
CODを測定する試料水に硝酸銀水溶液と硫酸を加えます。存在する有機物を酸化する為に必要量より過剰の過マンガン酸カリウムを加え,加熱。そこに過剰量を還元させるために必要な量より過剰のシュウ酸ナトリウムを加え,この過剰量を過マンガン酸カリウムで逆滴定します。これが普通なんですが,この操作を簡略化し最初の過マンガン酸カリウムの過剰量をいきなりシュウ酸ナトリウムで滴定するといけないようなのですがなぜなんでしょうか?
考えられること
【その1】通常のやり方で計算すると最初に消費した過マンガン酸カリウムの量と最後に滴定した過マンガン酸カリウムの量が同じになるので計算が楽。(過マンガン酸カリウムとシュウ酸ナトリウムの規定度と加えた量が同じ場合。)
【その2】通常のやり方の方が滴定の際,色が見やすい。
【その3】省略するとpHの関係から水酸化物かなんかが沈殿する?
【その4】何らかの理由でCODがうまく測定できない。
それと,シュウ酸ナトリウムを使うのもポイントなんでしょうか?別に水酸化ナトリウムのような強塩基でも良いのでしょうか?
分かる方いましたら教えてください。よろしくお願い致します。
No.2ベストアンサー
- 回答日時:
酸化反応させると過マンガン酸の還元物質である二酸化マンガンが、かなり生成します。
この二酸化マンガンにより、滴定に以下の不都合が生じます。
(1)二酸化マンガンと蓚酸の反応速度が遅い。
反応が遅いと滴定Overし易いです。
最初に100℃で過マンガン酸と反応させた余熱を利用して過剰蓚酸と反応させます。
(2)二酸化マンガンの茶褐色により終点の変色が判別できません。
以上のため、過剰蓚酸で還元して溶液を透明にしてから、再度、過マンガン酸カリ溶液で滴定します。
終点の変色判別は、「着色→無色」よりも「無色→着色」の方が簡単な事も、この操作方法が有利な理由の一つだと思います。
おお!これぞ正に求めていた回答です!
なるほど,二酸化マンガンによって還元する速度が遅くなるというのは知りませんでした。確かに,反応が遅いと滴定オーバーしてしまいますね。それと,やっぱり滴定の色の変化ってのはあってたのですか。
大変参考になりました。本当にありがとうございました。
No.1
- 回答日時:
>この操作を簡略化し最初の過マンガン酸カリウムの過剰量をいきなりシュウ酸ナトリウムで滴定するといけないようなのですがなぜなんでしょうか?
いけないと思われた根拠は、なんですか。それに、書き込まれた方法では、過剰しか出てこず、計算が困難です。
1)サンプルに、硫酸加えて酸性にし、一定量の過マンガン酸カリを加え、加熱して、サンプルを酸化する(過マンガン酸カリが消費される、不足の場合は、一定量を追加)
2) サンプルが冷えたら、残っている過マンガンカリウムをシュウ酸で滴定する。
これが、普通の操作で、書き込まれたような面倒なことはしません。
>それと,シュウ酸ナトリウムを使うのもポイントなんでしょうか?別に水酸化ナトリウムのような強塩基でも良いのでしょうか?
勘違いをなさっています。シュウ酸ナトリウムは、中和でなく、過マンガン酸カリの還元のために用います。NaOHでは、還元できないのでは。
回答していただいてありがとうございます。
いけないと思ったのは,幾つかの本にこのやり方が載っているからです。なぜこうしなきゃいけないんだって感じたもので。
それと,一番最後のは勘違いしていました。ありがとうございました。
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