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ナチスドイツについての質問をさせていただきます。ナチス軍がユダヤ人を殺すとは一体どのようなことなのか?それと、そのような事をこれからどのようにして防ぐことが出来るか?みなさんの意見をお待ちしております!

A 回答 (4件)

ご質問の中の「ナチス軍」という部分ですが、ナチスは政党なので、「ナチス党」というべきです。

当時ドイツには国防軍という正規軍がありましたが、ナチスはそれとは別に突撃隊(SA:エスアー)と親衛隊(SS:エスエス)という軍事組織を持っていました。

何故ナチスがユダヤ人を迫害し、殺害していったのか?これはもともとヨーロッパにあった、ユダヤ人迫害の歴史が背景にあります。ヒトラーは伝統的な反ユダヤ主義に影響を受け、第1次世界大戦の敗因はユダヤ人の陰謀によるものだと信じたようです。

当時のドイツでは、金融界などでユダヤ人が経済的に大きな力を持っていたこと、ユダヤ人とドイツ人(アーリア人)が混血することで、純粋なドイツ人の血が汚れて堕落してしまい、結局大戦に敗北したと考えました。そのためナチスは政権を握ると、ユダヤ人の財産を没収し(それをドイツ人に分け与え)、ゲットーに押し込め、最後は所謂「最終的解決」を実行していったのです。

ではどのようにしたら、そのような動きを防げるのか?経済面では、世界経済恐慌の後、先進工業国がブロック経済を広げたため、植民地をあまり持たなかった国々(枢軸国)が侵略的になった点から、世界的に自由貿易体制を堅持する必要があります。またヒトラーが失業対策のために軍需産業を急激に拡大したことから、特に軍産複合体の膨張を防ぐべきです。この点は第2次大戦後、米のアイゼンハウアー大統領の演説が有名です。

内政面では、独裁政治や極端な民族主義を警戒し、三権分立を守ることです。現代でもサダム・フセインのイラクや、キム・ジョン・イルの北朝鮮などの独裁国家は、自国民の人権を軽視し軍事力に依存する国になりがちです。また、自国民を他国民より優秀だと強調する(戦争中の日本もそうでした)と、国際的に孤立してしまいます。軍事力を必要以上に強化し、周囲の国と緊張関係にある孤立した国が増えると、その地域が不安定になっていきます。さらにナチスが政権を握ったとき、三権分立が崩れ、行政府が立法権をも掌握したため、ヒトラーを抑える権力が国内になくなり暴走していったので、三権分立はどんなことがあったも、維持すべきです。

他の方も指摘しているように、戦争の賠償請求があまりに重いと、その国を不安定にしてしまいます。第2次大戦後、中国は日本に対して賠償請求権を放棄しましたが、それはドイツの事を念頭に置いた措置でした。また、独裁者の侵略的行為には絶対に妥協すべきではない、ということも重要です。キューバ危機を題材にした映画「13DAYS」のなかで、ケネディ政権が「ミュンヘンの轍を踏んではいけない」と戒めながら、ソ連に対抗していったことが描かれています。これは1938年のミュンヘン会談で、英・仏が宥和政策をとったため、ヒトラーを増長させてしまったことをいっているのです。

以上長文になってしまいましたが、人類最大の悲劇だった第2次世界大戦が終わって、まだたった60年しか経っていません。常に歴史を学び、歴史から教訓を引き出す努力は、絶対に忘れてはいけないと思います。
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この回答へのお礼

ありがとうございあます!本当に参考になりました。細かい説明本当にありがとうございます!

お礼日時:2006/02/14 08:38

もうひとつ、現代でも続いている「ユダヤ資本が兵器産業の中心」ということも理由のひとつになります。



一次大戦が終了したとき、明日への食事にも困るドイツ人は「兵器製造でぼろ儲けしたユダヤ人の資本家」が国内にいることに気づいたのです。また彼らは
有り余る資本を「同じドイツ国籍を持つ人たちのため」には使おうとしなかったのです。ユダヤ人にとって、自分たちはドイツ人ではなかったのです。
こういう感情的な理由もナチス結党の理由になっているかと思います。

なお、ユダヤ人が拝金的なのは
1.イスラエル国家が存在しない。

2.宗教的な理由により、他民族との交流は好まない。

3.イエスを殺した(イエス自身もユダヤ人ですが-笑)。

などの理由で、それまで「どこでも迫害されていた」からです。不幸な歴史の連鎖が原因といえるでしょうね。
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 ドイツで言うユダヤ(JUDEと書きます)の意味を知る必要があるのではないでしょうか。


 ドイツ語のJUDEとは、ユダヤ人を指す言葉ですが、それ以外の意味としまして『拝金主義者(金こそ全て!と考えるほりえもんのような人)』を指す言葉でもあります。

 ナチスはドイツ民族社会主義労働者党(NSDAP)が正式名称です。気付いたかもしれませんが、労働者のための党なのです。拝金主義者や資本家は民族及び労働者の敵という考えが根底にある政党なのです。実際、レームなど生粋の党員は資本家に迎合した党を批判し、第二次革命が必要という考えを持っていました。
 ナチスにとってJUDEを殺すというのは、腐った資本家を抹殺し、理想の社会主義国家を作ることなのです。ただ、ユダヤ人と拝金主義者はかなりの確率で一致します。その結果良いユダヤ人も悪いユダヤ人も一蓮托生であり、国から出て行けという運動になったのです。ナチスの収容所で90万強(日本では600万とか言いますがそれは日本・米国・イスラエルでしか通用しません)のユダヤ人が死んだわけです。

 さて、このような虐殺を防ぐ方法ですが、全くないと思います。近年ではルワンダ虐殺(多数民族フツが少数民族ツチを50万人虐殺)、民族浄化(クロアチア、セルビアで行われた敵対部族の抹殺)などが起きています。どれも突然起きたのです。前日まで仲良く暮らしていたのに突然です。
 現代の日本だってホリエモンが吊るし上げになってます。彼は自業自得とは思いますが、日本国内で進んでいる所得格差の問題が行き過ぎれば儲けている奴から金を奪え!それは正当な行為だ!となれば似たような状況になるのです。
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まず原因の1つはドイツが第一次世界大戦で負け、法外な賠償金を負わされたことです。

相当なインフレで、1兆マルク硬貨が発行される始末でした。パン一切れを買うのに台車いっぱいの札束が必要だったという話もあります。
そういう大変な損害を負わされたドイツの民衆が、怒りのぶつけ場所を求めたのです。彼らの怒りは、外敵であるイギリス・フランスなどの戦勝国。そして内部にいるユダヤ人に向けられました。ユダヤ人はドイツ国内に入ってきて活発な経済活動を行い、多くの所得を手にしてましたから、ドイツ人にとっては目の仇になったんですね。
そういう事情で、ユダヤ人排斥をうったえるナチスに、みんなが同調して投票をしたわけです。

今後こういったことを防ぐための教訓は2つあると思います。
まずは、第一次世界大戦後のパリ講和会議で、戦争の再発防止のためと称してドイツを骨抜きにするべく、戦勝国側があまりにも莫大な借金を背負わせた。これがドイツの怒りを買い、第二次世界大戦を招いただけでなく、あんな変てこな政党が政権を取って、世界史上空前のホロゴーストを起こした原因です。
だから教訓の第一としては、戦勝国側が一方的な要求をせず、敗戦国の平和的再建を促進するよう力添えをすること。再建のことなど考えずに賠償要求したから、経済が破綻し、世論がおかしくなってしまったのです。
思えば第二次世界大戦後のアメリカによる日本占領は、だいぶマシなものだったと思います。今話題のアメリカによるイラク占領もうまくいくとよいのですが。
教訓の第二は、国民的熱狂を作ってはいけない、ということでしょう。ナチスがあれだけユダヤ人排斥を主張して、それを多くのドイツ人が支持したということは異常な事態です。冷静な目で見れば、ナチスが危険な政党であることは見抜けたはずです。
国連脱退時の日本も熱狂的でした。国際社会から孤立し始めた日本がこの先どうなってしまうのか、冷静な目で見れば先を見通せたはずです。
現在、日本もアメリカも「国民的熱狂」とまでは言わないまでも、それに近い状況になりつつあります。
民主主義の名のもとに、正当な選挙によってあのナチス政権が生まれたということを、有権者たちは肝に銘じておくべきでしょう。
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この回答へのお礼

ありがとうございます!とても参考になりました!

お礼日時:2006/02/13 15:56

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