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フェロモンとは分類するとタンパク質になるのでしょうか?フェロモンの種類にもいろいろあるでしょうが、液体の中にフェロモンが含まれているかどうかを調べる事は可能なのでしょうか?漠然とした質問でもうしわけありません。なんとなくでもわかりましたらお教え願います。

A 回答 (5件)

私はフェロモンの専門家ではないので、正確ではないかも知れませんが、一般論として、多くの場合、フェロモンの単離同定は極めて困難です。

それは生物活性試験の手法の再現性に問題がある場合や、単一の化合物では活性を示さず、複数の化合物が一定の割合で存在して初めて活性を示す場合もあるからです。現在では、昆虫の触角を切り取って、それをセンサーとして電気信号を読みとるようです。この方法によって、活性試験の信頼性が飛躍的に向上したようです。
また、実際問題として大量の虫?を集めることも容易ではありません。
例として、世界で最初に単離同定されたカイコの性フェロモンであるボンビコールの精製手順を以下に示します。ボンビコールは幸いにも?単一の化合物で活性を示しました。
カイコ(雌)成虫50万匹
 ↓  尾部切断。抽出(エーテル-エタノール)。酸、アルカリで洗浄。
中性物質:125g
 ↓  ケン化。ステリン除去。
不ケン化物油分:7.3g
 ↓  無水コハク酸でエステル化。精製。ケン化。
アルコール部: 3.4g
 ↓  NABSでエステル化
NABSエステル: 5.6g
 ↓  含水アセトンで分画沈殿。沈殿を石油エーテルに浸漬。
石油エーテル可溶部
 ↓  分配・吸着クロマトグラフィーで精製。
 ↓  含水アセトン、石油エーテルで再結晶。
ボンビコールNABSエステル: 12mg
 ↓  ケン化。
ボンビコール

こうした操作の過程で、各フラクションの活性を調べ、精製していったわけです。ボンビコールは直鎖の不飽和アルコールですので、エステル化やケン化による精製が出来ましたが、そもそも、フェロモンがアルコールかどうかもわからない状態で操作を行うわけですから、完全に手探り状態です。

ただし、例外的なものもあります。つまり、蛾の仲間のフェロモンは、直鎖の比較的簡単な構造をしていますから、数十匹から抽出したフェロモンを「ガスクロマトグラフィー+質量スペクトル」によって決定した例もあるようです。

参考URLは英語ではありますが、フェロモン研究の歴史について述べられており、現状の把握に役立つと思います。また、2番目のリンクに示した本も役立つかも知れません。
具体的な化合物名と構造式は、「フェロモン」「構造」のキーワードで、ネット検索してもらえれば出てくると思います。
アンモニウム塩の例:アンソプリューリン(COOHも持っている)、イソギンチャク警報フェロモン。
飽和炭化水素:2-メチルヘプタデカン、Holomenina sp(?)性フェロモン、他にもあったはずですが忘れました。

参考URL:http://www.beyonddiscovery.org/content/view.arti … http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062580 …
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この回答へのお礼

詳しく説明していただいて本当にありがとうございます。非常に難しそうな実験ですね・・。企業としてはそこまでやる必要ないのかな、といったところです。

お礼日時:2005/07/13 22:14

フェロモンは生物の種類、用途などによっていろいろですが、陸上の生物の場合、化学的には脂質であることがほとんどでしょう。


たとえば、鎖状の飽和炭化水素の場合もありますし、不飽和炭化水素、アルコール、エステル等、化学的にはいろいろな構造のものがあります。しかしながら、タンパク質やペプチドと言うことはないと思います。これらは、揮発性ではないことが、フェロモンとして致命的であると思います。
水中の生物の場合には、アンモニウム塩など、ある程度水溶性をもつものが多いように思われます。
昆虫の分泌物などからフェロモンを単離するためには、いくつかの成分に分離して、活性を示す物質を絞っていくのが基本です。その過程において、ご質問のような、フェロモンを含む液体ができてくることはよくあります。再現性などの技術的な問題はあるでしょうが、その液体を使って活性を調べるのが基本です。もし、その液体が活性を示せばその中にフェロモンが含まれると言うことになるでしょう。
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この回答へのお礼

ありがとうございます!フェロモンは脂質である可能性が高いのですね。当方無知なもので飽和炭化水素などがイメージできません。鎖状の飽和炭化水素やアンモニウム塩などに相当する具体的な物質名の例などをお教えいただけると幸いです。また、脂質ということは、このフェロモンが含まれているであろう液体から脂質を抽出しなければならないのでしょうか・・。その後下の方のお礼にも書きました通り、遠心分離、クロマトグラフィ等の操作を経て動物に実際にテストして反応を見るという過程で実験をしたら適当でしょうか。

お礼日時:2005/07/07 21:35

動物にもフェロモン様の作用を示すのではないかといわれている物質は確かにあります。

魚にターゲットを絞れば、魚にも鼻があり、水中の微量物質を測定するセンサーがかたまってありますので、そういった作用を持つ物質は存在するかもしれません。

さて、魚が鼻で捉えていると考えられる物質については、やはりタンパク質ではなく炭化水素に近い物質を使っていると考えられています。なぜなら、タンパク質よりもはるかに分解しにくく(遠くまで間違いなく伝播する)、分子量も小さくコストが低いからです。

#2の補足に関してですが、ターゲットとなる物質が確定していない以上、検出するのは無意味です。なぜなら「ある物質」を検出したとしても、それがフェロモン様の作用を示すと証明されていない限り「フェロモンが存在する」という主張は成り立たないからです。

そこでまず、何らかの「ある物質」がフェロモンであると証明しなければなりません。そのためには、直接には「ある物質」を魚に振りかけて、特定の行動が惹起するかを調べればいいでしょう。
しかし、その「ある物質」を闇雲に選んでいても徒労に終わるでしょう。フェロモンは微量でも機能する信号として用いられるので、自然界には滅多に存在しない変則的な分子構造の物質が多いからです。

そこで、一般的には、特定の動物の発情期なり何なりに活動する器官を数十万匹分ほどすりつぶし、遠心分離してクロマトグラフィにかけるといった方法が行われます。これを、特に拡散しやすい物質などを拾い集めていくと、それぞれ数ミリグラムほどのサンプルが取れます。これで候補を絞っておき、あとは分子構造解析にかけるなり合成して効果の検定を行うなどします。

一口にフェロモンといっても種ごとに違いますし(交配できない動物同士で発情を促すフェロモンに反応しても意味がないですから)、惹起する行動によっても異なる(発情を促すフェロモンだったり道しるべフェロモンだったり)ので、まずターゲットとなる種とその行動を決めておく必要があります。
さらに水中に拡散していると思われる量も極めて少ないでしょうから、単純に検出が難しいかもしれません。技術的に可能であっても、コスト的にかなり困難かもしれません。

参考URL:http://www.aquamuseum.net/himitu/sense.html#kyuk …
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この回答へのお礼

ありがとうございます!返事がおくれてしまって申し訳ありません。フェロモンが含まれているであろう液体からフェロモンを特定するには遠心分離してクロマトグラフィで分離後、動物実験をして反応がある分画に決定するといったかんじでしょうか?なんだかむずかしそうですね・・・。

お礼日時:2005/07/07 21:30

フェロモンというのは、もともと昆虫が交信やナンパをするのに使っている物質の事なので、植物とか食べ物といった総称です。

蛋白のように揮発(空気中に香りとして拡散すること)しにくいものではなく、揮発しやすい、水素、炭素、酸素で出来ていると考えた方がいいです。液体の中にフェロモンが含まれているかどうか調べるには(広義的には香りがすればフェロモンが入っているといえないこともありませんが・・・)まず最初に何のフェロモンかを特定する必要があるのかと思います、昆虫に対して何の作用もしない芳香族ではフェロモンとは言えないのかも知れませんが。参考になれば幸いです。

参考URL:http://www1.accsnet.ne.jp/~kentaro/yuuki/pheromo …

この回答への補足

ありがとうございます。元々フェロモンとは昆虫のものなのですが、細菌とか哺乳類やその他の動物にも存在すると言われています。そこで私が知りたいのは水棲動物(主に魚など)のフェロモンです。水の中なので、そのフェロモンと思われる物質も水にとけるものだと予想できるのですが・・・。フェロモン自体がどのような物質なのかわかっていません。これでは検出はむずかしいでしょうか。説明が足りなくて申し訳ありませんでした。

補足日時:2005/06/19 17:32
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一般論ですが。



フェロモンとして用いられる物質は、少量でよく拡散して情報を伝達する必要があるので、揮発しやすい物質、アルコールに似たものであるとか、芳香族のようなものとか、炭化水素系のものが多いです。

後者の質問に付いては、まずターゲットとなる物質を同定しておくのが先決でしょう。それを、まあいわば「普通に」化学的に検出するだけなのですが、特に昆虫などの場合フェロモンは極めて少ない量が用いられる(計算上触角に数個の分子が付いただけで反応しなければならない、というよな結果もある)ので、現在の人間の技術で検出するのはなかなか困難な濃度であることが多いようです。

以上は一般論です。専門家の方がいらしたら間違いの指摘等お願いします。
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