

No.1ベストアンサー
- 回答日時:
調理場は高湿度なので結露しやすいですね。
しかも屋根が金属折板類だけということなので結露の度合いも多いと想像できます。現在の金属折板だけという状況に比べると、上に断熱材+金属折板を追加する事はかなりの結露防止の効果がでます。冬季は外気の影響を受けて金属の屋根は低温になります。低音になった屋根は同時に天井でもあるので、天井が低温になりそして天井付近の空気の温度が低下します。この時に天井付近の湿度を持った空気の下がった温度が、その空気の露点温度を下回ると結露します。「天井付近の空気の温度<露点温度」で結露します。
今回、計画されている工事は結局は屋根の断熱です。冬季の外気の影響を調理場の天井へ伝えないことを目的とするのです。調理場の天井付近の空気の温度は冬季においても現在よりも高温に保たれるはずです。その天井付近の空気の温度が露点温度を上回ると結露しなくなります。「天井付近の空気の温度>露点温度」となり結露しなくなります。
換気扇と結露の関係は、つまり湿度と結露の関係のことになります。換気扇で水分を排除することは結露防止に効果があります。ある室内環境(温度や絶対湿度)で結露が発生したとします。結露を防止するには断熱で温度を高くする事と、絶対湿度を下げることです。換気扇で調理場の高湿空気を排気して新鮮外気を室内へ導入することは、絶対湿度をさげ結露発生要因を排除低下するということになります。
換気扇は同じ部屋に何個もつけると逆に換気能力が低下する可能性があるので注意して下さい。調理場に隙間風やガラリがあるのでしたら大丈夫ですが、ある程度の機密性のある場合は複数の換気扇を同時に稼動させた場合、調理場は負圧になりすぎて換気扇が正常に機能しなくなります。最悪の場合は外の風向きの影響で換気扇の一つがほぼ停止状態にまでなることがあります。ある程度の機密性のある調理場において今回複数の換気扇を追加設置しようとする場合は必ず外部から新鮮空気を導入する計画をしたほうがいいと思います。それが先述の隙間風やガラリや吸気口等のことです。換気の経路を事前に設計することをお勧めします。同じランニングコスト(電気代や維持費)を消費しながらも換気計画しだいでは換気効果はかなり違ってきます。その良否は本題の結露解消に直結することになります。
お礼が遅くなり申し訳ありません。大変親切丁寧な説明をしていただき感謝いたしております。何点か理解ができませんので少し質問させていただきます。空気の温度<露点温度とあります。空気の温度はその時々の温度ということだと思いますが、露点温度はどのようにして決まるのですか。
換気扇の設置限度とはどのように考えればいいのでしょうか。数字的に何か参考になるものあれば教えて下さい。
また、外部からの吸気口はただ単に換気扇を逆に付けるだけですか。
No.3
- 回答日時:
調理場の場合には、蒸気を発生する箇所には、フードを設置して局所換気を行う様に設計します。
調理釜のように火気使用であれば、フードの形状によって排ガス量の20-40倍の換気量が必要になりますが、実際には、蒸気は重いので吸い込みきれず、室内に漏れて結露します。
確実に蒸気をフードから排気するには、面風速を1.6m/s以上とる必要があり、風量は排ガス量の70-100倍と非常に大きくなってしまいます。
その為、ある程度の漏れを予想してフードの周囲に有圧扇を設置します。
炊飯器や、食品洗浄用シンク・食器洗浄機でも、温水を多量に使用し、蒸気が発生するので同様にフードを設置して局所換気を行う必要があります。
通常であれば、排気量が多いために、機械換気は排気のみで、吸気は自然吸気でも良いのですが、最近は、作業環境として、高温になる調理釜や揚げ物機の前にスポット吸気を行う様になっています。
No.2
- 回答日時:
結露の仕組み等については、No.1の方が回答されていますので、差し控えます。
大変、解りやすく、親切な説明と、感心します。さて、建築的な立場から回答します。
まず、断熱性能についてですが、今現在、使われている仕様と比較すると、貧弱と言わざるを得ません。
地域がどこか不明ですが、最も性能の高い種類の断熱材を使用するとしても、倍の10cm位の厚さは確保したいところです。
但し、これは仕様との比較であり、現状が全く断熱がされていない状況のようですので、今と比較すれば、かなり断熱されることにはなります。
次に換気についてですが、調理室ですので、換気の計画回数は、概ね時間30回以上は必要となると思われます。(当然、使用している厨房機器の種類や台数により異なります。あくまで目安です。)
200m2の天井高さ3mの調理室を想定すると、200×3×30=18,000m3の必要換気量となり、30cmクラスの有圧換気扇では、12台も必要になります。
但し、機器付近の局所換気もあると思われますので、換気扇の数はもっと少なくなります。
ここで言いたいのは、10,000m3以上の換気を計画すると、吸気不足に陥る可能性が大きいということです。
排気だけでなく、吸気に関しても留意が必要です。
適切に吸気口と排気口の位置を設定し、空気が滞ることなく換気されることが必要となります。
最後に、断熱と換気の双方に関連する内容ですが、今の技術で、調理室を計画し、絶対に結露が発生しないと保証できる建物は作れません。
どんなに断熱性能や換気能力を高くしても、どこかには限界があって、それを超えると結露は発生します。
ましてや、改修後の断熱性能も、さほど高くないようですし、改修ですので、天井の断熱性能を上げることにより、他の部分で結露が発生する危険性もあります。
ここから先は、現地を見るなりしないと、何ともいえませんが、断熱や換気が、その建物(地域性も含め)に合ったものであるかが重要なポイントとなります。
何だか、随分否定的な話になってしまいましたが、現在の断熱の全く無い状況から、天井に断熱を入れることが、悪いわけはありません。良いことです。
但し、断熱をあまり過信しないで、換気や使用状況など、総合的に検討しなければ、結露は無くせない、ということを理解していただければ、と思います。
返事が遅くなり申し訳ありません。親切・丁寧な回答ありがとうございます。地域は北陸です。
何点か質問させていただきます。
排気だけではなく吸気についても留意が必要とありますが、
基本的には両者はイコールになるようにすべきなんでしょうか。
何か計算方法でもあるのでしょうか。
また、空気が滞ることなく換気するとあり、また、建物が(地域性も含め)その建物に合ったものであるかどうかが重要なポイントとありますが、その見分け方に何か原則等何かありますか。
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