まぁ、聞いてください。腹が立つと言うより、呆れかえってしまいました。
2年前にフリーランスで引き受けた仕事のギャラ未払いで、先日調停を申し立てました。
調停そのものは、相手方が、この9月から11月までの3ヶ月にわたって分割でギャラ(かなり値切られた)を私の口座に振込で支払うということで成立しました。
そして、早速1回目から不履行。事後の策のために担当書記官に問い合わせたところ、「まだ相手方に調停調書を送っていない」という、信じられない返事が!
その理由は、「相手方が送達用の切手を送ってこないから」と言うのです。
債務者は、「調停調書を受け取っていないのだから、払いたくても払えない」と開き直っています。へ理屈でも法律上はその言い分は通るようです。
私としては、1回目の履行日以前に「こういう事情だから、申立人(私)の方で切手代を出してほしい」という連絡があって当然だったと思うのですが。
司法の世界というのはずいぶん不可解なものだと思いました。
そこで質問ですが、こういう場合、裁判所になんらかの責任をとってもらうことは可能でしょうか。
相手方にさんざん不愉快な思いをさせられ続けて、やっと終わったと思ったら、思わぬ伏兵(?)がいて、めげそうです。
法的な観点、通例的な観点、どちらでも結構ですので、ご意見をお待ちしています。
No.4ベストアンサー
- 回答日時:
いただいたお礼と、他の方への補足等もふまえて、再度コメントさせていただきます。
1 「受取拒否が心配」
ご心配なく。差置送達(民訴法106条3項)といって、郵便局員がその場に置いてくれば、送達は完了します。相手方が差し置かれた書類を廃棄しようが、郵便局等に返送しようが、送達は有効です(送達の有無は送達報告書で判断します。「調書謄本本体」が相手方の手元に現存しようとしまいと、関係ないわけです。)。
差置送達すらできなかった場合、書留郵便に付する送達(民訴法107条)により、再度送達します。これは、発送の時に送達完了とみなす送達方法ですので、「調書の謄本本体」を相手方がどう扱おうが、送達は有効です。
2 「裁判所の仕事ぶりを諫めたい」
「相手方が開き直った」のは裁判所の責任ではなく、単に相手方がご自分に都合よく法律の定めを誤解されたからだと思います。
相手方が納付した郵券で送達するという扱いは、theodoreさんご自身も調停の席上で同意されたわけですから、相手方に対して郵券を納付するよう催促していたなど、担当書記官がそれなりの努力をしていれば、違法とはいえないと思います。
担当書記官は、相手方が送達用郵券は納付すると約束したのにtheodoreさんの納付郵券を用いて送達すれば、相手方が感情を害して、調停条項の任意の履行に悪影響を及ぼす(No.1でご説明しましたが、送達未了でも支払義務は生じています。)、と考えたのかもしれません。
こう考えると、担当書記官の措置も、あながち不合理ではない、といえるようにも思われます。
これは冗談ですが、糾弾の方法としては、裁判所にとっては、国家賠償請求がもっとも強烈だと思います。
以上、theodoreさんのお気持ちを逆なでするようなコメントばかりになりましたが、お許しくだされば幸いです。
justinianiさん、再度ありがとうございます。
送達の件に関して教えてくださり、感謝します。自分の無知を知り、恥ずかしいかぎりです。
>theodoreさんのお気持ちを逆なでするようなコメントばかりになりましたが、
とんでもございません。justinianiさんのご回答、たいへんわかりやすく、私も気がおさまりました。
色々とありがとうございました。
No.6
- 回答日時:
No.4のコメントについて、元郵政職員から。
>1 「受取拒否が心配」
ご心配なく。差置送達(民訴法106条3項)といって、郵便局員がその場に置いてくれば、送達は完了します。相手方が差し置かれた書類を廃棄しようが、郵便局等に返送しようが、送達は有効です(送達の有無は送達報告書で判断します。「調書謄本本体」が相手方の手元に現存しようとしまいと、関係ないわけです。)。
差置送達すらできなかった場合、書留郵便に付する送達(民訴法107条)により、再度送達します。これは、発送の時に送達完了とみなす送達方法ですので、「調書の謄本本体」を相手方がどう扱おうが、送達は有効です。
規定に基づき、差し置いてくれば問題はないのですが、
拒否した場合、不在通知書(留守の時に再配達等が指定できる通知書)を置いて行きく場合が現実にはあります。郵便局も、差し置いた際の処理のほうが面倒なので。
保管期間経過で裁判所に還付される可能性ありです。
いちおうこのような現実があることだけお知らせしておきます。
ありがとうございます。送達の件に関しては、私の無知でしたので安心しました。
ただ、最後の段落にちょっとヒヤッとしました。相手方は会社ですので、「不在」はないと思うのですが、「拒否」でもあり得ますか?
まぁ、とにかくあきらめずに(しつこい性格です)がんばってみます。
どうもありがとうございました。
No.5
- 回答日時:
>強制執行については、担当書記官に電話で「すぐ手続きしたいので方法を教えてください」と伝えましたところ、まずは調停調書が相手方に送達されないうちは始められないという返事でした(この辺、ご回答とちょっと違うような・・・?)。
債務名義に執行文が付与されればが強制執行ができます。(民事執行法25条)債務名義はtheodoreさんが持っている調書の正本に対して付与します。(同法26条第2項)従って、当該書記官が「・・・送達されないうちは初められない」と云うのは間違いです。この点、実務では99%まで送達後送達証明書を添付したうえで執行官宛の執行申立書を提出ていますので、そのならわしで云ったと考えられます。再度その書記官に民事執行法29条(送達は強制執行と同時にできる、と云うこと)を読み直してください。と云ってみて下さい。私は、残り1%の例外だったかも知れませんが実務で体験しています。
>今度は特別送達を受け取り拒否するのでは?
他の方も云っているように他の手続きがありますので、心配はありません。
>第1回の支払いがなかったことは、正直言ってたいへんな痛手です。でも、裁判所にまで矛先を向けるのは、やはり八つ当たりというものなんでしょうね。
八つ当たりとは申しませんが、裁判所が債権を回収してくれると少しでも考えているとすれば大間違いです。裁判所は手続法に従って手続きをしているだけであることを肝に銘じて下さい。
なお、郵券などについていろいろ云っておられますが、数百円や数千円の問題ではないはづです。早急に強制執行して回収に努力して下さい。
tk-kubotaさん、専門家のお立場から詳しく教えていただきまして、ありがとうございました。
実は、調停で債権を回収するのは今回が初めてではないのです(フリーランスの悲しさ・・・)。でも、支払期限までに相手方に調書が届いていなかったという事態が初めてでしたので、びっくりしてしまって・・・。とにかく、やれるだけのことはやるつもりです。
No.3
- 回答日時:
的はずれならすみません。
申し立て時点であなたの方で切手用意するものではないでしょうか?(申立時に印紙と切手って提出しませんか?)
この回答への補足
おっしゃるとおり、申し立ての時に郵便切手を予納しております。
笑い話みたいですが、成立時に調停委員が「調書を送達しますが、申立人の予納切手を使っていいですか」と言ったときに、相手方は「こちらの分は当方で払います」と言って、後日送るということにしてそのまま帰って行ったのです。
これが計画的犯行(!)なら恐れ入りますが、どちらかというと相手方の性格(けっこうよく知っていますので)からして、すっかり忘れたのではないかと思います。
こういう「悪気がなく他人に迷惑をかける」タイプの人間であることを、裁判所の方は知らなかったのですから、しかたがないんでしょうかね・・・。
No.2
- 回答日時:
>裁判所になんらかの責任をとってもらうことは可能でしょうか。
不可能です。送達が少々遅れたからと云って調停の成立を左右するものではありません。相手の支払いが第1回から遅れた原因は相手の責任であり裁判所の責任ではありません。調停調書が相手に届いていなくともtheodoreさんの手元には調停調書があるはずです。なければ今日にでももらえます。そして、今日にでも執行文付与申請し(待っていて作ってもらえます。)今日にでも強制執行できます。強制執行は必ず債務名義が送達されていなくとも強制執行と同時に送達することができます(民事執行法29条)からtheodoreさんに不利益となる原因は1つもありません。回収が遅れているのは相手の責任だけです。
アドバイスありがとうございます。
強制執行については、担当書記官に電話で「すぐ手続きしたいので方法を教えてください」と伝えましたところ、まずは調停調書が相手方に送達されないうちは始められないという返事でした(この辺、ご回答とちょっと違うような・・・?)。
私が調停を申し立てたときの予納切手を使ってすぐ送達するよう依頼しましたが、何か不安です。
というのも、相手方の今までのやり方を見ていると、今度は特別送達を受け取り拒否するのでは? と思い至ったからです。取り越し苦労だといいのですが。
>theodoreさんに不利益となる原因は1つもありません。回収が遅れているのは相手の責任だけです。
たしかにおっしゃるとおりですが、第1回の支払いがなかったことは、正直言ってたいへんな痛手です。でも、裁判所にまで矛先を向けるのは、やはり八つ当たりというものなんでしょうね。
No.1
- 回答日時:
結論的には、裁判所に送達用郵券の国庫立替を要求し、らちがあかなければとりあえずtheodoreさんが送達用郵券を予納(または執行官送達の上申)して、相手方に調停調書を送達してもらい、直ちに強制執行に移るのがベストです。
1 「裁判所には腹が立つ」
theodoreさんのお腹立ちは理解できます。しかし、この件で裁判所の責任を追及するといっても、支払が遅れた分の遅延利息(年5%)の損害賠償が受けられるかどうか、という程度でしょう。
どんなに赤字になっても裁判所を糾弾したい、とお考えならともかく、まずは相手方からの債権回収に全力を挙げられるべきだと思います。
2 懈怠約款はありませんか?
調停は、調書原本に記載されれば成立します(民事調停法16条)から、調停調書が送達されようがされまいが、相手方には調停条項に従った支払義務が生じています。調停調書が送達されなければ強制執行ができない(民事執行法29条1文)にすぎません。ですから、相手方の主張は誤りです。
相手方は既に第1回の支払を怠ったとのことですから、theodoreさんは、調停条項に従った債務不履行責任を追及することができます。
調停条項に「相手方が第○項の分割金の支払を1回でも怠ったときは、当然に期限の利益を失い、未払金及び遅延損害金を一時に支払う。」という条項はありませんか?(懈怠[けたい]条項、といいます。)。もし懈怠条項があれば、送達が完了すれば、「全額+第1回支払日の翌日から起算して年5%の割合による遅延利息+執行費用(調停調書の送達費用も含む。)」を相手方から取り立てることができます。懈怠約款がなくても、既に期限が来ている第一回の支払分その他を取り立てることができます。
3 送達方法
相手方が郵券を納付しない場合、国庫立替という制度を使います。用は、裁判所が郵券を立て替えるのです。ただ、これも手続に一定の時間がかかりますので、担当書記官とご相談になってください。
なかなか手間取るようでしたら、執行官送達(民事訴訟法99条1項)の上申をしてください。費用はかかりますが、相手方から取り立てることができますし、執行着手と同時に送達することも、場合によっては可能です(これも、担当書記官とよくご相談になってください。)。
以上、お役に立てば幸いです。
このような短時間で的確なアドバイスをいただき、ありがとうございます。
調停調書にはしっかりと懈怠条項が記されていますので、担当書記官に即時差し押さえの手続きについて問い合わせ、進めております。
実は私がお聞きしたかったのは、債権を相手方から取り立てる方法ではなく(それは知っていますので)、「債務者が開き直れるような事態を平気で(というと語弊がありますが)招いた裁判所の仕事ぶりを諫める方法はないのか」ということなのです。
それに対するお答えは「1」ですね。・・・何となくモヤモヤは残りますが、やはりそうなんでしょうね。
自分ではやるつもりはありませんが、「どんなに赤字になっても糾弾する」方法というのがもしあるならば、後学のためお聞きしたい気もしますが(冗談です 笑)。
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