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読書とはちょっと違いますが、本好きの方なら図書館もよくご利用になるかと思ってここでお尋ねさせていただきます。
私がよく利用する図書館に民営化の声が聞こえ始めました。賛成派は予算削減、接客態度が良くなると言っています。
反対派は司書でない人を安くで雇うと専門性が薄くなるとか、公共性が必要だと言っています。
私は、本は買うのではなくて図書館で借りるもの、という生活をしているため、無料で読みたい本が借りれれば構わないと思ってるんですが・・・。
民営化された図書館を利用されている方、良くなった点、悪くなった点などあれば教えてください。

A 回答 (9件)

民営化というと聞こえがいいですが、


運営資金、図書購入費、職員の人件費などは
どこが負担するのですか?

結局、税金でしょう。そして、退職地方公務員
の再就職先ということでしょうね。

バーではあるまいし、サービスなんでいらないですよ。必要な本、面白い本を揃えて、普通に
貸してくれればそれでよいのです。

小泉氏の民営化など、ろくな事はないですね。
建築確認、郵便局、その他もろもろ....
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この回答へのお礼

さっそくのご回答、ありがとうございます。

>必要な本、面白い本を揃えて、普通に貸してくれればそれでよいのです。

とおっしゃってますが、それなら司書でなくとも勤まり、民営化して司書でなくても働けるようにして人件費を抑えれる(つまり資格者だからと高い給料を払う必要はない)と民営化推進の議員が言ってるんですよ。
負担するのは結局税金ですが、現在の公営よりも削減できることは明らか(らしい)んです。お恥ずかしい話ですが、私の住んでる市の財政は苦しいそうなので・・・。
という話をされると、なるほど、と思ったりしてしまうんですよね。
そして、反対派の「専門性の必要さ」を聞いて、なるほど、と思ったり・・・。知識が浅いため、どっちにも簡単に傾いてしまう私です。

お礼日時:2006/04/13 17:42

こんにちは


ほかにの事業に関しての民営化はともかく、
図書館については民営化が好ましいとは思えません。
司書の資格があるからといってそんなに高級を払っているとはおもえませんよ。
司書の資格は短期大学でも四年制大学でも文学関係でしたらその科の勉強のかたわらかなり簡単な講義を受けることで資格が取れます。
自分の場合は、資格を持っていても司書職として働くには余りに募集がなかったので就職試験の時にはすごい倍率でした。
これは公務員なので女性としては高給がみこめるのと働く環境が揃っていると考えられたからです。
司書職という専門の価値で給料が加算されているとは思えません。

図書館は無料で本が借りられるというだけでなく、郷土資料の研究施設として、また児童教育に携わる人たちへの助力として大切な施設です。
予算削減云々はどこも同じです。
ただこういう文化的基礎となるべき大切な施設への予算を安易に削ろうとする姿勢って、はっきり言ってその自治体の「文化的程度」の低さを感じざるをえません。

司書の資格は容易にとれますが、有能な司書はかけがえのない文化的知的財産なのです。
書店に行って本を探して欲しいと言った時店員さんに「なあにその本知らないわ」なんていわれたら二度とそこには行かないでしょう?
図書館の司書には自分の知らない分野でもとりあえずそういう資料を提供できる、そういう検索の技術が求められています。だからこその専門職なのです。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。
さしずめ私は「文化的程度」の低い人間といったところでしょうか。

>郷土資料の研究施設として、また児童教育に携わる人たちへの助力として大切な施設です。

と言われてもいまいちピンとこない感じなんですよね・・・。そういう形で利用してないからかもしれません。
図書館で本を探す際、司書さんの手を借りたこともありません。調べ物は自分でやっています。これまでの人生で、インターネットと文献を使って調べれなかったことはありません。
そもそも簡単な講義を受けただけ取れる司書資格で、有能な司書って育つものなんですか?
うーん、民営だろうと公営だろうと私に関係ない気持ちが増してきた気がします・・・。

匿名のインターネットであるからここまで言えますが、この郷土愛のなさ、教育への無関心さは我ながら情けない限りで、私のような人間が日本を駄目にしていってるんだろうなと思いつつ、正直に書かせていただきました。過去から受け継がれた郷土資料、未来へとつながる教育を否定するような無責任な発言、どうぞお許しください。

お礼日時:2006/04/14 00:34

 回答になっていないことを前提で。



 民営化、賛成、反対。まあ、いろいろ言い分があるんでしょうね。
 ただ、どうも「人」の視点しか存在していないような気がするんです。
「本」の視点がない。
 本当に「本」が幸せになるにはどうすればいいのか。そして、当然、「人」が幸せになるにはどうすればいいのか。
 そこをちゃんと考えれば、ま、とりあえずあなたのスタンスは決まるんじゃないんですか。民営化、賛成、反対、という枠ではなくね。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。
本を幸せにするには、やはり個人で買うのが一番だと思います。
不特定多数の人が利用する図書館では、汚しても知らん顔、書き込みがあったり、平気で読みかけのページで本を伏せて置く人も見かけます。本が傷むというのに。
多くの人に大切に利用されるというのが本の幸せだと私は考えますが、「多くの人」が利用する時点で必ず雑に扱う人がいます。「大切に利用される」の部分が適いません。
大切にするために貴重書庫なんかに入れると「多くの人に」の部分が適いません。
「みんなの本」と称してどちらかの運命しかないなら、決まった「主」が大切にしてくれる本が一番幸せだと思います。
そうすると、現在の私の図書館利用自体を否定することになってしまいます。
junmatsuさんの考え方で突き詰めると、自分の疑問から遠く離れてしまいました・・・。

人が幸せに、とは、本と人との関わりで、ということですよね。
読みたいと思った本が借りれる(予約待ちなんかで遅くなることはありますが)、最寄の図書館になくても他館から取り寄せてもらえるという現状に私は満足しています。この現状が民営化したらどうなるのか、これが今回の質問です。人=私で考えた場合、結局元の疑問に戻ってしまいました・・・。

すみません。私なりに考えてみましたが、結論は出ませんでした・・・。

お礼日時:2006/04/14 22:32

再び#3です。



質問者様の結論が出ないのは、ある意味正しいんじゃないかと、私は思います。
本というのは、ひとつの結論が書いてあるものではなく、複数の問いかけが書いてあるものだからです。

図書館の民営化、というのも同じく複数の問いかけを投げかけている。これに対して、たったひとつの結論で答えようというのは、無理だし、答えてもいけない。

複数の問いかけには、それ以上の複数の答えをお持ちになったらいかがでしょうか?
図書館が、たった一種類の本で埋め尽くされていたら、嫌でしょう?
同じように、人間の頭が図書館だとしたら、もう矛盾しまくった考えを複数持っていたほうが面白いと思うんです。たったひとつの結論しかない人間って魅力がないですし。

ということで、さらに質問者様を混乱に陥れようとしている私です。
どうぞスルーしてください。
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この回答へのお礼

私が知りたいのは民営化に対する賛否両論や図書・人の関わり如何ではなくて、利用の利便性に変化はあるのか、ということだけです。
「こういうことになるんじゃないか」「ああいうことも考えうる」という専門家の論議を読んだことありますが、どれも机上のことでしかありませんでした。
民営化された図書館を利用したことがないのにあれこれ考えるのではなく、利用したことがる人の正直な感想を知りたいだけなんです。
ここで尋ねたら等身大の感想を知れるかと思って質問しています。やはり机上の論議以上のものをつかむのは難しそうです・・・。

お礼日時:2006/04/15 14:16

私個人はあまり図書館を利用しないので、参考になりそうな本をご紹介しようかと。



「ず・ぼん」
http://www.pot.co.jp/zu-bon/
バックナンバーは全文公開されています。
9と10で図書館の民間委託について特集されているようですので、一度ご覧になってはいかがでしょうか。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。
ご紹介はありがたいのですが、こういう本は賛成意見と反対意見がバランスよく掲載されているので参考にしづらいんです・・・。
専門家が編集した書籍ではなく、もっとダイレクトな意見を知りたいのですが、なかなか難しいですね。

お礼日時:2006/04/16 20:42

>民営化された図書館を利用したことがないのにあれこれ考えるのではなく、利用したことがる人の正直な感想を知りたいだけなんです。



民営化は始まったばかりです。いま良い点悪い点をあれこれいってもそれは目先のことで、10年ぐらいたってみないとわからないことがいろいろあると思います。
図書館は情報を蓄積して、それを利用者に提供している施設でもあります。
たとえば、市立図書館は地域の郷土資料を積極的に収集し、提供できるように整理しています。
非売品も多く、アマゾンのようなオンライン書店などの情報は使えぬ特殊な世界です。
民間委託になった場合でも、ずっと同じ会社ならばそうした整理や提供に関するノウハウも受け継がれるかもしれません。
が、A社よりB社の方が安価で運営してくれるからと変更したらどうなるでしょう?
たとえ申し送りしても、職員が全とっかえでは、失われるノウハウもきっと出てくると思いますよ。
それから、各公立図書館は、近隣や都道府県の公立図書館、学校などの教育施設などと連携しています。
そうした連携の場は、民間業者よりは公務員が適しているように思います。


私の地元の図書館では、一時期、本のラベルの方式を変更したことがあります。
分類の最初の数字を無くし、それをラベルの色で表すという方式です。

つまり、文学関連は赤ラベル、芸術は紫ラベル、社会科学は緑ラベルというように10色に分けて表すわけです。
数字がそのままだったら別にかまわないんですけど、頭の数字を省略したために、使いづらいくて使いづらくて。。。。。
たいてい歌舞伎に関しての本の分類は「774」で、ラベルの1段目には「774」とされるんですが、地元の図書館は紫ラベルで数字は「74」だけにしちゃったんです。
コンピュータで検索して、歌舞伎は「774」。で、頭の数字7を表すのは、何色のラベルだと確認して、棚に向かう。
毎日使うなら色も記憶してしまうかもしれませんが、数週間に1度の利用では、そうもいきませんでした。間違った場所に置かれる本も、かなり増えました。
それまでけっこう定期的に通っていたんですが、ぱったりと足が遠のきました。
数年して立ち寄ってみたところ、以前の方式が復活していました。使いづらいと思ったのは、私だけではなかったのでしょう。
が、予算の関係で徐々に元に戻すということで、数字は新旧混在してました。結局よけいな経費をかけ、しかも利用者に迷惑をかけたわけです。
ラベルの数字は、機械的に印字されていたので、数字を減らせば経費削減とかいうように、そろぼんをはじいたかもしれませんね。

民営化が、本当に、利用者の身になって考えているのであれば、かまわないとは思います。
が、ただ経費削減というだけで民営化を進めるのは、危険だと思いますよ。

あと、司書の専門性について。
質問者の方は、図書館を無料の貸本屋としてご利用のようですが、その他にもいろんな利用方法があります。
一例として、レファレンスというものがあり、司書の専門性が一番に発揮されるところかと思います。
コンピュータ検索だけでは解決しない問題のためにも、司書は存在しています。
ご参考までに↓はレファレンス事例を公開しているサイトです。

◆市川市立図書館 
http://www.city.ichikawa.chiba.jp/shisetsu/tosyo …
http://www.city.ichikawa.chiba.jp/shisetsu/tosyo …

◆都立図書館
http://www.library.metro.tokyo.jp/16/16510.html
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。
うーん、私の質問、伝わりにくかったでしょうか。反省してます。私が知りたいのは、「民営化はいいことなのか悪いことなのか」ではありません。良くなった点・悪くなった点です。それを知った上で、自分で考えたいんです。

>民営化は始まったばかりです。いま良い点悪い点をあれこれいってもそれは目先のことで、10年ぐらいたってみないとわからないことがいろいろあると思います。

と仰ってますが、当然です。だからと言って「とりあえずやってみよう」とか「とりあえずやめておこう」とか言うわけにはいきませんよね。

他の方へのお礼でも申し上げましたが、市立図書館として郷土資料を収集・整理していたとしても、私は利用していません。
教育関連との関わりは、確かに公営が向いてるかもしれませんね。ただ、今のところ私は教育には無関心です。これも他の方へのお礼で申し上げました。
レファレンス業務はもちろん知っていますよ。これも他の方へのお礼で申し上げましたが、私は自分の調べ物を自分で調べれなかったことはありません。自分で調べれないほど困難な問題自体、思いつかないですし・・・。きっと今後も利用しないと思うんですよね。
レファレンスサービスを利用する人がいるからこそ、大切な業務のひとつに挙げられているとは思います。とはいえ私自身は利用していないから、興味はありません。ですから、そこをピックアップして「図書館は公営であるべきだ!」という考えにはつなげられません。
図書館を無料貸本屋として利用しているというのも仰るとおりです。私自身の趣味・好奇心・向上心を満たすために、無料で利用させていただいてます。
郷土愛・教育への関心のなさは、本当にひとりよがりな考えだとは思います。でも、率直な意見なんです。
地域資料も教育機関との連携も興味ないし、レファレンスも必要ないですし、他に何か楽しい利用法があれば教えていただきたいと思います。

お礼日時:2006/04/16 21:25

指定管理者制度、民営化すると、


コアの運営をする職員は人数が減ってもそのままですが
長くいる非常勤は減り、”派遣労働”のような方が増えるでしょうね。
そして、貸し出しカウンターにいる人の入れ替わりが頻繁に
おこるでしょう。例えば去年までカウンターにいた人は
全員誰もいない、という状態。
貸し出し・返却・配架などの簡単な業務については
問題がないと思います。
が、トラブル対処や、細かい参考質問等には
答えられないかもしれませんね。

”借りるだけ”の利用者ならば
さほど違いは感じられないかもしれませんよ。。


ですから”
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。
貸出・返却・配架に問題がなく、細かい参考質問をしなければ、さほど大きな違いはないのではないでしょうか。だとしたら、今のところ私は民営化しても困りません。
「トラブル対処」の「トラブル」とは、どんなことが起こり得るでしょうか。私が困るようなトラブルを思いつきません。困るのは図書館側である場合が多いかと思います。だとしたら、「トラブル」に関しても、私は民営化しても困りはしません。
私の利用法は、まさに「借りるだけ」です。予約・リクエストも含めてですが。だったら、やはり違いはないのでしょうか。

「ですから」の後に続く言葉が気になります。「ですから民営化してもいいのでは?」といった感じでしょうか?

お礼日時:2006/04/16 21:40

 こんにちは。

shihousaさんの意図にそった回答は未だに無い様ですし、途中には「経験者 自信あり」と言いつつも意味不明なものまで現れています。
 先ず私の状況です。通常利用している地域ではこの昨年4月以降民間委託になりました(中央館を除く)。最も利用頻度の高い館での切り替えが昨年度だったので、それまではほとんど感じませんでしたが、それ以後明らかに変わった点があります。
1.返却や借り出しの際に、挨拶として「こんにちは」等、声を掛けてくれるのは良いと思います。ですが、「お客様」という言葉や返却の際の「ありがとうございます」にはかなりな違和感があります。
2.そのいくつかの館で業務を請け負っているのは大手書店M社の関連会社で、これは館内に明記してあります。おそらく人員の採用にはそれなりの試験を行っているのでしょうが、以前の公務員時代に比べて話の通じ方が格段に良くなったことは事実です。
 例えば、新聞の書評に出たような本の話題にはある程度強くなっています。また、私がリクエストする本について、情報を知らないならば知らないなりに、真剣に聞いて対処してくれようとします。
 ほかにも利用者としてのちょっとした疑問に関しても、必要な場合には即座に対応してくれます。Q.図書館側がその価値に気付いていない極めて貴重な資料を永久保存して欲しいが、どうすれば良いのか? A.その旨書面で提出してください。この時係りは小走りになって責任者に尋ねてきてくれました。
3.一方で、自らの裁量の範囲を超えることは一切してくれないようです。Q.禁帯出扱い(これはこの問い合わせをした時点で判明)の日経新聞縮刷版を館内利用のみで良いのでここの館まで移動してもらえないだろうか? A.残念ですが基本的に出来ません。
 この基本的にというのがどういう場合に例外となるのかまでは尋ねませんでしたが、おそらくどうやっても、駄目だと言われたのではないかと想像しています。
4.私はここでも回答する側でしたから、図書館でもレファレンスの利用はほとんどしたことがありません。ですのでこれについては答えられません。もっとも公務員時代にも本のことを解っていない館員がごろごろしていたわけで、それが民間委託になったからといってそれほどの違いがあるとも思えません。多分簡単な調査で判らないことは中央館に再質問されるのでしょう。
 
 まとめ。現時点では私は何の支障も感じていません。もしなんらかの問題があるとしても、それが明らかになってくるのはもっと先のように思います。雇用者に関しては会社側は良い人材はきちんと確保して、ある程度の期間は継続して配置するようです。
 民家委託に関してプライヴァシーの問題を訴える人もいるかもしれません。しかし委託される側としても問題を起こせば翌年以降の契約に差し支えるわけで、この点も公務員時代と特に差異はないだろうと感じています。 

参考URL:http://homepage1.nifty.com/funana/nenpyou/h1-.htm
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この回答へのお礼

おお~!このようなご回答をお待ちしてました!
私の質問の仕方が悪かったのか民営化の是か非ばかりで、肝心の「使い心地」については触れてもらえてませんでした。この質問、民営化された図書館を利用してる人の目に留まらなかったのかなぁとがっかりしていたところでした。
やっとpote-nyan様のような回答者に巡り合えて、嬉しい限りです!本当にありがとうございます!参考にさせていただきます。

お礼日時:2006/04/16 23:15

まず前提として


私の利用している最寄りの図書館は公営ですので「経験者」ではありませんが、
民営化された図書館を利用する知人がおり、体験談を聞いています。
(新聞や雑誌の記事なども興味があるので気をつけて目を通していますが、実際に民営化図書館を利用したことはありません。)
本はできるだけ図書館で借りて読んで、
よく使う資料・何度も読み返したい本・持ち歩き用の文庫本などは自分で購入するという生活をしています。


実際に利用した知人の話では、
云われているとおり、民営化によって接客態度は向上しているようです。
一方でマニュアル対応的な部分もあるとのこと。
館内が綺麗、本が新しい、話題になった新刊が多いという点が良い部分だといっていました。
利用する人も増えて、貸出もぐんと増えている様子。
(単純に本が多くなったからというのもあるかもしれません)
反対に気になる点は、調べものに使うような参考資料類が手薄になっていることだそうです。


図書館の資料は「利用」の面と「保存」の面があって
民営化で大きく改善されるのは「利用」の部分ではないでしょうか。
「保存」の部分はあまり数字に反映されない地味な部分ですが、
図書館を特徴づけているのは本屋や貸本屋にはないその「保存」の部分で、
それは数字にあらわれにくいけれども大切な役割だと私は思います。
民営化で問題になるのは、たとえば貸出冊数や蔵書回転率(同じ本が何回借りられたか)という数字で
図書館のサービスが測られるのではないかということ。
図書館は他の営利商売と違って、保存や参考資料の利用は数字になって表れません。
ですから、単に「効率的な経営」を求めるのであれば
よく読まれる話題の新刊書を何冊も揃えて貸出のポイントをあげることになり、
あまり使われない専門書や値段の高い参考図書は予算的に切り捨てられてしまいます。
ただ、一般の人があまり個人で買わないような資料を図書館が持っている意味は大きいと思うのです。

また、貸出の効率を追求して新しい本を揃え、古い本を廃棄していくと、一定年限を過ぎた資料は利用できなくなってしまう。
たとえば、新しい図書館がよく借りられる村上春樹訳「キャッチャー・イン・ザ・ライ」を複数冊揃える。
貸出は増えて数字に残ります。
ところが旧訳と比較検討したいなと思って野崎孝訳「ライ麦畑でつかまえて」を借りようと思うと、
古くてあまり貸出されなくなったその版は除籍されてしまっている、なんてことがおこる訳です。
(たとえがちょっと古いですね。今ならさしずめ「チョコレート工場」でしょうか。田村隆一訳はもう絶版ですし)

私の経験では、近所の小さめの図書館には、たとえ一般的な文芸書でも
少し古いもの、マイナーな出版社から出されたもの、既に新訳の出ている小説の旧訳などはほとんど置いていません。
もし、その地区の中央館や都道府県立クラスの大きな図書館が
責任を持って「保存」の役目を担ってくれているのならば
近所の中小の図書館が「新刊を沢山揃えた民営化図書館」であってもいいかもしれません。

日本はせまいですから、沢山の本を個人で購入して保管するのはとても難しい。
同じように、出版点数が増えているのに出版社の側も置いておく場所がないため、本の寿命はここ10年ほどで確実に短くなっています。
だから図書館には「共通の巨大な書庫」でいて欲しいと個人的には思います。
その時
 ・どの本を購入するのか
 ・どの本を保存するのか
という部分は、民営の業者でなく
専門家である司書が判断して欲しいと、私個人は思います。

地域資料...確かに重要でしょうけれど、私も正直使いません(笑)
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この回答へのお礼

なるほど。お知り合いの話に加え、大変興味のあるお考えでした。
「人気の本を複本で10冊以上も揃えるが、流行が終わると書架の幅を取るために1~2冊を残して廃棄する」という民営化された図書館の問題点の記事を読んだこともあります。
私は人気のある本を順番待ちして借りるのは構いませんし、同じ本を何冊も買うよりも色んなジャンルの本を置いて欲しいと思います。
また、調べ物は全部自分でできる自信はありますが、それは今の図書館の蔵書の充実ぶりに助けられている部分も大きいので、値が張る専門書の最新版の購入をカットされると確かに困ります。
やっと自分が「民営化反対」と言える根拠の一端を掴めた気がします。とはいえ予算は深刻な問題ですから、NO.8の方が利用されている図書館のように中央間だけは公営で、分館は民営化というのもアリではないかと思っています。
大変勉強になるお答え、ありがとうございました。

お礼日時:2006/04/19 23:05

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