨイド純福音教会
  金蘭教会
  所望教会
 ロ、上記の教会で、牧師が蓄財して贅沢な暮らしをしている
2,世襲による組織の腐敗
3,社会に貢献していない
  派手な宣伝ばかりやっている
4,非営利団体として免税の法規範はないけど、
 非課税が慣行化されている。
 納税しているのは、カトリックと一部のプロテスタント教会。
5,教会は、票田になっている。
6,プロテスタントは信者が減り、カトリックが増えている。
7,世界最大のプロテスタント教会はソウルにある
「ヨイド純福音教会」で75万人
1万以上は、大型教会(メガチャーチ)
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この回答へのお礼

早速の御回答ありがとうございました。
女性には
<儒教の縛りがきついので、それから
逃れる、という意味でキリスト教が
歓迎された。>のですね。
キリスト教は、女性・母性の宗教ですね。(うまく表現ができません)

お礼日時:2022/06/28 11:01

韓国では人口の11%がカトリック教徒です。

アジアにおいてはフイリピンと東ティモールに次いでカトリックが強い国と言えます。ただ、wikiの記述にあるようにプロテステントの方が倍近い信徒数を誇っています。

ヨーロッパでは16世紀の宗教改革によるプロテスタントの登場でカトリックが弱体化したことから、イエズス会などがカトリックの影響力を取り戻すために海外で積極的な布教活動を開始し、東アジアにもカトリック宣教師たちがやってきます。
朝鮮にカトリック宣教師が最初に入ったのは豊臣秀吉の朝鮮出兵時にキリシタン大名だった小西行長の求めで、日本で布教していたスペイン人司教グレゴリオ・デ・セスベデスが従軍司祭として朝鮮に渡航したのが最初と言われています。これは厭戦気分に陥った日本兵に対処するためで、朝鮮人に向けて布教を行ったわけではありませんでした。

カトリックは最初、清国からマテオリッチの著作などを通じて17世紀以降に朝鮮に学問として入っていき、「西学」と呼ばれていました。これが宗教、つまり「天主教」(カトリック)として朝鮮で確立されたのは18世紀のことで、1784年に李承薫によって朝鮮教会が創始されています。
しかし、天主教が儒教の伝統であった祖先崇拝や偶像崇拝を禁じていたことから迫害を受けることになり、朝鮮王朝は天主教を禁じます。1866年には宣教師9人と8,000人以上の信者が殺害されています。日本では天草四郎による島原の乱が1637年に発生しましたが、朝鮮では日本より230年ほど遅れてキリスト教徒への迫害が本格化し、一世紀に渡って2万人以上の信者が殉教しています。

日本が日米修好通商条約を結び開国した後、朝鮮でも1886年にフランスとの修好条約が結ばれてキリスト教の信仰が部分的に許されるようになります。これによって、今までは地下に潜んでいたカトリック教徒が恐る恐るではあったものの信仰を公にするようになっていきます。この時期に韓国の司教座聖堂が建設されています。そして20年後の1905年、日露戦争が勃発した頃には信者数は6万人を超えています。

明洞聖堂
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%98%8E%E6%B4%9E …

日韓併合のきっかけとなった伊藤博文暗殺事件を起こした安重根はカトリック教徒です。安重根は殺害現場で逮捕されましたが、伊藤博文が死亡したことを知ると「天主よ、ついに暴殺者は死にました。感謝いたします」と十字を切って神に感謝しています。この頃からカトリックと反日民族主義が結びついています。
日本による朝鮮併合で、朝鮮におけるキリスト教は反日と強く結びつきます。三・一運動ではプロテスタント系の指導者が独立宣言を出していて、亡命政権である大韓民国臨時政府の李承晩(後に韓国初代大統領)もプロテスタントでした。日本と戦争をした米国もプロテスタントが主流派です。真偽は不明ですが、プロテスタント国である米国の存在こそが韓国のプロテスタント人口を多くしているという俗説もあります。朝鮮戦争で韓国を守ったのが米国であり、寄らば大樹で韓国にはプロテスタントが多いという説です。親米反日が韓国のプロテスタントの政治志向という点で符合しています。

韓国では宗教調査というのをやっていて、1998年時点でプロテスタントが876万人(全人口の19.7%)、カトリックが295万人(全人口の6.6%)、2005年時点でプロテスタントが862万人(全人口の18.3%)、カトリックが515万人(全人口の10.9%)と21世紀に入ってからはカトリックが増加しています。

安重根に見られるように、カトリックも同様に反日と結びついています。韓国のカトリック教徒は韓国の守護聖人を聖母マリア(無原罪の御宿り)としていて、聖母マリアのおかげで日本の帝国主義やソ連・北朝鮮の共産主義から韓国が守られたという意識を持っています。そういう意味では反共反日です。現在、韓国の保守派が北朝鮮を敵視するだけでなく、かなりの人間が反日でもあるのは、この影響です。カトリックは中産階級が多いので、保守層を形成している人たちにはカトリックが多いと考えられます。尚、聖母マリア(無原罪の御宿り)を守護天使としている地域は非常に多く、南米の複数の国々や米国もそうで、韓国だけではありません。

無原罪の御宿り
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%84%A1%E5%8E%9F …

韓国のカトリックが近年、急激に成長したのは、教会の大型化、女性信者の増加、都市化現象などを背景としています。現代のカトリックについて放送大学の説明を書いている方がいますが、司馬遼太郎が陳舜臣と対談した時代とは20年以上のズレがあるので中身の関連性はないです。司馬遼太郎は朝鮮におけるカトリックが反日独立運動と結びついた面から、朝鮮人にとってのカトリックの心理的効用を述べているのだと思います。
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この回答へのお礼

早速の御回答ありがとうございました。
どこの国でもそうですが、どの宗教もそうですが、普及の最初は厳しい状況が続くのですね。
韓国のキリスト教には反日が結びついているのですね。
<司馬遼太郎は朝鮮におけるカトリックが反日独立運動と結びついた面から、朝鮮人にとってのカトリックの心理的効用を述べているのだと思います。>ですね。

お礼日時:2022/06/29 16:39

信仰の理由は様々なものが考えられるので一概に言えませんが、


ここでは併合直前の資料をみて意見を述べてみます。

結論から言えば、朝鮮(併合前の大韓帝国)においてのことなら
キリスト教またはプロテスタントであればある程度妥当ですが、
カトリックについては妥当ではありません。


「韓国警察報告資料巻の3」
アジア歴史資料センター レファレンスコード:A05020350600

P453より(ちなみに、P452に十三道と京城の人数表があります)
(2)耶蘇教取締
(イ)韓国に於ける耶蘇教沿革概要(略)
(ロ)各派の現況及団体
・長老教会派
・美以教会派(注:メソジスト派のこと)
・天主教(注:カトリックのこと、P456にあります)
  僧正「ミユーテル」之を主宰し、京郷新聞と題する機関新聞を
  発刊す。天主教は、鋭意布教に努めつつあること他教派に
  譲らずと雖も、徒に信徒の多きを目的とせず、真正なる
  基督教信徒を得んとするものの如く、従て勢力振はざるが如きも
  其地盤頗る堅し。而して、其勢力は下層社会に在りて、
  上流者にして之に出入するもの比較的少し。
  伊藤公を哈爾濱に殪したる安重根は、此教徒なりき。

併合前後の朝鮮では、キリスト教は日本の併合に反対する傾向があり、
三一独立運動もキリスト教と天道教が起こしたものです。
ただし、この中心はプロテスタントに属するもので、
李承晩や柳寛順ら主な反日闘士はプロテスタントに属します。
カトリックはキリスト教の信仰を重視したので比較的穏健でした。


「憲機第1707号」(1909年(明治42年)9月2日付け)

而して其耶蘇教に加入する動機は、概ね左の数項に帰するが如し。
一 真実、耶蘇教の教義に帰依し加入するもの
二 暴吏の誅求を免じ、暴徒の迫害を避け得ると信じ加入するもの。
三 韓国が日本の保護国となりたるに嫌焉たる折柄、偶々宣教師等に
  排日の気配あるを以て、彼等の特有性たる事大主義を発揮し、
  万一に日本の羈絆を脱せんことを僥倖し、之に投合するもの。
四.単に西洋崇拝、或は流行を追ふて加入するもの等
而して第一項、第三項に属するものは比較的信仰厚く、
其他は衷心信仰するものと認められざるもの多し。

となっていますので、キリスト教全体で見れば司馬遼太郎氏の
意見はあながち間違っていませんが、それはあくまでも
長老派やメソジスト派などのプロテスタントのお話です。
同資料にはカトリック(旧教)について、

而して此等排日鼓吹者は、重に新教就中長老派に多く、
旧教は其布教方法概ね穏当にして、排日の言動少なし。

となっているので、この頃にはカトリックと反日民族主義は
ほとんど結びついていませんでした。
ちなみに、前述のように伊藤博文を暗殺した安重根はカトリック
(洗礼名は多黙)ですが、旧知のフランス人宣教師郭神父に
「まずは力を蓄えるべきで、軽挙妄動は慎みなさい」
と諭されますが、その教えに背いてまで暗殺を実行したので
彼だけはカトリックでも特異な行動でした。
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この回答へのお礼

早速の御回答ありがとございました。
<李承晩や柳寛順ら主な反日闘士はプロテスタントに属します。
カトリックはキリスト教の信仰を重視したので比較的穏健でした。>ですね。
何事でも(宗教も含め)派(いい意味です)はそれぞれなのですね。

お礼日時:2022/06/30 18:04

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