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それぞれの企業は株価の上下を気にするようですが、株価の上昇・下落はは本当にその企業に影響があるのでしょうか?
株価が上がれば、社会的に認知されるとか有名になるなどの効果があるでしょうが、実際の資金は株主A→Bに移るだけです。社長以下の経営陣が大株主だから大儲けして会社に資金も注ぎ込めるということでしょうか?
実際に企業が新工場を建設する場合は内部保留の資金か銀行の融資を受けるかでしょう。
会社にとって株価の上昇・下落はどうでも良いような感じがします。
どなたか私の疑問を晴らしてください。

A 回答 (3件)

今日本で、一般的に株価の上昇が企業に与えるメリットとして挙げられるのは、


1.新株や転換社債など、株がらみの資金調達の際に、低利調達が出来る。
2.買収されにくくなる。
3.信用度が上がり、銀行や債券発行などの際に低利調達ができる。
の3つぐらいでしょうか。

まず、1ですが、株がらみの資金調達は、株主が最終的に得られるのは、税金を払った後の配当なり内部留保の増加であるのに対し、銀行借入や債券発行では、税引き前利益から利息が支払われる(支払利息は税務上費用にできるから)ので、株がらみの資金調達の方が高くつきます。更に、通常は債券の投資家よりも株式の投資家の方が、リスクが高い分、より高い期待利回りを求めますから、もっと高くなります。その為、ある程度大きくなった、銀行借入や債券発行が可能になった会社にとっては、株がらみの資金調達は損です。(より正しくは、その会社の既存の株主にとって損です。)
ですから、株がらみの調達は、中々銀行から金が借りられないような会社(例えば、出来たばかりで、これから販売が可能になりそうな技術を持っているが、製造設備や研究開発費が必要な、バイオテクノロジーの会社)に向いているので、1は正解ですが、一般的にあてはまるものではありません。

次に2ですが、その会社の経営陣や従業員は、買収されると首になるかも知れないので、メリットと言えるかも知れませんが、企業自体(あるいはその株主)からすると、買収される事は、より大きな会社の傘下に入って、新たな成長が可能となる期待もあるので、必ずしも悪い事とは言えません。これは、誰にとってのメリットなのか、というのを混同した議論です。

最後に3ですが、銀行が信用度が上がった事により貸出金利を下げたり、あるいは債券の格付機関が格付を上げるのは、基本的には、業績の向上等により倒産の確率が減るからです。言い換えれば、格付のアップも、株高も、両方とも業績向上の結果であって、格付アップが株高の結果なのではありません。実際、株価が例えば2割ぐらい上がったからといって、それで銀行が貸出金利を下げてくれるかというと、全然そんな事はありません。格付も同じです。株高の背景にある事実が、倒産確率を減らす場合にのみ、時間はかかりますが、借入コストは下がって行きます。

以上が、アメリカやヨーロッパなどでの常識的理解です。日本で、株価が企業の信用に影響を与えるような印象が生まれたのは、長引く不景気の中で、皆が疑心暗鬼になって、株価が下がると、何か隠された悪材料があるのではないかと思われて、それで信用が落ち、極端な場合は、取引先が逃げていって、つぶれてしまう、というような状況があったからだと思います。しかしそれは「市場が企業を殺す」とも言うべき、本来非合理的な話で、一般化はできません。
(勿論、欧米でも、市場全体は正常なのに、理由も不明瞭のまま、株価が例えば半分になったら、そりゃ何かあったとは思われますが、高い確率で実際何かがあったからです。)よって3は、100%間違っているとは言いませんが、一般化はできませんね。

企業が株価を上げなくてはならないのは、企業にとっていいとか悪いとかじゃなくて、企業が株主のものである以上、株主が株高(あるいは配当の増加)を要求して当り前だからです。「企業が利益を増やせるか」、「より成長できるか」とかいった観点だけから見れば、1が当てはまる若い企業を除けば、株価は「どうでも良い」とは言いませんが、それ程重要でもありません。

質問者の方の疑問は非常に的を得ていると思います。

尚、仕事上、株式発行や債券・銀行借入をする側にたった事があるので、経験者とさせて頂きました。
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この回答へのお礼

たいへん詳しいご回答で感謝いたします。

買収されにくくなるというのは、考えてもみませんでした。
1.2.3それぞれ多少影響はあるが決定的な事柄ではないんですね。
私の疑問もそれほど的外れでなかった事に少し自信がつきました。

企業に実力がつけば株価にも反映され、「信用度も上がり悪いことはない」ということですね。
前の方も言っていますが、株価は企業の成績表。
やっぱり点数は高い方がよいですね。

tiuhtiさんの解凍でスッキリしました。
ありがとうございました。

お礼日時:2006/01/07 09:42

質問者の「質問の中」に回答が一部含まれています。



それは、「実際に企業が新工場を建設する場合は内部保留の資金か銀行の融資を受けるかでしょう。」です。

企業が新しい事業をする際、資金調達をします。

銀行や金融機関から借りる場合、株価が高ければ(上昇)、低いより(下落)有利な条件(低金利)で調達できます。

市場から資金調達(増資、CB発行、などのイクイティファイナンス)する場合も、株価が高ければ有利な条件で、株や社債の発行ができます。

ですから、「どうでも良い」ことではありません。
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この回答へのお礼

資金調達がしやすくなることは、企業にとって重要なことですね。自分が借り入れする立場で考えると分かりやすいですね。ありがとうございました。

お礼日時:2006/01/07 09:28

株価は会社の成績表みたいなもんです


確かに、直接関係はないのですが、
株価があがれば会社の信用も高く資産総額としては高くなります
既に発行済みの株に対して新たに株を発行するときの価格にも影響してきます

会社としての信用という意味でも大きいですよ
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この回答へのお礼

なるほど、信用が高くなり、資産総額が増えて融資も受けやすくなるんでしょうね。
ありがとうございました。

お礼日時:2006/01/07 09:24

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