
No.1ベストアンサー
- 回答日時:
言文一致運動については、文体の確立の歴史と言えます。
わたしたちが、こんなふうに当たり前に文章を書くことができるのは、先人達が文体を確立しているからなのです。
たとえば・・・自分が日ごろ使っている言葉をありのままに文章に起こそうとした経験はありませんか?方言なんかをそのまま書こうとしたら、なんか変ではなかったですか?
そう。方言を書き言葉にするときの文体が確立してないからうまく書けないのです。
いろんな試行錯誤があっていまのような文体が出来上がっていったのです。
日本語の場合は、特に文末表現をどうするかっていうのが問題になるわけですが、
それまでは、「けり」とか「ぬ」とかを使っていて、話し言葉とかけ離れていたわけです。
それを工夫した言文一致運動の重要人物は三人。
山田微妙(ですます体)、尾崎紅葉(のである体)、二葉亭四迷(だ、のだ体)。
この中で尾崎紅葉の「のである体」が普及していきます。
で、いろいろあって、今の日本語の書き言葉になっていくわけですが、
うーん。「のである」なんて本当の話し言葉ではまず使わないですよね?
この点が、日本語の特徴になっていると思うのですよ。
つまり、言文一致といいながら、実際には書き言葉と話し言葉に距離がある。
話すのは問題ないのに、文章がうまくかけない人がいる。
こういうのが日本語の特徴だと思います。
あんまり答えになってないようですが、補足質問いただければ、また回答さしあげたいと思います^^;
そうだ。時代背景として明治20年代のことだということも踏まえておくといいと思います。
明治20年前後に、江戸時代を引きずっていたのがいっきに明治時代っぽくなっていく。
そのときに、別に文体なんて、前から使っているようなのでいいのに、変えようと思った人がいる。
なんかかっこいい。そういう気づきがあるといいなぁと思います。
時代背景について参考になるサイトを紹介しておきますね^^
http://homepage3.nifty.com/bluesky/critique_japa …
参考URL:http://homepage3.nifty.com/bluesky/critique_japa …
この回答への補足
めっちゃ長い回答とてもありがたいです。(;;)
自分でいろんな書物を読んでみて
前島密らが漢字が中心だった日本語をローマ字にしようという動きがあったみたいで、ローマ字を国語に取り入れようとしたのが発音変化の大きな要因かなと考えています。
このことについて知っていることがあればお手数ですが教えてください。
No.2
- 回答日時:
>たとえば「ふぁ、ふぃ、ふ、ふぇ、ふぉ」が50音字表を作ったときになくなってしまった です。
>前島密らが漢字が中心だった日本語をローマ字にしようという動きがあったみたいで
この2点は面白そうなテーマですが、言文一致運動が直接の原因ではないと思います。
どちらかというと教育とかそういうことが問題となると思います。
わたしの知っている範囲ですが、
まず、「ふぁ、ふぃ、ふ、ふぇ、ふぉ」が50音表を作ったときになくなったというのは初めて耳にしました。もしかしたら、そういう事実があるのかもしれませんが、一般的に知られているのは、江戸時代に、「は行」の音が変わったということです。
は行の音は、古くは「ぱぴぷぺぽ(pの音)」だったのが、中古時代くらいに摩擦音化して、「ふぁふぃふふぇふぉ(今のフの子音)」のような発音になり、江戸時代の間に「はひふへほ(hの音)」と今のような発音に変わったというわけです。
ですから、「ふぁふぃふふぇふぉ」の音が無くなったのは(「ふ」は残ってますね)、江戸時代の間のことで、明治期の言文一致運動とは関係ないと思うのですよ。
続いて、日本語をローマ字に・・・の点ですが、当初(明治20年前後)は、確かに、言文一致運動は、漢字制限、仮名専用、ローマ字専用などの「国語改良」の動きとして連動していたという資料を見たことがあります。が、具体的にどう連動していのかはわかりません^^;
ちょっと下記を読んでいただきたいのですが、ローマ字運動が直接発音に影響を与えたとは考えにくいと思います。ただし、識字率が高まることによって、元もとの発音が仮名遣いに影響されて変化したというのは十分にありうることだと思うし、実際にあったと思います。
明治期になると、個人レベルの教養を磨くのではなくて、国として教育レベルをあげるこということが重要であると考えられるようになります。日本はいつ西洋列強の植民地になってもおかしくない綱渡りの時期が続いているわけです。だから、「富国強兵」とかそういう思想が正当性を持つ。
だから、江戸時代頃までは、公用文は漢文で書くのが普通で、文学作品も擬古文などといった文体であったのですが、そんな一部の学のある人だけがわかって満足しているようなものを使っていては、日本の発展はないと考える人が増えるわけです。「難しい漢字を使うから」「日本語は理論的でないから」科学の発展が西洋に追いつかない、低レベルの文学しかない、ドイツ語がいい、フランス語がいいとか。そういう発想があふれるわけです。
学問の元として、誰でも字が読めないと話にならない。⇒漢字制限、ローマ字論、仮名書き論
ちゅうことです。要するに字を読めない人が多いから、誰でも読めるようにすることが、国を強くすることにつながるということです。明治政府は義務教育を始めたり教育を強化していったことをご存知でしょうか?
それまで(江戸時代)の、学を披露し合うような、難解な言葉の応酬はやめて、なるべく平易で論理的な言葉に日本語をしようというような思想っていうのは長く続いて、戦後の「国語審議会」の活動や、「常用漢字表」「現代仮名遣い」などの内容によく現れています。
「国語改良」の議論は、純粋な言語学の立場や、文学者としての立場での議論というよりは、政策的な意義が大きいと感じます。
先に示した山田美妙、尾崎紅葉、二葉亭四迷らは、どちらかというと純粋に文学を求める意義の言文一致運動を行っていたと思うので、かなりスタンスが違います。歴史的、時代的には連動していたということでしょう。
一応、長々と書いたのですが、手元にちょうどよい資料が無くて、けっこうあいまいな頭の中の材料で書いたので、不正確なところが多々ある気がします^^;
ポイントは押さえていると思うので、詳しくは是非ご自分でしらべてください。ごめんなさいねTT
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