リン鉱石はほとんどが生物由来の堆積岩です。即ち、古生代に最初に陸上で繁茂した地衣類、コケ類シダ類等の植物が岩石しかなかった時代に1億年程度かけて陸上に生命の使いやすい状態で残したリンに依存して現在の生物が生存していると思います。
現在、大気中にはCO2が使いきれないほどたまっていますが、リンが不足している為、光合成を十分に行えない状況です。
であれば、リンは、生命由来の貯蓄されたリン鉱石やたい肥や、海底に溜まっているものをあてにするのではなく、火成岩に0.2%程度含有しているリンを工業的に取り出せば有り余るCO2を有効利用して尚且つ、大量の生命(食料)生産が可能になると思います。
物凄い可能性があるにもかかわらず、リンの取出し方について検索してもなかなか見つからないので、もしこうしたことについて詳しい方がいらっしゃれば、ぜひ教えてください。
A 回答 (3件)
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No.3
- 回答日時:
P23、P28
こっちの方が、現実的でしょう。
光合成のこと、食糧生産のことよりも、骨の方がさしあたり重要かもしれません。 工業製品の生産でも、
https://www.spf.org/opri/newsletter/501_2.html
現在 リン鉱石資源がとても偏った分布で存在しているのをみても、リンの移動/流れに注目して、その循環・移動のプロセスを利用した方が効率的だろうと、私は思います。
https://www.nies.go.jp/biwakobranch/activity/sem …
No.2
- 回答日時:
どう回答していいのかいまだに悩んでいます。
とりあえず、思いつくままに答えます。かって国内では、沖縄県の北大東島と沖の大東島で燐鉱石が採掘されていました。ちなみに、鉱石は生物起源ですが、島ができたのが4000万年前なのでそれ以後に作られたものとなります。おそらくここ200万年程のことではないかといわれています。
鉱石の品位(含有量)は、20%を越えていました。岩石中の100倍である点に注目してください。戦後は、米軍の管轄下に置かれて採掘されましたが、品位の低下(採掘方法に問題があったといわれています)で採掘されなくなりました。この時の品位は16%です。これでも、火成岩中の含有量に比べてはるかに多いといえます。
北大東島には、まだ数十万トンの鉱石が残っているといわれていますが、今のところ手つかずの状態です。
以上のことからわかるのは、0.2%というのは採掘に関しては論外の遙か外側といった感じでしょう。
次に火成岩から取り出すとなると、どのようなことになるのかを考えてみます。火成岩中には、燐成分は燐灰石という鉱物中に含まれています。基本的には、岩石を粉々に壊してこの中から燐灰石だけをより分けるという作業になります。完全により分けられたとしても、単純に考えて燐の500倍の岩石が必要となります。
ところで、過去に国内で火成岩から鉱石をより分けるということがおこなわれていたことがあります。江戸後期から明治時代にかけてあったたたら製鉄です。
岩石は大規模に風化していることもあって簡単に崩すことができたのですが、取り出す鉄の何百倍もの土砂が廃棄物としてでてきます。これが、洪水を起こしたり、下流側の田畑を埋め尽くしたりとか、濁った水で作物の生育が悪くなるとかで大問題になってきました。採掘した場所でも土砂崩れを起こしたりといった災害を引き越してきました。結局の所、たたら製鉄は、弊害が多いということで明治時代に禁止されてしまいました。鉄の含有量は、燐の10倍近くありますがそれでもこのありさまです。燐をとるとなったらもっと大変なことが起こりそうなのが想像できます。
さらに、問題があります。たたら製鉄では、砂鉄と砂の比重差を利用することで選別することができました。基本的には製錬の初期に使われている方法です。基本的には、砂金をよりをわけるのと同じ方法です。ところが燐灰石の比重は、安山岩中の鉱物とそれほど変わりません。これでは比重を利用した選別法は使えません。
いきなり薬品に溶かすという方法もありそうです。大量の無駄な岩石クズを漬けるだけの大量の薬品、溶け出してきた燐成分はほんのわずかとなっては処理が大変そうです。
労力ばかりが多くて、競れに見合う効果は出てきそうにありません。
それよりも、気になっているのは質問の前半部分です。これは、信頼できる所からの情報なのでしょうか。一番気になるのは、「大気中にはCO2が使いきれないほどたまっていますが、リンが不足している為、光合成を十分に行えない状況です」の一文です。
現在地球上で、植物の進出を阻んでいるのは、降水量の不足(砂漠地帯)と、気温の低さ(極地方)がその主因といえます。こちらを解決するのが先なのではないでしょうか。
二酸化炭素についていえば、植物(光合成生物)が大気中から取り込む量に制限があるのがネックとなっています。これが原因で光が強くなっても、光合成速度が頭打ちになる光飽和という現象が起こっています、なんとか工夫した植物もありますが、それでも限界があるのには変わりがありません。この反応ではエネルギーの伝達に使われる以外は燐は絡んでいません。
そもそも、光合成は二酸化炭素と水から光のエネルギーを利用して、炭水化物と酸素を作り出す反応です。この中に燐は一切絡んでいませんから、燐がないから、光合成ができないという理屈にはならないでしょう。
燐が足りないという話については想像になりますが、瀬戸内海や黒潮では栄養塩が足りていないから、植物プランクトンが育たないし、それを食べて育つ魚もいないという話が起源なのではないでしょうか。ここでいう栄養塩とは、窒素、燐、カリの3つのことで、どれか一つがかけても植物プランクトンは育たなくなります。燐だけの問題ではないでしょう。どこかで、他の2つが無視されたのではと思っています。
陸上では、栄養塩類の循環システムはしっかりできていますので特に問題はないと思います。種子類や動物(骨)を大量に持ち出せば燐が枯渇するかも知れませんが、少量なら山から湧き出してくる水に含まれる燐(火成岩から溶け出したものです)で補われるので特に問題ないでしょう。
海洋や深い湖では困ったことが起こります。栄養塩類は最終的には生物の死骸となって湖底や海底に沈んでいきます。最終的にはそのまま土に埋もれてしまいますから、再び使われることはありません。海では栄養塩類が減っていくという問題が起こります。それでも、海底から海水が湧き上がってくる所では、栄養塩類が補給され好漁場になっています。
このようなことをいろいろ考えていると、無理して火成岩から燐をとりだしてなんていう労力のかかることをするよりも、もっとてっとり早い方法がいくつもありそうです。
No.1
- 回答日時:
火成岩を利用しないのは商業的にペイしないからでしょう。
珪素やアルミニウムも同様。
>リンが不足している為、光合成を十分に行えない状況です。
リンを増やしても解決にはならないどころか環境破壊を招くだけですね。
ありがとうございました。商業的にはペイしない為、この事についてだれも検討していない事は理解できます。火成岩からリンを取りだすことで人類の未来に与えるインパクトを考えると今商業的にペイしないという理由だけではあきらめきれません。
OnneNameさんはお詳しいようなので、もしご面倒でなければ、現状の技術で火成岩からリン1トンを取りだすのに、どのような反応プロセスで、どれくらいのエネルギ(燃料、電力、他)、資材が必要になるのか概略でも教えていただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
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