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儒教て個人が信仰をしていなくても文化として日本に根付いていますか?
韓国は儒教文化らしいですけど、韓国の信仰してる儒教て「上下関係を大切にする」というところだけがメインな気がします。
それよりも、たとえば「 己(おのれ)の欲(ほっ)せざる所人に施すこと勿(なか)れ。」といったような教えや考え方の方が日本人に合っているように思います。
それが日本に広まり根付いたのか、元々の日本人の気質と合致していたのかどちらなのでしょうか。
天皇家の名前で五常の徳の中で一番最高の徳とされる「仁」が使われるのも儒教からですか?

最近では日本にはそういう仁義礼智信などはなくなってきたという意見もあると思いますがあくまで文化としてどう取り入れられてきたのか知りたいです。

A 回答 (5件)

儒教は広く日本に根付いています。



ただし、どこの国でもそうですが「宗教的な道徳は、その国の土着の価値感と融合していく」し、その価値観が相いれない地域があると国として分離していきます。

たとえばウクライナがロシアとほぼ同じ民族でほぼ同じ文化・言語をもつのに別の国なのは、宗教的な道徳がお互いに相いれないほど違うからです。ごく簡単に違いをいうと「ロシア皇帝を自分の君主として受け入れてきたかどうか」の違いです。

なので中国や朝鮮の儒教と日本の儒教が異なるのは当然で、しかし逆に日本には「社会秩序を維持するための規範は儒教しかない」という状態です。

キリスト教社会やイスラム教社会は「社会の規範がそれぞれの宗教」にあります。民法的にいえばキリスト教は一夫一婦制・イスラム教は一婦多妻制、刑法でいえばキリスト教はローマ法の影響が強くイスラムはハンムラビ法典の系統に属します。

これらはそれぞれの社会的価値観に属するので、そう簡単に変わるものではないですが、日本はこのような社会的価値観の土台に儒教があることは間違いない事実です。

五条の徳は、仁(思いやり)、義(正義)、礼(秩序)、智(智恵)、信(言行一致)だと言われますが、日本は間違いなくこの秩序し従っています。ただ中国とはすこし考え方が違います。

たとえば義については、中国では「父子の親」が重要視されますが、日本の場合、武家の時代が長かったので、それよりも君臣の義のほうが重視されました。そうしないと戦国時代などで他の大名の巻けてしまうし、君臣の義を強く求めないと下克上が多発したからです。

ただこの時、場合によっては「父子の親」は守れなくなります。真田家の父と長男信之が敵同士になったように、父子よりも君臣のつながりを重視したからです。

しかしそのままでは、江戸時代まで日本の聖書ともいえる四書五経に書いてある教えと違ってしまうので、日本では「君臣の義は、君を父・臣を子とする父子の親でもある」という考え方をしました。

中国ではありえない考え方ですが、日本の都合に合わせてローカライズしたのです。

>それが日本に広まり根付いたのか、元々の日本人の気質と合致していたのかどちらなのでしょうか。

そのようなローカライズを含めて、日本には四書五経の考え方つまり《儒教》が社会規範として浸透していきました。天皇や公家などは平安時代からこれらの規範が強く作用していたようで、だから平安末期に向けて貴族は武力を使わなくなり、その代わり武士が台頭していくわけです。

鎌倉時代になると武士の時代になりますが、かなり粗野だったようで室町初期までは、武力による解決が普通、つまり北斗の拳とかマッドマックスに近い状態だったようです。

それを落ち着かせたのが四書五経の経典を読んで教養を得ることで、これにより無駄な争いが減り、武士同士の信頼関係が醸成できたのでますます儒教が日本に広まったのです。

ただ「儒教が日本人の気質と合っていたのか?」というのは微妙なところがあります。なぜなら当時はキリスト教もイスラム教も日本にはなかったからです。

もし室町時代にキリスト教やイスラム教が日本に伝播していて、強力な布教活動を行っていたら、日本がこれらの教義を社会規範とする文化になっていたとしても不思議はありません。

あ、いや、そうはならないかな・・
なぜならないかというと、キリスト教もイスラム教も「神に従え」という考え方なので天皇の立ち位置を整理できないからです。

日本は天皇が作った国ですが、どうも天皇が国家統一するときに、各豪族たちに対して「君たちの神々を平等に尊重し、天皇が祈りを捧げ続ける」と約束したようなのです。

これが新嘗祭、または大嘗祭の始まりで、天皇が日本の最高司祭と言われるゆえんです。

この状態で日本が纏まって何百年もやってきたのに室町時代に一神教が入ってきて(お前たちの先祖が大切にしている神様は偽物だ!)とやったら、各村落の氏神も廃止になるし、大名の先祖につながる神々も廃止になるし、天皇の権威は完全に落ちてしまいます。

こういう社会秩序の変化は、基本的には「異教徒に支配される」以外起きませんので、日本に一神教が根付いたかどうかは非常に難しいところです。この点、儒教は「信仰」について、先祖を大切にするならやり方が仏教でも神道でもキリスト教でも構わないのです。

なので、日本に儒教が根付いたのは「多神教である日本の宗教的価値観」を壊さなかったから、という点も大いにあります。

ちなみに韓国でキリスト教徒が多いのは、李氏朝鮮崩壊と日本撤退の後に、社会秩序を維持する価値観が崩壊し、そこに土着信仰と融合したキリスト教が入っていったからです。韓国のキリスト教は「キリスト教ではない」と欧米から批判されますが、元々韓国にあった土着信仰と融合したものでキリスト教の教義からかなりかけ離れたものも多いです。

>最近では日本にはそういう仁義礼智信などはなくなってきたという意見もあると思いますがあくまで文化としてどう取り入れられてきたのか知りたいです。

日本にしても欧米にしても、既存の宗教的価値観、または信仰心は薄れてきていると言えます。これは今の時代の基本的な価値観が「自由な個人」という所にあるからです。

しかし日本にしても欧米にしてもその他の地域にしても「社会秩序を維持する方式を見つけてから千年ぐらいは経っている」ので、そう簡単に社会秩序を維持する価値観が消えることはありません。

日本も儒教的価値観が消えたようにみえて、道徳の教科書にはしっかり描かれています。いや、そもそも「道徳」という宗教信仰による規範と別の社会規範(道徳)があること自体が、日本に儒教がしっかりと根付いている証拠です。

 仏教(特に上座部仏教文化)を含めた宗教では「宗教=道徳」であって、宗教・道徳という別立てにはなっていないです。
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この回答へのお礼

うわぁめちゃくちゃわかりやすかったし読んでて面白かったです!
本のように読ませていただきました。
ありがとうございます!

お礼日時:2024/06/22 10:20

韓国のスポーツで余り仁義や礼等は見たこと無く、逆に非礼や煽り、買収、不正、抗議が多いです。



韓国では全く儒教が信じられて無いの?

韓国人で仁義や礼儀がある人は余り見たことありません。
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この回答へのお礼

韓国に対する質問はしていないです。

お礼日時:2024/06/22 10:20

>>その他の仁義や礼についてはどうですか?



「仁義」は、儒教の教えと内容が一致しているかどうかは不明ですけど、昔から、やくざモンの世界では、根付いているようです。
ただ、映画の名作「仁義なき戦い」を見ると、そのタイトルどおり、やくざも時代の流れに負けて「仁義なき戦い」になったように思えます。

日本は戦後も、しばらくは、戦争アニメや映画が大流行していましたよね?
終戦直後は、その傾向がもっと強かった部分もあって、それが、広島のヤクザ組織成長の土壌になったのかな?と思うこともあります。
(組の若いモンが、上の通達を無視して暴走するまでの経緯を見るとね)

ちなみに、「仁義なき戦い」の銃撃シーンに登場する呉の映画館で、「仁義なき戦い」の映画を鑑賞された方もいらっしゃるのでは?

なお、「礼」は日本古来の神道で、古くから教えられていました。

>>孔子の教えは広まっているのでしょうか?

孔子は、霊界の存在を知っていたけど、その存在を証拠を示して教えることはできないから、彼はそれを語ることは有りませんでした。
ただ、孔子の教えは、日本でも、広く知られていると思います。まあ、儒教と同様に、日本の価値観に反する教えは、ブロックされていたと思います。
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この回答へのお礼

なんか認識が甘い方ですね

お礼日時:2024/06/22 10:22

>>儒教て個人が信仰をしていなくても文化として日本に根付いていますか?



日本は、儒教を輸入しましたけど、日本の価値観と齟齬が発生する教えは、除外して、日本に入れないようにしました。
なので、「上下関係を大切にする」「お年寄りを敬う」っていう教えはいいのですけど、「親の犯罪行為を、子供がかばって隠蔽するのは倫理的に正しい」「親族の利益のためには、嘘をつくのが正しい」というような儒教の教えは、排除されました。
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この回答へのお礼

その他の仁義や礼についてはどうですか?
孔子の教えは広まっているのでしょうか?
それとも元々日本にあったような教えなのでしょうか?

お礼日時:2024/06/22 08:24

日本の会社組織にある年功序列も儒教の流れでしょう

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