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No.4
- 回答日時:
X線回折の教科書では、試料の結晶格子面が平行に書かれていて、格子面に対して入射角と反射角が等しい鏡面反射の図で説明されていますよね。
こういう理想的な配置で鏡面反射測定をするだけなら、ωとθの区別は不要です。
また、逆に完全な多結晶試料(無配向の粉末試料など)の場合にも、そもそもωの定義も出来ないので区別を考える必要は有りません。
問題は、配向性が有る試料や鏡面反射以外の測定をする場合です。θは、通常、入射X線とカウンター(つまり、反射X線)が成す角を2θとして定義した角(いわゆる回折角)です。一方、ωは原点角を基準にした試料の回転角です。
試料をX線回折装置にマウントする場合、通常は誤差のない理想的な面出しは無理ですし、また見かけ上の試料面に対して実際の格子面が傾いていることも有りますので、良く行われるθ-2θの鏡面反射測定でも、厳密にはθ=ωとはなっていません。こういう場合には、カウンター角=2θを有る回折ピーク位置に固定しておいて、ωだけをスキャンするような測定を行い、実験的にθ=ωとなるオフセット角を見つけ出します。
また、単結晶試料などでは、試料の外形面に対して傾いた格子面の測定をすることもあります。この場合には、θとωは全く違った角度になります。さらに、このような単結晶試料を正確に測定するのには、試料を自由な方向に回転させて測定できる、4軸ゴニオメーターと呼ばれる試料ステージを使いますが、こうなるともう、回折角を定義したθと試料回転角の一つであるωは独立な物になります。
No.3
- 回答日時:
θは試料に対するX線の入射角、ωは試料側の回転角です。
どちらも同じ平面上の角度ですが、定義上、実用的にはθを動かすとX線を出す側が、ωを動かすと試料側が動く場合が多いです。お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!
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