
p_1, p_2 ~ U[0,1](Uは一様分布)としたとき、-2ln(p_1), -2ln(p_2) ~ Χ_2^2(自由度2のカイ二乗分布)となる理由がわかりません。
以下の論文の3.2.1で出てきた式ですが、読み解けずにいます。
解説してくださる方、いらっしゃいましたらよろしくお願い致します。
https://www.kurims.kyoto-u.ac.jp/~kyodo/kokyurok …
A 回答 (2件)
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No.1
- 回答日時:
> -2ln(p_1), -2ln(p_2) ~ Χ_2^2
とお書きなのがよく分からんですが、これは
-2ln(p_1) ~ Χ_2^2, -2ln(p_2) ~ Χ_2^2
という意味なのかしらん?だとすると、一体なんでp_1とp_2、二つ持ち出したんでしょうか??
ともあれ、確率変数pの確率密度関数が
π(p) = if (0<p≦1) then 1, else 0
であるときの確率変数x
x = -ln(p)
の確率密度関数をξ(x)とすると、確率変数
y = 2x
の確率密度関数υ(y)は
υ(y) = ξ(y/2)/2
である。というわけで、ξ(x)が分かればυ(y)が出る。
さて、ご質問はこの先がどうなるか、ということなんじゃないかな。「公式」で済ませてもいいんですが、いや、仕組みを理解しておくほうが重要でしょう。というわけで、ヤンワリと進めてみましょう。
まず、xは0〜∞の値を取りますから
ξ(x) = if x≦0 then 0, else ....
という格好をしていることは明らかです。xがx₀=-ln(p₀)からx₀+Δx=-ln(p₀+Δp)の範囲に入る確率Pは、
P = |∫[x₀〜x₀+Δx]ξ(t) dt|
ですが、Δx→0のときには
P = |Δxξ(x₀)|
である。(-ln(p)が単調減少関数であることに注意すると
P = -Δxξ(x₀)
だと分かりますが、それはともかく)さて、Pはpがp₀からp₀+Δpの範囲に入る確率と等しい。その確率はもちろん(一様分布なんだから)Δpです。つまりΔx→0のとき
Δp = |Δxξ(x₀)|
である。というわけで、
Δx =(x₀+Δx) - x₀
= -ln(p₀+Δp) - (-ln(p₀))
= ln(p₀/(p₀+Δp)) = ln(1/(1 + Δp/p₀)
ここではΔx→0のときの話をしているんだから、Δp→0である。すると(lnのテイラー展開を考えれば分かる通り)
Δx = ln(1/(1 + Δp/p₀) ≒ -Δp/p₀
ですから、
Δp = |-(Δp/p₀)ξ(x₀)|
従って(ξ(x₀)≧0に注意すると)
p₀ = ξ(x₀)
すなわち、
ξ(x₀) = if x₀≦0 then 0 else exp(x₀)
だとわかる。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ところで、もしかして、
> -2ln(p_1), -2ln(p_2) ~ Χ_2^2
とお書きなのが
-2ln(p_1)-2ln(p_2) ~ Χ_2^2
の書き間違いだった、ということもありそうな気がする。(それなら2つの確率変数p_1とp_2が出てくるのは必然だからです。)もしそうだとすると、確率変数
z = -ln(p_1)-ln(p_2)
の確率密度関数ζ(z) は
ζ(z) = ∫[-∞〜∞] ξ(x)ξ(z-x)dx
ですが、
ξ(x) = if x≦0 then 0 else …
なのだから
ξ(x)ξ(z-x) = if x≦0 or x≧z then 0 else ....
ということになり、従って
ζ(z) = ∫[0~z] ξ(x)ξ(y-x)dx
この定積分はごく簡単で、2zの確率密度関数は自由度4のχ²分布のそれと一致します。
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ご回答いただきありがとうございます。
p_1*p_2について考えたいので、2つ持ち出したのだという理解でいます。
そうするとln同士の足し算になりますし、カイ二乗分布は再生性から足し算しても自由度が2つのカイ二乗分布の和になるだけで同じくカイ二乗分布に従うという認識です。
天下り的に突然lnが出てきた点と、そもそも-ln(p)が本当にカイ二乗分布に従うのか(「ln カイ二乗分布」で検索しても出てこなかった。)のかが疑問でした。