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 Sum Frequency Generation(SFG):和周波発生分光装置
の測定理論や解析方法がわかりません。どなたか、なるべく
わかりやすく教えていただきないでしょうか?
 具体的には、非線形光学効果とは?何故、反転中心を持た
ない系のみ選択的になるのか?和周波光は入射光の可視光、
赤外光と何が違うのか?(位相、周波数、強度等)測定系で
偏光子を使用する理由は?などです。
 論文読んでも、電気感受率、テンソル量など、わからない
専門用語や式ばかりで全然理解できません。よろしくお願い
します。

A 回答 (2件)

全くの素人ですが、電気通信の振幅変調の話に似ているようなので、何かのヒントにでもなれば。



非線形光学効果・・・非線形とはある物質に光を当てたとき、透過(屈折)、反射する光の強さが、入射光の強さに比例しないということでしょう。このとき、入力の2乗、3乗・・・の成分が出力に発生します。(y=ax^n+bx^(n-1)+・・・・)
もし入射光が(A+B)なら(A+B)^2や(A+B)^3の成分が発生します。三角関数の積の公式を使えば(A+B)^2がAとBの和の周波数成分と差の周波数成分に分解されることは容易に導けます。

和の成分を選択的に取り出せば、SFGと言うことでしょうね。A(固定周波数、大出力)とB(可変周波数、小出力)を組み合わせると周波数可変の大出力光が得られるようです。物質(固体、液体)の表面に和周波光を当てながらBの周波数を変えると共振の起こり方で表面付近の状況がわかるそうですね。

和周波光ももとの2つのレーザ光と同じく、単一周波数のコヒーレントな光になるそうです。

「釈迦に説法」だったかも知れません。失礼しました。
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和周波発生(SFG)は、平たく言うと2つの光周波数ω1とω2の光を素子に入れて、


ω3=ω1+ω2
の光を発生させます。

>具体的には、非線形光学効果とは?
定義は、電気感受率χが電場Eの関数となる現象を指します。物質の分極をPとすると、
P=χE
で表され、χ(E)とχが電場の関数になっています。
χ=χ0+χ1E+χ2E^2+....
と展開して行きます。電場はベクトルであり、χはテンソルとなります。
上記の意味するところは、光が物質に当たると、その光の強さに応じて物質の屈折率と吸収が変化すると言う意味です。

>何故、反転中心を持た ない系のみ選択的になるのか?
これは、和周波数の発生が2次の非線形光学効果(χ=χ1E)になるためです。
分極は
P=(χ1E)・E
と表されます。ここで、もし中心対称な物質のテンソルを考えると、偶数次数のχiが0になってしまうためです。
χ1を座標回転させたものχ1'とχ1は物質が対称だから等号=で結ばれなければなりませんが、そうすると成立するのが0の時だけになります。
(要するに偶数次の非線形は本質的に物質の非対称性が原因で発生するものであるということです)

>和周波光は入射光の可視光、 赤外光と何が違うのか?
周波数、つまり波長が異なることになります。

>(位相、周波数、強度等)測定系で偏光子を使用する理由は?
やり方によっても異なるので一概に言える話ではありませんが、入射光と、SFG光の偏光は同一とは限りません。
これは、位相整合条件と呼ばれるk3=k1+k2(k1,k2:入射光の波数、k3:SFG光の波数)が成立させるために、屈折率分散(波長依存性のこと)と複屈折の性質をうまく利用しているためです。

概略は上記の通りですが、詳しくは専門書(たとえば「光エレクトロニクスの基礎」(AMNON YARIV)などがお勧めです)を参照して下さい。
(本の中ではパラメトリック発振として解説しているかもしれません)
いきなり論文よりもわかりやすいと思います。

では。
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